工事の保証は、3つの種類に分けて控えます
「この工事の保証は何年ですか」と聞くと、相手によって答えが違うことがあります。工事の保証と呼ばれるものには、性格の違う3つの種類があるからです。契約上の責任、業者の施工の保証、機器や材料のメーカーの保証です。
図1 3つは、負う人も、年数の決まり方も違う。
3つの保証の違い| 種類 | 負う人 | 年数の決まり方 | 主な対象 |
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| 契約上の責任 | 工事をした業者(契約の相手) | 契約書の約款で決める。国の標準の約款では引渡しから2年。決めがなければ民法による | 契約の内容と合わない不具合 |
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| 施工の保証 | 工事をした業者 | 業者が保証書で決める。工法・材料・会社で違う | 保証書に書かれた部位と現象(雨漏りなど) |
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| メーカーの保証 | 機器や材料のメーカー | メーカーの保証書で決める。延長の保証を付けられることもある | 機器や材料そのものの故障や欠陥 |
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3つは重なって付くことがあります。たとえば屋上防水の工事なら、契約上の責任に加えて施工の保証が保証書で付き、防水材のメーカーの保証が付くこともあります。どれか1つが切れても、ほかが残っていることがあります。
3つを1つの「保証期間」にまとめて覚えると、まだ使える保証を見落とします。種類ごとに、始まりの日と終わりの日、連絡先を分けて控えます。契約書のどこを読めば契約上の責任の期間が分かるかは工事の契約書は、追加と事故の扱いから読みますにまとめています。
部位ごとの年数は、契約の期間と保証書の年数を重ねて見ます
部位ごとの保証の年数は、契約上の責任の期間を土台にして、その上に施工の保証とメーカーの保証の年数を重ねて見ます。契約上の責任は、国の中央建設業審議会が示す民間工事の標準の約款なら、建物の部位で引渡しから2年以内です。設備機器の本体は、引渡しのときの検査で直ちに求めるのが原則で、検査で気づけなかったものは引渡しから1年までです。
図2 施工の保証とメーカーの保証は、この物差しに保証書の年数で重なる。
部位ごとの、保証の年数の見方| 部位 | 契約上の責任(国の標準の約款の場合) | 施工の保証・メーカーの保証 | 保証書で確かめること |
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| 屋上防水 | 引渡しから2年 | 工法と材料ごとに、業者が保証書で年数を決める。防水材のメーカーと連名の保証もある | 年数、対象(雨漏りだけか)、点検の条件、屋上に物を載せたときの扱い |
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| 外壁の塗装・シーリング | 引渡しから2年 | 塗料と部位(壁・鉄部・シーリング)ごとに、年数が分かれることがある | 部位ごとの年数、対象(はがれ・ふくれなど)、色あせの扱い |
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| 設備の工事(配管・取り付け) | 引渡しから2年 | 取り付けや配管の工事の保証は、業者の保証書による | 工事の保証と、機器の保証の境目 |
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| 設備機器の本体(空調・給湯器・特殊浴槽など) | 引渡しの検査で直ちに。気づけなかったものは1年まで | メーカーの保証書の期間。延長の保証を付けられることもある | 始まりの日(設置日か購入日か)、登録の要否、部品と出張費の扱い |
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| 内装(床・壁紙・建具) | 引渡しから2年 | 業者の保証書があれば、その年数。床材などはメーカーの保証もある | はがれ・浮き・建具の動き、使い方による傷みの扱い |
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| 手すり・小さな修理 | 注文書と約款の決めによる | 保証書が出ないこともある | 約款が付いているか。ゆるみが出たときの連絡先 |
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契約上の責任の期間は、国の標準の約款の場合です。実際の期間は、契約書の約款で確かめます。施工の保証とメーカーの保証の年数は、工法・材料・会社で違うので、保証書で確かめます。
施工の保証の年数が、契約上の責任の期間より短いこともあります。その場合でも、契約上の責任の期間は別に残ります。反対に、保証書の年数が長くても、対象が雨漏りだけ、点検を受けることが条件、などと狭いことがあります。年数だけでなく、対象と条件を部位ごとに並べます。
保証の年数は、設備の法定耐用年数とは別のものです。法定耐用年数は税の計算に使う年数で、たとえば給排水・衛生設備は15年、冷暖房設備(22kW以下)は13年です。保証が切れたあとも設備は使い続けるので、更新の時期は別に見ます。更新の周期と耐用年数の見方は設備の年数は、3種類を並べてから更新の時期を決めますにまとめています。
保証の始まりの日と終わりの日を、書類で確かめます
保証を使えるかどうかは、始まりの日で決まります。始まりの日が分からないと、終わりの日も分かりません。始まりの日は、保証の種類によって、違う書類に書かれています。
保証の始まりの日と、確かめる書類| 種類 | 始まりの日の例 | 確かめる書類 |
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| 契約上の責任 | 引渡しを受けた日 | 引渡しの書類、完了の検査の記録 |
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| 施工の保証 | 保証書に書かれた日(引渡しの日や完了の日) | 業者の保証書 |
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| メーカーの保証 | 設置した日や購入した日(保証書の決まりによる) | メーカーの保証書、納品書、設置の記録 |
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メーカーの保証には、設置した日や販売店を保証書に書き込むものや、メーカーへの登録が要るものがあります。書き込みや登録が抜けていると、始まりの日を示せず、保証を受けにくくなります。機器を入れ替えたら、その場で保証書の日付と販売店の欄を確かめます。
工事がいくつかに分かれて引き渡されたときは、部分ごとに引渡しの日が違います。どこをいつ引き渡したかを書類に残し、部位ごとに始まりの日を控えます。
もう1つ控えておきたいのが、不具合に気づいた日です。民法では、不具合を知ってから1年以内に業者へ知らせないと、直すことなどを求められなくなります(第637条)。気づいた日を記録しておけば、知らせる期限が分かります。
保証には、条件と対象外があります
保証書には、保証を受けるための条件と、保証の対象にならない場合が書かれています。年数が長い保証ほど、条件が細かいことがあります。保証書を受け取ったら、年数より先に、条件と対象外を読みます。
保証の条件と、対象外になりやすいこと| 項目 | 保証書の書き方の例 | 施設がしておくこと |
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| 定期の点検 | 決められた時期に点検を受けることを条件とする | 点検の時期を一覧に書き、点検の記録を残す |
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| 使い方 | 取扱説明書と違う使い方による故障は対象外 | 職員に使い方を伝え、説明書を設備の近くに置く |
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| 改造・ほかの工事 | ほかの業者が手を加えた部分は対象外 | 保証の残る部位に工事をするときは、先に保証の相手に相談する |
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| 天災 | 地震・台風・洪水などによる損害は対象外 | 施設の火災保険などで補えるかを確かめる |
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| 消耗品と経年の変化 | パッキンやフィルターなどの消耗品、色あせは対象外 | 消耗品の交換を、保守の計画に入れる |
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| 保証書の提示 | 保証書がないと保証を受けられない | 保証書の原本を1か所にまとめ、写しも取る |
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介護施設で気をつけたいのは、「改造・ほかの工事」の扱いです。屋上に室外機の架台や太陽光を載せる。外壁に看板やアンテナを付ける。こうした工事で、防水や外壁の保証が対象外になることがあります。保証の残る部位に手を加えるときは、先に保証の相手に相談し、扱いを書面でもらいます。
太陽光と屋上防水を同時に行うとき、漏水の責任を誰が持つかの決め方は太陽光と防水を同時にするなら、先に責任の分け方を決めますにまとめています。
保証書は、1枚の一覧で管理します
保証書は、工事のたびに別々の封筒に入って届きます。そのまま書棚にしまうと、どの部位の保証がいつまでかが、誰にも分からなくなります。保証書を集めたら、1枚の一覧に書き出します。
保証の一覧に書く列| 列 | 書くこと | 書き方の例 |
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| 部位 | 保証の対象の場所 | 本館の屋上(約600㎡) |
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| 工事と業者 | 工事の名前、業者の名前と連絡先 | 屋上防水の改修、施工した会社の担当と電話 |
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| 保証の種類 | 契約上の責任・施工の保証・メーカーの保証 | 施工の保証(防水材のメーカーと連名) |
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| 始まりと終わり | 始まりの日と終わりの日 | 2021年11月30日〜(保証書の年数による終わりの日) |
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| 対象と条件 | 保証の対象の現象と、受けるための条件 | 雨漏りのみ。決められた年に点検を受けること |
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| 点検を頼む月 | 終わりの日の3〜6か月前の月 | 終わりの日の6か月前の月 |
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| 書類の置き場所 | 保証書の原本と写しの場所 | 事務室の書棚、共有のフォルダの保証の欄 |
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日付と中身は、書き方を示すための例です。
一覧は、機器台帳と同じ表計算に入れておくと、設備を入れ替えたときに保証も一緒に書き換えられます。機器台帳の項目の決め方と作り方は機器台帳は、竣工図と現地と保守の会社の3つで作りますにまとめています。
一覧は、終わりの日の早い順に並べます。毎年の初めと、修繕の予算を組む時期に見直すと、切れる前に点検を頼む時期を逃しません。担当者が替わっても続くように、一覧の置き場所を施設の中で決めておきます。
保証が切れる前に、点検を頼みます
保証の終わりの日が近づいたら、3〜6か月前に、工事をした業者に点検を頼みます。保証の期間のうちに不具合を見つければ、保証で直せます。切れたあとに見つかると、同じ不具合でも施設の費用になります。
切れる前の点検で見ること(部位ごと)| 部位 | 見ること | 施設が先にしておくこと |
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| 屋上防水 | ふくれ・はがれ・継ぎ目の浮き、排水口のつまり、立ち上がりの切れ | 雨のあとに、最上階の天井のしみを見て回る |
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| 外壁 | ひび・はがれ・ふくれ、シーリングの切れや痩せ | 気になる場所の写真を、日付つきで撮っておく |
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| 設備機器 | 異音・水漏れ・エラーの表示、効きの低下 | エラーの表示と日時を記録しておく |
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| 内装・建具 | 床のはがれや浮き、扉の閉まり方、手すりのゆるみ | 職員が気づいた点を集めておく |
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点検に費用がかかるかは、先に聞きます。保証の条件として点検が決まっている場合は、点検の費用の扱いが保証書に書かれていることがあります。点検の結果は書面でもらい、保証で直す所と、施設の費用で直す所を分けてもらいます。
外壁のシーリングは、劣化の段階で直し方が変わります。点検で切れや痩せが見つかったときの段階の見方はシーリングの劣化は4段階。段階で、直し方と急ぎ方が変わりますにあります。保証が切れたあとの屋上防水と外壁の改修の費用は屋上防水と外壁塗装は、総額より年あたりの費用で比べますにまとめています。
保証を使うときは、6つの手順で進めます
不具合に気づくと、すぐに業者へ電話したくなります。けれども、先に記録を残し、書類で範囲を確かめてから知らせると、話が早く進みます。
図3 知らせる前に、記録と範囲の確かめを済ませる。
- 記録気づいた日、場所、誰が気づいたか、どんな様子かを書きます。民法の1年の期限も、この日から数えます。
- 写真全体と近くの写真を、日付が分かる形で撮ります。雨漏りなら、雨の日と晴れた日の両方を撮ります。
- 範囲不具合の部位が保証の対象か、期間のうちか、条件を満たしているかを確かめます。
- 書面で知らせるメールや書面で、工事の名前、保証書の番号、不具合の様子、写真を送ります。
- 立ち会い業者が原因を調べる日に立ち会い、保証で直すか施設の費用かの判断を書面でもらいます。
- 書き換え直した内容と日付、新しく付いた保証があるかを一覧に書き足します。
急いで手当てが要るときは、応急の手当てを先にします。雨漏りなら、受ける容器と養生で室内を守り、電気設備に水がかかっていないかを見ます。雨漏りの応急の手当てと、原因の調べ方は雨漏りは、原因を見つけるまでが工事の半分ですにまとめています。
メーカーの保証は、工事をした業者や販売店を通して受けることがあります。連絡先は保証書で確かめ、メーカーに直接知らせるときは、型番と製造番号を伝えます。特殊浴槽のように保守契約がある機器は、保証が切れたあとの点検を保守契約で続けます。点検の回数の決め方は特殊浴槽の点検の回数は、使う回数と台数と年数で決めますにあります。
保証の境目で、もめやすいところ
保証を使おうとして、保証の対象ではないと言われることがあります。多くは、3つの保証の境目か、工事をした部分とその周りの境目で起きます。
図4 原因の切り分けは、業者とメーカーの両方の目で行う。
保証の境目で迷いやすいことと、確かめ方| 迷いやすいこと | 例 | 確かめ方 |
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| 取り付けか、機器か | 入れ替えた給湯器のまわりから水が漏れる | 漏れている所が配管の継ぎ目か、機器の中かを、写真で示してもらう |
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| 工事の部分か、周りか | 張り替えた床の端がはがれ、隣の古い床もはがれた | 工事の範囲の図と、工事の前の写真で分ける |
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| 不具合か、経年の変化か | 外壁の色が薄くなった | 保証書の対象の現象(はがれ・ふくれなど)に当たるかを見る |
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| 不具合か、使い方か | 扉の閉まりが悪くなった | 使い方と、調整で直るかを確かめる |
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| 雨漏りの原因がどこか | 天井のしみが、防水か外壁か窓か分からない | 原因を調べてもらい、どの保証に当たるかを決める |
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どちらの保証かでもめるのを防ぐには、工事の前と後の写真と、工事の範囲の図を残しておくことです。完了のときに受け取るものと、立ち会いで見る所は着工後のトラブルは、契約の前の3つの場面に表れますにまとめています。
業者が廃業したり、替わったりしたときの保証
保証の期間が長い工事では、そのあいだに業者が廃業したり、代替わりしたりすることがあります。業者がいなくなると、その業者の施工の保証と契約上の責任は使いにくくなります。いっぽう、メーカーの保証は、保証書の条件を満たせば、業者がいなくなっても残ることがあります。
図5 業者がいなくなっても、メーカーの保証は残ることがある。
業者が替わるときに確かめること| 場面 | 確かめること |
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| 業者が廃業する | 保証を引き継ぐ会社があるか。メーカーの保証の連絡先 |
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| 業者が代替わりする | 前の代の工事の保証を、新しい代が引き継ぐか(書面で) |
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| 施設が業者を替える | 前の業者の保証が残る部位に、新しい業者が手を加えないか |
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| 元請が下請に任せていた | 保証書を出すのは、元請と下請のどちらの会社か |
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業者を替えるときは、前の業者の保証が残る部位を一覧で示し、新しい業者に触ってよい所とそうでない所を伝えます。長く頼んでいた地元の工務店が廃業したときの備えは工務店がいなくなる日は、記録と2社目で備えますで書いています。
モデルケース:防水の保証が切れる前に点検を頼んだ地域密着型特養
モデルケース:定員29名の地域密着型特別養護老人ホーム(3階建て)
保証の一覧を作り、切れる5か月前の点検で、屋上の浮きを保証で直した
変わったこと(結果)
保証の一覧を作ったことで、屋上防水の施工の保証が切れる5か月前に点検を頼めました。点検で、立ち上がりの浮き2か所と、排水口のまわりのふくれ1か所が見つかり、保証で直してもらえました。一覧を作ってからの1年で、保証で直した不具合は3件です。一覧を作る前の3年間、保証を使えたことは1度もありませんでした。
背景と、困っていたこと
このホームは築12年で、これまでに屋上防水の改修、浴室の床の張り替え、給湯器の入れ替えをしてきました。保証書は工事ごとに封筒のまま書棚にあり、どれがいつまでかを知っている職員はいませんでした。前の年には、エアコンの故障を自費で直したあとで、メーカーの保証の期間のうちだったと分かったこともありました。
決めたこと
事務長は、書棚の封筒をすべて開け、契約書と保証書を工事ごとに分けました。3つの保証の種類ごとに、部位・業者・始まりと終わりの日・条件・連絡先を1枚の一覧に書き出しました。並びは、終わりの日の早い順です。終わりの日の6か月前の月に、点検を頼む予定を入れました。
進めてみて分かったこと
一覧づくりは、封筒を開けて書き写すだけで、2日ほどで終わりました。迷ったのは、始まりの日が書かれていないメーカーの保証書が2枚あったことです。納品書の日付を業者に確かめてもらい、始まりの日を書き足しました。保証で直した残りの2件は、浴室の床の端の浮きと、半年前に入れ替えた給湯器のエラーでした。今は、工事が終わるたびに、その場で一覧に1行足しています。