設備の年数は、法定・部品・実際の3種類あります
「この設備は何年もつのか」と聞かれたとき、答えになる年数は1つではありません。設備の年数には3種類あります。会計の決まりで使う法定の耐用年数、メーカーが修理用の部品を持つ部品の保有期間、計画で入れ替えの年として置く実際の更新の目安です。決めているものも、使う目的も違います。
3種類の年数の違い| 年数 | 決めているもの | 何のための年数か | 過ぎると |
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| 法定の耐用年数 | 税の決まり(省令) | 設備の費用を何年に分けるか(減価償却) | 帳簿の上の価値がなくなる。使い続けてよい |
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| 部品の保有期間 | メーカー(機種ごと) | 修理用の部品をいつまで持つか | 部品が手に入らず、修理できないことがある |
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| 実際の更新の目安 | 業界団体の資料、点検の結果、施設の記録 | 計画に置く入れ替えの年 | 止まる回数や修理費が増えやすい |
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図1 3つの年数は、答えている問いが違う。
3つの年数は、同じ設備でもばらばらです。たとえば業務用の空調の法定の耐用年数は、13年か15年です。ところが部品の保有期間は機種の製造が終わった年から数えるので、設置から10年で部品が終わる機種もあります。反対に、点検と部品の交換を続けて、法定の年数を超えて使い続けることもあります。
ですから、どれか1つの年数だけで「入れ替えの時期だ」と決めることはできません。3つを並べたうえで、修理の記録と、止まったときの影響を足して決めます。この4つの材料は、あとの章で説明します。
主な設備の、3種類の年数の一覧
介護施設の主な設備について、3種類の年数を並べました。法定の耐用年数は省令で決まっている年数です。部品の保有期間は、業務用の機器ではメーカーと機種ごとに決まるため、確かめ先を書いています。実際の更新の目安は、使い方と置き場所で前後する幅として見てください。
主な設備の、3種類の年数の一覧| 設備 | 法定の耐用年数(会計) | 部品の保有期間(確かめ先) | 実際の更新の目安 |
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| 業務用の空調 | 13年(冷凍機の出力22kW以下)、15年(それより大きいもの) | 型番でメーカーか空調の業者に聞く | 10〜20年の幅。台ごとの修理の回数で決める |
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| 業務用の給湯器 | 15年(給排水・衛生・ガスの設備) | 銘板の型番でメーカーに聞く | 10年前後から考え始める |
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| 給水・排水のポンプ | 15年(給排水・衛生の設備) | 保守の会社に聞く | 部品の交換をはさみ、音・振動・漏れで決める |
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| 受変電設備 | 15年(電気の設備) | 保守の会社や電気主任技術者に聞く | 機器ごとに15〜20年(業界団体の更新推奨時期) |
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| エレベーター | 17年(昇降機の設備) | 保守の会社からの、部品の供給の終わりの案内 | 20〜30年(公共の建物の計画では30年の例) |
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| ナースコール | 設置の形で区分が変わる | メーカーや代理店に聞く | 部品の供給の終わりが決め手になる |
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| 特殊浴槽 | 設置の形で区分が変わる | メーカーや保守の会社に聞く | 10〜20年の幅。部品と故障の回数で決める |
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| 火災報知設備 | 8年(消火・排煙・災害報知の設備) | 点検の会社に聞く | 受信機は約15年、感知器は約10年(業界団体の目安) |
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ナースコールと特殊浴槽は、建物と一体の設備として扱うか、器具や備品として扱うかで、法定の耐用年数が変わります。どちらで計上しているかは、法人の固定資産の台帳か、顧問の税理士・会計事務所に確かめます。
火災報知設備は、法定の耐用年数が8年と短い設備です。いっぽう、業界団体は感知器はおよそ10年、受信機はおよそ15年を更新の目安としています。点検の報告書に更新を勧める記載があれば、それもあわせて見ます。鳴りやまないときの止め方と、更新の目安の扱いは火災報知器が鳴りやまない。受信機の表示から、止め方が決まりますにあります。
一覧の年数は、計画を立てるときの最初の目安です。自分の施設の機器が、この幅のどこにいるかは、次に説明する部品の見通しと、修理の記録で決まります。
法定の耐用年数は、会計のための年数です
法定の耐用年数は、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」で決まっている年数です。設備に払った費用を、何年に分けて経費にするかを決めるための、会計の年数です。その年数で壊れるという意味でも、その年数まで壊れないという意味でもありません。
建物附属設備の、主な法定の耐用年数| 設備の区分 | 年数 | 介護施設での例 |
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| 冷房・暖房・通風・ボイラーの設備(冷凍機の出力22kW以下) | 13年 | 出力の小さい業務用の空調 |
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| 冷房・暖房・通風・ボイラーの設備(冷凍機の出力22kW超) | 15年 | 出力の大きい空調、ボイラー |
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| 給排水・衛生・ガスの設備 | 15年 | 給湯の設備、ポンプ、受水槽、配管 |
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| 電気の設備(照明を含む) | 15年 | 受変電設備、分電盤、照明 |
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| 昇降機の設備(エレベーター) | 17年 | エレベーター |
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| 消火・排煙・災害報知の設備 | 8年 | 火災報知設備、スプリンクラー |
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法定の耐用年数を過ぎた設備も、安全に動いていれば使い続けてかまいません。帳簿の上の価値がなくなるだけです。反対に、法定の年数より前でも、使い方によっては更新が要ることもあります。法定の年数は、入れ替えの「時期」ではなく、入れ替えたときの「会計の扱い」を考える材料です。
補助を使って入れた設備を、決められた期間より早く入れ替えたり処分したりするときは、手続きが要ることがあります。入れ替えの前に、補助を受けた県や市に確かめます。減価償却の考え方と、設備の区分で年数が決まる仕組みは建物附属設備の耐用年数は、設備の区分で決まりますにまとめています。
部品の保有期間が、修理できる期限を決めます
部品の保有期間は、メーカーが機種の製造を打ち切ってから、修理用の部品を持っておく期間です。業務用の機器は、メーカーと機種ごとに期間が決まっています。数え始めは、施設に設置した年ではなく、その機種の製造が終わった年です。
ですから、設置から10年たっていなくても、部品が先に終わることがあります。製造が終わる間際の機種を入れていた場合です。反対に、保有期間が終わっても在庫が残っていたり、同じ働きをする別の部品で直せたりすることもあります。「期間内だから安心」「過ぎたから直らない」と決めつけず、業者に在庫と代わりの部品を聞きます。
図2 部品の見通しで、修理で延ばすか、入れ替えを前に寄せるかが分かれる。
部品の保有期間は、機器が動いているうちに調べておきます。銘板の型番を伝えてメーカーや保守の会社に聞き、聞いた日と答えを台帳に書きます。年に1回、点検の日などに主な機器の部品の状況を聞き直すと、終わりが近い機器に早く気づけます。部品の在庫で修理の日数が決まる理由はその日のうちに直るかは、業者の速さより部品で決まりますにあります。
実際の更新の目安は、使い方と置き場所で前後します
実際の更新の目安は、業界団体の資料や公共の建物の計画、メーカーの案内、点検の結果などから見当をつける年数です。どの資料も「通常の使い方で、通常の点検をした場合」の目安なので、介護施設の使い方に合わせて読み替えます。
実際の更新の目安の出どころ| 出どころ | 中身の例 | 使い方 |
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| 業界団体の資料 | 受変電設備の機器ごとの更新推奨時期(15〜20年) | 性能の保証ではなく、替えたほうが経済的に有利になる時期として読む |
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| 公共の建物の計画の周期 | 受変電設備の本体の更新25〜30年、エレベーター30年の例 | 稼働時間の長い介護施設では、点検の結果で前に寄せる |
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| メーカーや保守の会社の案内 | 点検での交換の勧め、部品の供給の終わり | 案内の日付と中身を台帳に書く |
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| 施設の修理の記録 | 同じ機器の故障の回数と修理費 | いちばん施設に合った材料になる |
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業界団体の資料の例として、日本電機工業会は、受変電設備を組み立てている機器ごとに更新推奨時期を示しています。保護継電器や計器用変成器、高圧進相コンデンサは15年、変圧器や遮断器は20年です。これは、通常の環境と通常の保守のもとで、新しいものに取り替えたほうが経済性も含めて有利と考えられる時期です。性能を保証する年数ではない、とも書かれています。
図3 介護施設は24時間動く設備が多く、目安より早めに傷むことがある。
介護施設では、空調や給湯、給水のポンプ、ナースコールが、昼も夜も動き続けます。同じ機器でも、昼間だけ動く事務所より運転の時間が長くなるので、傷みも早く進みがちです。目安の年数は幅で受け取り、点検の結果と修理の記録で、幅のどこに自分の施設が入るかを決めます。古い冷媒を使う業務用の空調を、修理で延ばすか更新するかの決め方はR22のエアコンは、冷媒に関わる故障なら更新を考えますにあります。
更新の時期は、4つの材料を並べて決めます
更新の時期は、3種類の年数のどれか1つでは決まりません。使った年数・部品の見通し・修理の記録・止まったときの影響の4つを並べて決めます。4つのうち、赤信号が重なるほど、入れ替えを前に寄せます。
図4 4つを並べ、赤信号が重なる設備から入れ替えを計画する。
4つの材料と、赤信号の例| 材料 | 見るところ | 赤信号の例 |
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| 使った年数 | 3種類の年数の、どこにいるか | 実際の更新の目安の幅を過ぎた |
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| 部品の見通し | 製造の打ち切りの年、保有期間の終わり | 保有期間が近く終わる。供給の終わりの案内が来た |
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| 修理の記録 | 前の3年の修理の回数と費用の合計 | 修理費の合計が入れ替えの費用に近づいた。同じ故障が続く |
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| 止まったときの影響 | 代わりの機器や手段があるか | 1台しかなく、止まると入浴やお湯が止まる |
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たとえば、部品の保有期間の終わりが近く、1台しかない給湯器は、使った年数が目安より短くても先に入れ替えを考えます。反対に、年数は目安を過ぎていても、部品が手に入り、修理もほとんどなく、止まっても代わりがある設備は、点検を続けながら使えます。
修理の記録は、施設の外からは分からない材料です。同じ機器の修理の回数と費用を、前の3年分まとめておくと、業者の「そろそろ替え時です」という説明を、施設の側の数字で確かめられます。修理費の合計が入れ替えの費用に近づいていれば、入れ替えを考える目安になります。
設備ごとに、決め手になりやすい材料があります
4つの材料のうち、どれが決め手になりやすいかは、設備によって違います。入れ替えの工事で気をつけることとあわせて、設備ごとに整理しました。
設備ごとの、決め手になりやすい材料| 設備 | 決め手になりやすい材料 | 入れ替えのときに気をつけること |
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| 業務用の空調 | 台ごとの修理の回数、冷媒の種類 | 系統や年式でまとめると、工事費が下がることがある |
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| 業務用の給湯器 | 1台か複数台か、部品の見通し | 1台なら、止まる前に計画で入れ替える |
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| 給水・排水のポンプ | 予備の機器があるか、音・振動・漏れ | 2台を交互に使う形なら、1台ずつ替えられる |
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| 受変電設備 | 点検の指摘、機器ごとの更新推奨時期 | 停電を伴うので、日程と電源の手当てを先に決める |
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| エレベーター | 部品の供給の終わりの案内、止まる回数 | 工事の間の、2階より上の暮らしの段取り |
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| ナースコール | 部品の供給の終わり、故障の回数 | 新しいものに切り替える日の段取り |
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| 特殊浴槽 | 部品の見通し、故障の回数 | 工事の間の入浴の代わり(清拭・ほかの浴槽) |
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| 火災報知設備 | 点検の報告書の指摘、業界団体の目安 | 受信機だけか、感知器までかの範囲 |
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エレベーターは、更新の工事の間、数週間止まることがあります。2階より上で暮らす入居者の方の生活をどう回すかを、工事の時期とあわせて考えます。止まったときの連絡先と、2階以上の生活についてはエレベーターが止まった。閉じ込めの連絡先と、2階以上の生活にあります。
ナースコールは止められない設備なので、切り替えの日の段取りまで計画に入れます。更新の費用と切り替えの計画はナースコールの更新費用は、配線を使えるかで大きく変わりますに、特殊浴槽の買い替えを考える7つのサインは特殊浴槽の修理費は、残りの年数で割って比べますにあります。業務用の給湯器の入れ替えをどこに頼むかは業務用給湯器の交換は、どこまで替えるかで頼み先が決まりますが参考になります。
建物の年数は、設備とは分けて考えます
建物そのものにも法定の耐用年数がありますが、これも会計の年数です。建物は、設備を何度も入れ替えながら使い続けるものです。たとえば建物を50年使うなら、空調は15年前後ごとに入れ替えるとして、3回ほど入れ替わる計算になります。
建て替えの時期は、築年数より3つの点で決まります。耐震の基準(1981年6月の基準)を満たしているか、今の設備の基準に合わせられるか、配管を更新できるかです。建て替えを考え始めたら、残りの年数に見合わない大きな設備の更新を避けるのか、つなぎの修理で延ばすのかを決めます。建て替えの時期の考え方は建て替えの時期は、築年数より耐震・設備の基準・配管で決まりますにまとめています。
3種類の年数は、機器台帳の列にして持ちます
3種類の年数と4つの材料は、一度調べて終わりではありません。部品の見通しは年ごとに変わり、修理の記録は増えていきます。機器台帳に年数の列を足し、毎年の見直しで書き換えていくと、更新の予定年がいつも今の情報で置けます。
機器台帳に足す、年数の列| 列 | 書くこと | 調べ先 |
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| 法定の耐用年数 | 区分と年数 | 固定資産の台帳、会計事務所 |
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| 製造の打ち切りの年 | その機種の製造が終わった年 | メーカー、保守の会社 |
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| 部品の保有期間の終わり | 年と、聞いた日 | メーカー、保守の会社 |
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| 実際の更新の目安 | 幅(例:10〜20年)と出どころ | 業界団体の資料、点検の報告書 |
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| 更新の予定年 | 4つの材料で決めた年 | 施設で決める |
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図5 台帳の年数の列が、長期修繕計画の周期のもとになる。
機器台帳の作り方は機器台帳は、竣工図と現地と保守の会社の3つで作りますにあります。台帳で置いた更新の予定年は、長期修繕計画の周期として使います。30年・5年・単年の3つの計画への入れ方は長期修繕計画は、30年・5年・単年の3つで持ちますにまとめています。
モデルケース:法定の年数で全部を替えようとしていたグループホーム
モデルケース:2ユニット・定員18名のグループホーム(2階建て・築15年)
更新の順番が、法人の会議1回で決まった
変わったこと(結果)
設備ごとに3種類の年数と4つの材料を並べた一覧を作ったことで、法人の会議で、更新の順番が1回で決まりました。それまでは、全部を入れ替える案が出ては予算が合わず、会議を3回持ち越していました。一覧を作る前の3年間は、給湯器と空調で4台を急いで入れ替えていましたが、作ってからの2年は、突然止まって慌てて入れ替えた機器はありません。
背景と、困っていたこと
このグループホームは築15年を迎え、法人本部から設備の更新の計画を出すよう求められていました。管理者は、法定の耐用年数を更新の時期だと思い込み、空調・給湯器・ナースコールをまとめて翌年度に入れ替える案を出しました。けれども費用は予算の3倍近くになり、会議で止まっていました。いっぽうで、2台ある給湯器の1台は部品の保有期間がすでに終わっていて、止まれば修理ができない状態でした。
決めたこと
管理者は、保守の会社に頼んで主な機器の製造の打ち切りの年と部品の見通しを調べ、前の3年の修理の記録と並べました。部品が終わっている給湯器は翌年度に入れ替え、空調は修理の多い4台から3年に分けて替えることにしました。エレベーターは部品の供給が続くと分かり、5年の計画の後ろに置きました。迷ったのは、まだ動いている給湯器を先に替えることでした。決め手になったのは、1台が止まると夕方の入浴の時間にお湯が足りなくなる、という影響の大きさです。
進めてみて分かったこと
法定の耐用年数だけで見ると、同じ年に入れた機器は同じ年に並んでしまいます。部品と修理の記録を足すと、同じ年に入れた機器でも、急ぐものとまだ使えるものがはっきり分かれました。