感染症対策の改修は、動線・換気・個室・手洗いの順に考えます
介護施設の感染症対策の改修は、動線、換気、個室、手洗いの順に考えます。この順にするのは、前のものが後のものの場所を決めるからです。区域の境が決まらないと、着替えの場所も、手洗い器を足す場所も決まりません。
図1 区域の境が決まると、手洗いと着替えの場所が決まる。
感染症対策の4つの課題と、改修の中身| 課題 | 起きやすいこと | 改修の中身 | 費用の大きさ |
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| 動線(ゾーニング) | 発症した方の区域と、ほかの区域の通り道が交わる | 区域の境に扉や仕切りを付け、着替えの場所をつくる | 仕切りだけなら小さい。扉や前室をつくると中くらい |
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| 換気 | 食堂や浴室に空気がこもる。冬に窓を開けられない | 換気扇の能力の見直し、熱を逃がしにくい換気の設備、開けやすい窓 | 換気扇なら小さい。設備を足すと大きい |
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| 個室 | 多床室ばかりで、発症した方を移す部屋がない | 区域の端の部屋を移せる部屋にする、多床室の個室化、簡易陰圧装置 | 個室化は大きい |
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| 手洗い | 区域の境や汚物処理室の近くに、手洗いがない | 手を触れずに使える水栓の手洗い器を足す | 1か所なら小さい。管の位置で変わる |
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改修は、日々の手順を支えるものです。手指の消毒、防護具の着け方と外し方、掃除と消毒の手順が回っていないと、改修だけでは広がりは止まりません。反対に、手順を決めても、着替える場所や手を洗う場所がなければ、手順は守りにくくなります。改修は、手順が守りやすくなる場所から選びます。
最初の1と2は、工事をしなくても決められることが多くあります。平面図に通り道を描き、測る機械で換気を確かめるところまでは、費用をほとんどかけずに進められます。工事が要るのは、そのあとに見えてきた所だけです。
動線は、区域を分けて、通り道が交わらないようにします
動線を分けることを、ゾーニングと呼びます。発症した方のいる区域と、そうでない区域を分け、その境に、防護具を着たり脱いだりする場所を置きます。改修の前に、施設の平面図に、ふだんの通り道を描いてみます。
図2 境で防護具を着て、出るときに脱ぐ。
図面に描く5つの通り道| 通り道 | 交わると困る所 | 分け方の例 |
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| 職員 | 区域をまたいで、同じ職員が行き来する | 区域ごとに担当を分け、境で着替える |
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| 食事 | 配膳車が、発症した方の部屋の前を通って戻る | 配膳の順番を決め、区域の入口で受け渡す |
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| 汚れ物 | 使ったリネンやおむつが、きれいな物と同じ通路を通る | 汚物処理室への通路と、きれいな物の通路を分ける |
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| ごみ | ごみの置き場が、食事の通り道の近くにある | 区域ごとに置き場を決め、運ぶ時間を分ける |
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| 面会の方 | 外から来た方が、居室の並ぶ廊下を通る | 玄関の近くに面会の場所を設ける |
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区域の分け方は、建物の形で変わります。階ごとに分けられる施設もあれば、同じ階の東と西で分けるしかない施設もあります。ユニット型の施設は、ユニットの入口で区切りやすい形です。エレベーターが1基しかない施設は、区域の中の方を乗せる時間と、食事を運ぶ時間を分けます。
境に扉を付ける改修は、避難の経路と防火の決まりに関わることがあります。廊下の途中に扉を付ける前に、設計者と消防に確かめます。食堂の席の配置と配膳の動線の考え方は食堂の改修は、配膳・車椅子・見守りの3つの動線から描きますで書いています。
換気は、人の集まる部屋から見直します
換気の目安は、国の資料に数字で示されています。必要な換気の量は、1人あたり毎時30㎥です。二酸化炭素の濃度は、1000ppm以下が目安です。冬は、室温18℃以上・湿度40%以上を保てる範囲で換気することが示されています。
換気の目安(国の資料から)| 目安 | 数字 | 使い方 |
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| 必要な換気の量 | 1人あたり毎時30㎥ | 部屋にいる人数から、要る換気の量を出す |
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| 二酸化炭素の濃度 | 1000ppm以下 | 測って、超える時間帯がないかを見る |
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| 冬の室温と湿度 | 18℃以上・40%以上 | 換気するときも、この範囲を保つ |
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| 冬の窓開け | 一方向の窓を常に開けて、続けて換気する | 暖房と組み合わせて、室温を保つ |
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見直す順番は、人の集まる部屋からです。食堂、機能訓練の部屋、ユニットの共同生活室は、同じ時間に人が集まり、二酸化炭素の濃度が上がりやすい部屋です。浴室と脱衣所は湿気が、汚物処理室とトイレはにおいがこもりやすく、換気扇が止まると困る場所です。
エアコンは、多くの場合、部屋の空気を冷やしたり暖めたりして回すだけで、外の空気とは入れ替えません。換気は、換気扇や換気の設備、窓開けで別に考えます。空調の方式ごとの違いは空調の中央方式と個別方式は、止まる範囲と温度の合わせ方が違いますにまとめています。換気扇が止まったときに確かめる順番は換気扇が止まった。まず厨房のガスと、水まわりの湿気を見ますで書いています。
換気が足りているかは、二酸化炭素の濃度で確かめます
換気が足りているかは、目では分かりません。人の吐く息に含まれる二酸化炭素の濃度を測ると、空気の入れ替わり方の見当がつきます。測る機械は、赤外線で測る方式(NDIR)の物が、国の資料で扱いやすい物として示されています。
二酸化炭素の濃度の測り方| 決めること | 中身 |
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| 測る機械 | 赤外線で測る方式(NDIR)の物 |
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| 置く場所 | 人の顔の高さ。窓や出入口、人の吐く息が直接当たる所から離す |
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| 測る部屋 | 食堂、機能訓練の部屋、共同生活室、窓の少ない部屋 |
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| 測る時間 | 食事や集まりの前後など、人が多い時間帯 |
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| 記録 | 時刻・人数・窓と換気扇の状態を、数値と一緒に書く |
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| 続ける期間 | 季節ごとに1〜2週間。窓を閉めがちな冬は、とくに測る |
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図3 1日の中で、超える時間帯と人数を見る。
数値が1000ppmを超えたら、まず使い方で下げられるかを試します。窓を一方向に開ける、換気扇を止めない、食事の時間を2回に分けて人数を減らす、などです。それでも超え続けるなら、換気の設備の量が足りない見込みがあります。業者に、換気扇やダクトの風の量を測ってもらいます。
測るときの注意もあります。石油ストーブのように部屋の中で燃やす暖房は、それだけで二酸化炭素の濃度を上げます。また、二酸化炭素の濃度は換気の目安で、感染の起きやすさそのものを示す数字ではありません。手順と組み合わせて使います。
換気が足りないときは、使い方・手入れ・設備の順に手を打ちます
換気が足りないと分かったら、費用の小さい手から順に試します。使い方で足りれば、工事は要りません。工事が要るのは、使い方と手入れで下がらなかった部屋だけです。
換気が足りないときの、手当てと改修| 段階 | 中身 | 費用と期間 |
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| 使い方 | 窓を一方向に常に開ける、換気扇を止めない、人数と時間を分ける | 費用はかからない。すぐできる |
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| 手入れと小さな工事 | 換気扇とフィルターの掃除、換気扇の交換、開けやすい窓にする | 小さい。数日で済むことが多い |
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| 設備の改修 | 熱を逃がしにくい換気の設備を足す、換気の量を上げる、空調と一緒に更新する | 大きい。設計と工事で数か月 |
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熱を逃がしにくい換気の設備は、出ていく空気の熱を、入ってくる空気に移してから入れる仕組みです。冬に窓を開けると寒くなる部屋でも、室温を保ちながら外の空気を入れられます。食堂のように、人が多く窓を開けにくい部屋に向いています。
窓を開けて換気するときは、転落と、入居者の方がひとりで外へ出ることにも気をつけます。窓の開く幅を決まった所で止める金具を付けると、換気と安全を両立できます。窓のまわりの不具合と、転落を防ぐ手当ては窓が閉まらない・ガラスが割れた。転落と外へ出る心配を先にで書いています。
発症した方を移せる個室を、区域の端に用意します
3つ目は個室です。発症した方を、ほかの方と分けて過ごせる部屋があると、区域を小さく保てます。全室が個室の施設でも、区域の端にある部屋を「移せる部屋」として平常時から決めておくと、分けるまでの時間が短くなります。
図4 個室があるかどうかで、改修の中身が分かれる。
移せる個室の用意の仕方| 方法 | 中身 | 向いている施設 | 気をつけること |
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| 移せる部屋を決めておく | 工事をせず、区域の端の部屋を移せる部屋に決める | 個室が多い施設 | 移す順番と、部屋を空ける手順 |
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| 多床室を個室にする | 壁で仕切り、1室ごとに出入口をつくる | 4人部屋が中心の施設 | 1室ごとの面積と定員、窓と換気 |
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| 前室を設ける | 部屋の入口の前に、着替えのための小さな場所をつくる | 移せる部屋が決まった施設 | 廊下の幅と、避難の経路 |
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| 簡易陰圧装置を置く | 部屋の空気を外へ出し、廊下より低い圧に保つ | 移せる部屋が決まった施設 | 排気の出口の位置と、運転の音 |
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多床室を個室にする改修は、1室ごとに居室の面積と定員の基準を満たすかが前提です。施設の種類ごとの面積はバリアフリー改修は、介護保険・バリアフリー法・建築基準法で決まりますにまとめています。工事中の居室の回し方を含めた段階的な進め方は多床室の改修は、空ける居室の数で工事の区切りが決まりますで書いています。
簡易陰圧装置は、部屋の空気を、窓や壁に設けた排気の口から外へ出し、部屋の中の空気が廊下に流れ出にくくする装置です。排気を出す先に、人の通る所や、ほかの部屋の窓がないかを確かめます。置く部屋を先に決めておくと、窓の加工などの工事が1回で済みます。
手洗いは、区域の境と汚物処理室の近くに足します
4つ目が手洗いです。手洗い器は、数よりも場所で効き方が変わります。区域の境、汚物処理室、食堂の前のように、手を洗う「区切りの場所」に置くと、手順の中で自然に洗えるようになります。
手洗いを足す場所と、選ぶもの| 場所 | 足す理由 | 選ぶもの |
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| 区域の境 | 区域を出る前と入る前に洗う | 手を触れずに使える水栓。着替えの場所の近く |
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| 汚物処理室 | おむつや汚れ物を扱ったあとに洗う | 深めの手洗い器。水がはねにくい形 |
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| 食堂の前 | 食事の前に、入居者の方と職員が洗う | 車いすで使える高さと、ひざが入る形 |
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| 玄関 | 面会の方や業者が入る前に洗う | 管が引けないときは、消毒剤の台 |
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| 職員の休憩室の前 | 休憩と食事の前に洗う | 手を触れずに使える水栓 |
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手を触れずに使える水栓には、手をかざすと水が出る形や、足や肘で操作する形があります。洗ったあとの手で蛇口に触れずに済むのが利点です。あわせて、液体の石けんと紙のタオルを置く場所も、壁に取り付けておきます。
費用を左右するのは、給水と排水の管の位置です。今ある洗面やトイレの近くに足すと、管を延ばす距離が短く、工事は小さく済みます。管の通らない場所に置くなら、壁や床を開ける工事が加わります。
面会の場所は、居室の区域と分けて設けます
流行の時期に面会を止めると、入居者の方とご家族の負担が大きくなります。居室の並ぶ廊下を通らずに面会できる場所があると、流行の時期も面会を続けやすくなります。
図5 面会の場所を区域の外に置くと、流行の時期も面会を続けやすい。
面会の場所は、玄関の近くで、窓を開けて換気できる部屋が向いています。ガラス越しに話せる仕切りや、外から直接入れる出入口を設ける施設もあります。画面越しの面会のためには、その部屋まで無線のネットワークを届かせます。見守りの機器や無線のネットワークの工事と補助の関係はWi-Fiの工事は機器と一緒に申請し、天井を開ける時期に合わせますにまとめています。
改修工事のあいだの感染対策も、段取りに入れます
感染症対策の改修そのものが、外から人が入り、粉じんが出る工事です。工事のあいだに感染症を持ち込んだり、広げたりしないよう、工事の前に段取りを決めておきます。
工事の前に決めておくこと(感染対策)| 決めること | 中身 |
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| 時期 | 流行しやすい冬を避け、夏から秋に工事を寄せる |
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| 業者の入り方 | 入る場所と通る廊下を決め、居室の区域を通らない |
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| 体調の確かめ | 作業する人の体調と、熱がないかを毎朝確かめる |
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| 粉じんと養生 | 工事の場所を仕切り、粉じんが廊下や空調に入らないようにする |
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| 手洗いと消毒 | 作業の前後に手を洗う場所を決め、消毒剤を置く |
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| 流行が出たとき | 工事を止めるか続けるかを、誰が決めるか |
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粉じんは、入居者の方ののどや目の負担にもなります。工事の場所を仕切る方法と、音と粉じんを減らす工法は騒音と粉じんは、時間帯だけでなく工法と区画でも減らせますにまとめています。施設で流行が出たときに工事をどうするかは、契約の前に業者と決めておくと、止めた日の費用でもめにくくなります。
モデルケース:冬の流行で、動線が交わった介護付有料老人ホーム
モデルケース:定員50名の介護付有料老人ホーム(3階建て・全室個室)
区域を分けるまでの時間が、半日ほどから1時間ほどに
変わったこと(結果)
次の冬に発症した方が出たとき、2階の東側を区域として分けるまでの時間が、前の冬の半日ほどから1時間ほどに縮みました。食堂の二酸化炭素の濃度が1000ppmを超える時間も、昼食の時間帯の2時間ほどから20分ほどに減りました。
背景と、困っていたこと
全室が個室でしたが、エレベーターは1基、食堂は1階の1か所でした。前の冬、2階で発症した方が続いたときは、どこで区域を分け、どこで着替えるかが決まっていませんでした。職員は、廊下の途中で着替えていました。配膳車は、発症した方の部屋の前を通って戻っていました。食堂には換気扇がありましたが、冬は寒さで窓を閉め切っていました。
決めたこと
施設長と看護職員、事務長で、平面図に5つの通り道を色分けして描きました。各階の東側と西側の境に引き戸を付け、境の手前に着替えの場所と、手を触れずに使える手洗い器を設けました。配膳は、区域の入口で受け渡す順番にしました。食堂では二酸化炭素の濃度を2週間測り、昼食どきに1000ppmを超えると分かったため、熱を逃がしにくい換気の設備を足しました。
迷ったのは、廊下に引き戸を付けると、ふだんの見守りの見通しが悪くなることでした。決め手は、ガラスの入った引き戸にして、ふだんは開けておき、区域を分けるときだけ閉める使い方にできたことです。扉を付ける前に、避難の経路と防火の決まりも、設計者と消防に確かめました。
進めてみて分かったこと
改修より先に、平面図に通り道を描いたことで、工事の場所が絞れました。手洗い器を足す場所も、境の位置が決まってから決めたため、無駄な工事がありませんでした。