修理や営繕を任せる先は、6つの業態に分かれます
介護施設の修理や営繕を「誰に任せればいいか」は、会社の名前より先に、業態で考えると整理できます。頼める先は、工務店、設備業者、専門工事業者、メーカー・代理店、ビル管理会社、窓口型の6つです。業態ごとに、抱えている職人と、得意な工事と、費用の組み立てが違います。
図1 業態ごとに、抱えている職人と得意な工事が違う。
6つの業態の得意・苦手と、費用の組み立て| 業態 | 得意なこと | 苦手なこと | 費用の組み立て |
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| 工務店 | 建具・床・壁・手すりなど大工の仕事。小さな修理をまとめて受ける | 空調や給湯の機器そのもの。協力会社に回すと日数がかかる | 職人の手間(人工)と材料。回した分には経費が乗る |
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| 設備業者 | 給排水・空調・電気などの配管や配線と、機器の交換 | 内装の仕上げ。屋根や外壁の大きな工事 | 出張費、作業の手間、部品と機器の代金 |
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| 専門工事業者 | 防水・外壁・塗装・内装など、1つの工種を深く | 分野をまたぐ小さな修理。1件だけの短い作業 | 面積や長さあたりの単価×数量、足場などの仮設 |
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| メーカー・代理店 | 自社の機器の診断と部品の交換。保証期間中の修理 | 他社の機器。まわりの建物や配管 | 技術料と出張費、部品の代金。部品の価格は決まっていることが多い |
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| ビル管理会社 | 法定の点検の手配、日常の巡回、設備の運転 | 修理そのもの。契約の外は別の見積になる | 月ごとの委託費。修理は別の見積か手配の手数料 |
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| 窓口型 | 相談を受けて、分野ごとの業者を手配する | 自社では施工しないので、工事の出来は手配した会社しだい | 施工する会社の工事費と手数料。払う側は施設か業者 |
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6つのうち、どれか1つの業態ですべてをこなせる先はありません。工務店は空調の機器に弱く、設備業者は内装の仕上げに弱い、というように、得意の裏側に苦手があります。そのため、頼み先は「どの会社にするか」より先に「どの業態に頼む工事か」で決めます。
建設業の許可は、土木と建築の2つの一式工事と、27の専門工事の、あわせて29の業種に分かれています。工務店は建築一式や大工・内装、設備業者は管工事や電気工事の業種で許可を取っていることがよくあります。専門工事業者は、防水や塗装などの業種です。許可の業種を見ると、その会社の軸の業態が分かります。
工事の種類から、頼み先を引きます
頼み先を決めるときは、壊れたものや直したいものから、業態を引きます。介護施設でよく出る工事と、まず頼む業態、次の候補を表にすると、次のようになります。
工事の種類から頼み先を引く表| 工事の種類 | まず頼む業態 | 次の候補・組み合わせ |
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| ドアや引き戸の調整、戸車の交換 | 工務店 | 建具の専門工事業者 |
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| 手すりの設置・補修 | 工務店 | 内装の専門工事業者 |
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| 床の張り替え、段差の解消 | 内装の専門工事業者 | 工務店 |
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| 水漏れ・詰まり・蛇口の交換 | 設備業者(水道局の指定工事店) | 工務店の協力会社 |
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| 給湯器の故障・交換 | 保守の契約先、なければ設備業者 | ガス会社 |
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| エアコンの故障・交換 | 空調を扱う設備業者 | 保守の契約先、メーカー |
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| 照明・コンセント・ブレーカー | 電気工事の設備業者 | 高圧で受電なら電気の保安の担当に相談 |
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| 火災報知器・スプリンクラー | 消防設備の点検の会社 | 点検の会社が手配する |
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| エレベーター・自動ドア | 保守の契約先 | 契約先が受ける |
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| 特殊浴槽・ナースコールの本体 | メーカー・代理店 | まわりの配管と電気は設備業者 |
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| 屋上防水・外壁の改修 | 専門工事業者 | 設計事務所の調査と監理を組み合わせる |
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| 居室の原状回復 | 工務店 | 内装の専門工事業者 |
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図2 契約、指定・登録、職人の種類の順に見ると、頼み先が1つに絞れる。
表の「まず頼む業態」は、迷ったときの出発点です。同じエアコンでも、保守の契約がある機種は契約先が先です。水道の配管には、水道局が指定した工事店でないとできない作業があります。契約、指定・登録、職人の種類の順に見ると、頼み先が1つに絞れます。水道とフロンの登録の確かめ方は水道は指定工事店、空調はフロンの登録で、頼む業者を選びますにあります。
設備の中は、さらに給排水・空調・電気・防災・昇降機・介護の専用機器の分野に分かれ、分野ごとに強い会社が違います。その分け方は設備修理に強い業者は、分野ごとに別の会社ですにまとめています。工事の金額と急ぎの2つから頼み先を4つに分ける早見表は修繕の頼み先は、金額と急ぎの2つで4つに分かれますにあります。
業態によって、費用の組み立てが違います
同じ修理でも、どの業態に頼むかで、見積の形と金額が変わります。業態ごとに、費用が何からできているかが違うからです。見積を見るときは、その業態の組み立てに合わせて、見る行を変えます。
業態ごとの費用のでき方と、見積で見る行| 業態 | 費用のでき方 | 見積で見る行 |
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| 工務店 | 職人の手間(人工)と材料。協力会社に回した分には経費が乗る | 協力会社に回す作業と、その分の経費 |
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| 設備業者 | 出張費、作業の手間、部品と機器の代金 | 機器の型番と値引き、撤去と処分の費用 |
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| 専門工事業者 | 面積や長さあたりの単価×数量、足場などの仮設 | 数量の根拠と、仮設・養生の費用 |
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| メーカー・代理店 | 技術料と出張費、部品の代金 | 部品の名前と数、交換を勧める理由 |
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| ビル管理会社 | 月ごとの委託費。修理は別の見積や手配の手数料 | 委託費に入る作業と、入らない作業 |
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| 窓口型 | 施工する会社の工事費と、窓口の手数料 | 手数料を誰が払うか、施工する会社の名前 |
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図3 差の多くは、手配の手間を誰が持つかの差。
工務店に空調の修理を頼むと、工務店は空調の会社に回し、その分の経費を乗せます。直接頼むより高くなることがあります。けれども、探す・頼む・立ち会う手間を工務店が持つので、施設の手間は減ります。どちらが得かは、金額だけでなく、施設がかける手間と並べて決めます。
当窓口の目安では、建具の調整や照明の交換は5,000円〜3万円、水漏れや詰まりの修理は1万5,000円〜8万円です。エアコンの交換は1台20万〜60万円ほどです。どの業態に頼んでも、金額は規模・地域・時期・建物の状態で上下します。
小さな修理が1件だけのときは、専門工事業者や設備業者に断られることがあります。職人の手間を1日・半日の単位で数えるので、短い作業だけでは割に合いにくいからです。その仕組みは小さい工事が断られるのは、1人工という単位のせいですにあります。
軸にする業態は、施設の規模と修理の出方で決めます
業態を1つに絞る必要はありません。ただ、最初に電話する「軸」の業態を1つ決めておくと、迷う時間が減ります。軸にする業態は、施設の規模、修理がどのくらい出るか、分野を見分けられる人がいるかで変わります。
施設の条件と、軸にする業態| 施設の条件 | 軸にする業態 | 組み合わせる先 |
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| グループホームやデイサービスなどの小さな施設。修理は月に数件 | 地元の工務店か設備業者 | 専用機器はメーカー・代理店 |
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| 分野がばらばらで、探す手間が重い中くらいの施設 | 窓口型 | 保守の契約先は今のまま |
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| 営繕の担当者がいて、分野を見分けられる施設 | 分野ごとの設備業者と専門工事業者 | 大きな工事は設計事務所と組む |
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| 建物が大きく、点検と巡回の量が多い施設 | ビル管理会社 | 修理は設備業者か窓口型に |
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| 複数の施設を持つ法人 | 法人として分野ごとに決めた会社 | 施設ごとの小さな修理は地元の会社 |
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図4 分野を見分けられる人がいるかで、軸にする業態が変わる。
分野を見分けられる人がいない施設で、分野ごとに直接頼む形をとると、壊れるたびに「これは何の業者か」で迷います。そうした施設では、分野をまたいで受けてくれる工務店や窓口型を軸にし、見分けを任せるほうが早く進みます。
「1社にまとめる」といっても、施工を1社にまとめるのか、相談と手配の窓口を1つにするのかで、意味が違います。その違いは「一社にまとめる」には、二つの意味がありますにまとめています。軸を決めたあとも、保守の契約がある設備は、契約先との付き合いを続けます。
介護施設という条件が、業態選びに加わります
介護施設の修理には、住宅や事務所の修理にはない条件が3つ加わります。入居者の方が暮らす中で作業すること、作業できる時間帯が限られること、感染対策が要ることです。同じ業態でも、この3つに慣れている会社とそうでない会社で、段取りが大きく違います。
介護施設で加わる3つの条件と、頼む前に聞くこと| 条件 | 起きやすいこと | 頼む前に聞くこと |
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| 入居者の方が暮らす中での作業 | 音や粉じん、知らない人の出入りで、入居者の方が落ち着かなくなる | 養生と音の出る作業の段取り。居室に入るときの声かけ |
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| 作業できる時間帯が限られる | 食事・入浴・お昼寝の時間とぶつかる。夜間は職員が少ない | 作業の時間帯をずらせるか。時間外の割増の考え方 |
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| 感染対策が要る | 流行の時期に、外の人の出入りを止めることがある | 体調の確かめ方、手指の消毒、作業する区域の分け方 |
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この3つへの慣れは、業態より、会社ごとの差が大きく出ます。メーカーの技術者が機器に詳しくても、居室での作業に慣れていないことがあります。逆に、地元の工務店が長年の付き合いで、施設の決まりをよく知っていることもあります。慣れているかは、段取りを具体的に聞くと見分けられます。
居ながらの工事では、仮設・養生・時間帯の割増が、総額の2割〜4割になることがあります。この費用は、業態によって見積での書き方が違います。工務店や専門工事業者は「仮設」「養生」の行に分けて書くことが多く、設備業者は作業の手間に含めて書くこともあります。認知症のある入居者の方への配慮は認知症のある方への配慮は、工事の段取りで変化を小さくすることですにまとめています。
保守の契約がある設備は、契約の中身で頼み先が決まります
エレベーター、消防の設備、特殊浴槽、ナースコール、業務用の空調などは、保守の契約を結んでいることが多い設備です。こうした設備は、6つの業態のどれが向いているかより先に、契約の中身で頼み先が決まります。契約書では、次の4つを見ます。
- 契約の範囲点検だけか、部品の交換まで含むか。含むなら、修理は契約先に頼むのが先です。
- 夜間・休日の出動契約に入っているか。入っていなければ、出動の費用がいくらかを聞いておきます。
- ほかの会社が触ったとき保証や契約の扱いが変わらないか。別の会社に頼む前に、契約先に断ります。
- 部品の見通し製造が終わった機種の部品が、いつまで手に入るかを聞いておきます。
ビル管理会社と施設管理の契約を結んでいる施設では、その契約に修理が入っているかを先に見ます。点検と巡回は委託費に入っていても、修理は別の見積になっていることがよくあります。委託費の相場と、契約に修理が含まれるかの確かめ方はビルメンテナンスの委託費と、修理の費用は分けて見ますにあります。
ナースコールのように、本体はメーカーや代理店、まわりの配線や電源は電気の会社、と受け持ちが分かれる設備もあります。代理店以外に頼める範囲はナースコールの修理、代理店以外に頼めるかで取り上げています。
窓口型を選ぶときは、施工する会社と手数料を先に聞きます
窓口型は、施設からの相談を受けて、分野ごとの業者を手配する業態です。自社では施工しないので、工事の出来は、手配した会社しだいになります。窓口型を選ぶときは、対応の早さだけでなく、実際に施工する会社と、手数料の形を先に聞きます。
窓口型に、頼む前に聞くこと| 聞くこと | 聞く理由 |
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| 実際に施工する会社の名前と許可 | 工事の出来と責任は、施工する会社が負う |
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| 手数料の形と、誰が払うか | 施設が払う形と、業者が払う形で、見積の見え方が変わる |
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| 工事の契約の相手 | 施設と施工会社が結ぶのか、窓口が元請になるのか |
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| 見積のあとに断れるか | 断るときに費用がかかるか |
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| できないこと | 設計、行政の判断、メーカー専用の機器の本体など |
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手数料の形と相場は営繕の代行の手数料は、誰が払っているかで見え方が変わりますにまとめています。窓口型やワンストップでもできないことはワンストップの営繕でも、できないことが4つありますにあります。窓口型によっては、修理か交換かを決める材料をそろえる役も担います。窓口を使った事務長からは、次のお話を伺っています。
施設側としては、修理で済むのか、交換したほうがいいのか判断しづらかったのですが、必要な対応について説明してもらえたので、施設長とも相談しながら進めることができました。
ご利用者の声 東京都内・介護施設/事務長
取材にもとづき掲載しています(施設名は非公開)。内容はご本人の申告によるもので、個人の感想です。
当窓口も窓口型の1つで、フォームとLINEで24時間ご相談を受け付けています。1回の依頼で最大3社の見積をそろえ、相談と見積は無料です。いっぽうで、窓口型が向かない施設もあります。いつもの業者が決まっていて分野も少ない施設や、職人と直接やり取りして単価を細かく詰めたい施設です。
依頼先は、1年分の修理を並べて決めます
依頼先を決めるときは、頭の中で考えるより、去年1年分の修理を並べるほうが早く決まります。並べると、どの工事の種類が多いか、どの業態に頼んでいたか、どこで時間がかかったかが見えてくるからです。
図5 修理を並べて業態を当てると、頼み先の一覧ができる。
5つの段で使う材料と、かかる時間の目安| 段 | 使う材料 | 時間の目安 |
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| 書き出す | 請求書、修理の日誌、保守の報告書 | 半日〜1日 |
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| 種類で分ける | 書き出した一覧 | 1〜2時間 |
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| 業態を当てる | 工事の種類から頼み先を引く表 | 1時間ほど |
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| 候補を探す | 今の業者の紹介、同業の施設、公的な記録 | 2〜4週間 |
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| 一覧を配る | 工事の種類と頼み先を1枚にした一覧 | 半日ほど |
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3つめの段で、今の頼み先と表の「まず頼む業態」が違っていても、すぐに替える必要はありません。日数や費用で困っていない工事は、そのままにします。替えるのは、日数がかかっている工事や、別の会社に回されている工事からです。
4つめの段で候補を探すときは、今の業者に紹介を頼む、同業の施設や業界団体に聞く、といった方法があります。紹介してもらうときの頼み方は修繕業者の紹介は、団体と同業の施設の2つの経路で集めますにあります。決めた頼み先は、分野ごとに1番手・2番手として台帳に書いておくと、次から探さずに済みます。台帳の作り方は修理業者を毎回探す手間は、業者台帳で消せますにまとめています。
2つ以上の業態が関わる工事は、全体を受け持つ会社を決めます
工事によっては、2つ以上の業態が関わります。特殊浴槽の入れ替えでは、メーカーが機器を、設備業者が配管と電源を、工務店が床や壁を受け持ちます。こうした工事では、どの会社が全体を受け持つかを先に決めておかないと、日程の調整と責任の線引きが施設に残ります。
2つ以上の業態が関わる工事と、全体を受け持つ会社| 工事 | 関わる業態 | 全体を受け持つ会社の決め方 |
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| 特殊浴槽の入れ替え | メーカー・代理店、設備業者、工務店 | 機器の比重が大きいので、メーカー・代理店に全体をまとめてもらう |
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| 業務用の給湯器の交換 | 設備業者、ガス会社、電気工事の会社 | 設備業者に、ガスと電気の手配まで含めてもらう |
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| エアコンの入れ替え | 空調の設備業者、電気工事の会社、工務店 | 空調の設備業者に、電源の工事と天井の補修まで含めてもらう |
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| トイレの改修 | 設備業者、工務店 | 床や壁の比重が大きければ工務店、配管が大きければ設備業者 |
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| 屋上防水と室外機の移設 | 専門工事業者、空調の設備業者 | 防水の会社に、室外機を動かす日を合わせてもらう |
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当窓口の目安では、特殊浴槽の入れ替えは350万〜1,100万円、業務用の給湯器の交換は1台80万〜400万円ほどです。1件の請負代金が500万円以上になる工事では、全体を受け持つ会社が、その工事の業種の建設業の許可を持っているかも確かめます。
全体を受け持つ会社を決めたら、見積の段階で、その会社が受け持つ範囲を書いてもらいます。「既存の床の補修は別途」のように、範囲の外の作業が書いてあれば、その作業を誰に頼むかもその場で決めます。
モデルケース:工務店に何でも頼んでいた、サ高住とデイサービスの建物
モデルケース:サービス付き高齢者向け住宅(48戸)とデイサービス(定員30名)の併設
修理を頼んでから直るまでが、平均9日ほどから4日ほどに
変わったこと(結果)
頼み先を業態ごとに分け直してから、修理を頼んで直るまでの日数が、平均で9日ほどから4日ほどに縮みました。空調と給湯の修理で、工務店から別の会社に回る間の待ち時間がなくなったからです。工務店には建具と内装の修理をまとめて頼み、月1回の来訪で6〜8件を片付けてもらえるようになりました。
背景と、困っていたこと
この建物では、開設のときに建てた地元の工務店に、何でも相談していました。工務店は親身に動いてくれましたが、エアコンや給湯器の修理は空調や設備の会社に回すので、日程の調整に日数がかかっていました。管理者は、工務店との長い付き合いを崩したくない思いと、入居者の方を待たせている状態の間で迷っていました。
決めたこと
管理者は、1年分の修理62件を工事の種類で分けました。空調と給湯が23件、建具と内装が27件、そのほかが12件でした。空調と給湯は設備業者に直接頼み、建具と内装は工務店にまとめて頼む形に分けました。決め手は、工務店の側も、空調の修理を回す手間を負担に感じていたと分かったことでした。
進めてみて分かったこと
デイサービスの特殊浴槽は、メーカーとの保守の契約に、部品の交換が入っていないことも分かりました。契約を見直し、浴槽の本体はメーカーに直接、まわりの配管は設備業者に頼む形にしました。