注意点は、契約の前の3つの場面に表れます
修繕業者を選ぶときの注意点を、「よい業者の条件」として並べると、きりがありません。見方を変えて、着工してから起きたもめごとをさかのぼってみます。すると、多くは契約の前の3つの場面のどこかで予兆が出ています。問い合わせ、現地調査、見積です。
3つの場面は、施設が業者の仕事ぶりを、お金をかけずに見られる場面でもあります。契約の前なら、気になる予兆があれば見送れます。着工してからでは、工事を止めるだけで入居者の方の暮らしに影響が出ます。
契約の前の3つの場面と、見ること| 場面 | 施設がすること | 見ること(予兆) | 見逃すと着工後に起きること |
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| ① 問い合わせ | 状況を伝え、写真を送る | 状況を聞かずに金額や「交換しかない」を言い切る。折り返しの約束を守らない | 現地で話が変わる。工事中に連絡が途切れる |
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| ② 現地調査 | 現地を見てもらい、暮らしの時間を伝える | 食事や入浴の時間を聞かない。見えない所を見ずに言い切る | 大きな音が食事の時間に重なる。「開けたら違った」と追加になる |
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| ③ 見積 | 見積を受け取り、中身を読む | 「一式」ばかり。追加費用の決め方がない。工期が日数だけ | 追加の言い値、工期の延び、作業の時間帯のもめごと |
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図1 着工後のもめごとの予兆は、契約までの3つの場面に出る。
3つの場面では、相手の担当者が替わることもあります。問い合わせは営業、現地調査は現場、見積は事務の担当、と分かれている会社では、場面ごとの話が食い違っていないかも見ます。
候補を外す条件と比べる条件の分け方は営繕業者は、外す条件と比べる条件を分けて選びますで書いています。この記事では、その先の「契約の前に何を見るか」に絞ります。
着工後のもめごとは、前の場面の積み残しです
介護施設の修繕で起きやすいもめごとを、どの場面までさかのぼれば見えていたかで並べると、次のようになります。
着工後のもめごとと、さかのぼると見えていた予兆| 着工後のもめごと | 見えていた場面 | 見えていた予兆 |
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| 追加の費用を請求された | ③ 見積 | 「一式」が多く、追加の決め方が書かれていなかった |
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| 工期が延びて、入浴の予定が組めない | ③ 見積 | 工期が「〇日間」だけで、止まる設備と時間帯が書かれていなかった |
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| 昼食の時間に大きな音が出た | ② 現地調査 | 食事の時間を聞かれなかった |
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| 担当者と連絡がつかない | ① 問い合わせ | 折り返しの約束が守られなかった |
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| 仕上がりが思っていたものと違う | ② 現地調査・③ 見積 | 材料や色、範囲を、言葉と写真で決めていなかった |
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図2 3つの場面で予兆を見ておくと、着工後に決めることが減る。
仕上がりの行き違いは、業者だけの問題ではありません。使う職員や入居者の方の意見を聞かずに、材料や形を決めてしまうことでも起きます。仕様の決め方の失敗を防ぐ方法はリフォームの失敗で多いのは、使う人を入れない仕様の決め方ですにまとめています。
どのもめごとも、着工してから話し合うと、工事を止めるか進めるかの判断を急がされます。契約の前に見ておけば、落ち着いて質問し、書面に足してもらう時間があります。
① 問い合わせの場面では、聞き返してくるかを見ます
問い合わせは、業者の仕事の進め方を最初に見られる場面です。電話やメールで状況を伝えたとき、慣れた業者は、金額を言う前に聞き返してきます。いつから、どこで、どんな状態か、写真や機器の型番はあるか、です。
問い合わせの場面の予兆と、確かめ方| 予兆 | なぜ気になるか | 確かめ方 |
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| 状況を聞かずに金額を言い切る | 現地を見ていない金額は、あとで変わりやすい | 「その金額は、何をもとに出しましたか」と聞く |
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| 写真や型番を求めない | 原因や部品の見当をつけようとしていない | 写真を送ると伝えたときの反応を見る |
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| すぐに「交換しかない」と言う | 修理で済む道を考えていない | 「修理で済む場合はありますか」と聞く |
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| 折り返しの時刻を言わない、守らない | 工事中も連絡が途切れやすい | 「何時までに折り返しますか」と聞き、守られたかを書き留める |
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| 担当者が名乗らない | 誰が責任を持つのかが分からない | 名前と連絡先を、メールなど文字でもらう |
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とくに見ておきたいのは、折り返しの約束です。「今日の17時までに折り返します」と言った会社が、その時刻を守るかどうかは、着工後の連絡の確かさをそのまま映します。問い合わせた日時と、折り返しが来た日時をメモに残します。業者が信頼できるかを、行動で見分ける場面は業者が信頼できるかは、5つの場面の行動で分かりますにまとめています。
「交換しかない」と言われたときも、すぐには決めません。修理で済むのか、交換が要るのかの理由を聞きます。理由を説明できる会社なら、その説明を施設の中での判断の材料にできます。
だからこそ、故障したからすぐ買い替えるのではなく、まず修繕できるのか相談できる窓口があるのは心強いと感じました。
ご利用者の声 大分県・グループホーム/施設長
取材にもとづき掲載しています(施設名は非公開)。内容はご本人の申告によるもので、個人の感想です。
② 現地調査の場面では、暮らしを見ているかを見ます
現地調査は、業者が建物を見る場面です。施設の側から見れば、業者が入居者の方の暮らしを見ているかを確かめる場面でもあります。介護施設の工事では、建物の傷みと同じくらい、食事・入浴・お昼寝の時間や入居者の方の通り道が、工事の段取りを決めるからです。
図3 建物だけでなく、暮らしと見えない所を見ているかを確かめる。
現地調査の場面の予兆と、確かめ方| 予兆 | なぜ気になるか | 確かめ方 |
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| 食事や入浴の時間を聞かない | 工事の時間帯の組み方を考えていない | 「作業の時間帯は、どう決めますか」と聞く |
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| 職員に声をかけずに居室や浴室に入る | 工事中も同じことが起きる | 案内の職員が付いたときの振る舞いを見る |
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| 天井裏や配管の先を見ずに言い切る | 開けてから「違った」となり、追加になる | 「見えない所は、どう確かめますか」と聞く |
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| 寸法を測らず、写真も撮らない | 見積の数量に根拠がない | 調査で何を測り、何を撮ったかを聞く |
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| 頼んでいない工事を次々に勧める | 工事の範囲が膨らむ | 勧められた工事を、急ぐものと急がないものに分けてもらう |
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見えない所は、調査の日にすべてを確かめられるとは限りません。天井裏や床下、壁の中の配管は、開けてみて初めて分かることがあります。そのときは、見積に「開けてから決める部分」として分けて書いてもらいます。どこまでが確かな金額で、どこからが開けてからの金額かが分かれていれば、追加が出ても話がこじれにくくなります。
認知症のある入居者の方がいる施設では、知らない人の出入りや大きな音への配慮が、調査の段階で話題に出るかも見ます。配慮の中身は認知症のある方への配慮は、工事の段取りで変化を小さくすることですにまとめています。
③ 見積の場面では、一式・追加・工期の3か所を読みます
見積を受け取ったら、総額より先に3か所を読みます。「一式」の中身、追加の費用の決め方、工期の書き方です。予兆がいちばん出やすいのは、この3か所です。
見積の場面の予兆と、確かめ方| 見る所 | 予兆 | 確かめ方 |
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| 内訳 | 「〇〇工事 一式」が多く、数量も単価もない | 材料・手間・撤去と処分・養生・時間帯の割増に分けてもらう |
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| 追加の決め方 | 「別途」「追加は都度」とだけ書かれている | 追加が出たときの単価と、事前に書面で決める流れを書いてもらう |
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| 工期 | 「工期3日」だけで、作業の時間帯や止まる設備がない | 作業する時間帯、止まる設備と時間、入居者の方の移動を書いてもらう |
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| 含まないもの | 何が含まれないかの欄がない | 含まないものを一覧で書いてもらう |
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| 有効期限 | 期限がない、または極端に短い | 期限と、期限を過ぎたあとの金額の扱いを聞く |
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「一式」が1行あるだけで見送る必要はありません。小さな部品代などは、一式で書かれることもあります。気をつけたいのは、工事の大部分が一式で、数量も単価も分からない見積です。分けてほしいと頼んだときに、分けてくる会社か、渋る会社かも1つの予兆です。
「一式」の分け方と、1社の見積が妥当かを判断する方法は「一式」を分けてもらえば、1社の見積でも判断できますにまとめています。入居者の方が暮らす中での工事では、仮設・養生・時間帯の割増が総額の2割〜4割になることがあります。この部分が見積にない、または一式で小さく書かれているときは、どこまで含むかを聞きます。中身と確かめ方は仮設・養生・割増の割合は、施設が渡す条件で変わりますにあります。
追加費用は、決め方が先に書かれているかで見ます
修繕では、開けてみて初めて分かることがあります。床をはがしたら下地が傷んでいた、壁を開けたら配管がさびていた、といった場面です。追加の作業が出ること自体は、珍しいことではありません。もめるのは、追加の値段の決め方が、契約の前に決まっていないときです。
図4 追加の決め方が先に決まっていれば、工事を止めずに進められる。
- 単価で決めておく「下地の補修は1平方メートルあたり〇円」のように、出やすい追加は単価を先に決めます。
- 止める金額の線を決めておく「追加が〇万円を超えるときは、作業を止めて相談する」と決めます。
- 書面で承認してから進める追加は、写真と金額をメールなどで受け取り、施設が承認してから作業します。
- 写真を残してもらう追加の理由になった傷みを、開けた状態で撮ってもらいます。
資材の値上がりへの備えも、契約の前の話です。令和6年12月13日に施行された改正建設業法で、請負代金の変え方は契約書に書く事項になりました。資材の値上がりなどで代金や工期に影響が出るおそれがあるときは、業者が契約の前に注文者へ知らせることも決められています。実際に値上がりしたときは、業者は代金の見直しの協議を申し出ることができ、注文者は誠実に応じるよう努めます。
見積の段階で、値上がりの見込みや代金の変え方を説明してくる業者は、この決まりに沿って動いています。説明がないときは、施設から「値上がりしたときは、どう決めますか」と聞いておきます。
工期は、日数より時間帯と止まる設備で読みます
介護施設の工事では、「工期3日」と書かれていても、それだけでは段取りが分かりません。何時から何時まで作業するのか、どの設備がいつ止まるのか、入居者の方はどこへ移るのか。これが分からないと、職員の配置も入浴の予定も組めません。
建設業法第19条では、工事をしない日や時間帯を決めるときは、その内容を契約書に書く事項として挙げています。食事や入浴の時間を避ける、土日は作業しない、といった約束は、口頭ではなく書面に残せるということです。
工期の書き方の、足りない例と足りている例| 項目 | 足りない書き方 | 足りている書き方 |
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| 期間 | 工期3日 | 10月14日〜16日(予備日として17日) |
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| 作業の時間帯 | 書かれていない | 9時30分〜11時30分、13時30分〜16時 |
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| 作業しない日・時間 | 書かれていない | 土日と、昼食・夕食の前後は作業しない |
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| 止まる設備 | 書かれていない | 2日目の13時〜15時に、2階の給湯が止まる |
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| 入居者の方の移動 | 書かれていない | 浴室の工事中は、1階の浴室を使う |
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日付や時刻は、書き方を示すための例です。
予備日の書き方も見ておきます。雨や部品の遅れで工期が延びたときの扱いが決まっていれば、延びたときの話し合いが短く済みます。夜間や早朝に作業するときの施設の負担は夜間工事はできますが、夜にしかできない工程だけに絞りますにまとめています。
契約書では、5つのことを確かめます
3つの場面で予兆を見て、足りない所を書き足してもらったら、最後に契約書で確かめます。建設工事の請負では、金額の大小にかかわらず、契約の中身を書面で取り交わします。工事の内容や代金、工期などを書くことが、建設業法第19条で決められています。小さな修理では、注文書と請書の形で残すことが多くあります。
- 工事の内容と範囲見積と同じ範囲か。含まないものが書かれているか。
- 代金と支払いの時期着工前・完成後など、いつ・いくら払うか。
- 工期と、作業しない日・時間帯見積で決めた時間帯や止まる設備が、契約書にも入っているか。
- 追加・変更と値上がりのときの決め方単価、止める金額の線、承認の流れ、代金の変え方が書かれているか。
- 事故や不具合のときの責任工事中の事故と、引き渡しのあとの不具合の扱い、その期間。
契約書の項目ごとの読み方と、業者と施設の保険の役割は工事の契約書は、追加と事故の扱いから読みますにくわしくまとめています。ここでは、3つの場面で決めたことが、契約書に入っているかだけを確かめます。
着工したあとに気づいたときは、止めて・残して・書面で伝えます
契約の前に気をつけていても、着工してから、見積と違う作業や聞いていない追加に気づくことがあります。そのときは、慌てて口頭で決めず、次の順に進めます。
図5 口頭で決めず、記録と書面で進める。
止めるかどうかは、入居者の方の安全を先に考えて決めます。水が出たままになる、通り道がふさがる、といったときは、まず応急の手当てを頼みます。そのうえで、何が見積と違うのかを写真と日時で残し、業者に書面で伝えます。
合意できていない追加の代金は、支払う前に話し合います。話し合いで解決しないときは、建設工事紛争審査会という公的な場があります。国土交通省と各都道府県に置かれ、あっせんや調停を申し立てられます。工事の請負契約の当事者であれば、施設の側からも申し立てられます。
完了のときは、立ち会って受け取るものを決めておきます
工事が終わったときにも、注意点があります。完了の立ち会いをせずに支払いを済ませると、あとで困ることがあります。不具合に気づいたときに、工事の前からあったのか、工事で起きたのかが分からなくなるのです。
完了の立ち会いで受け取るもの| 受け取るもの | 見る所 |
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| 動かして確かめる時間 | 直した設備を、業者のいる前で動かす。水まわりは水を流し、扉は開け閉めする |
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| 工事の前・途中・後の写真 | 見えなくなる所(床下・壁の中)の写真が入っているか |
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| 保証の書面 | 保証の期間と範囲、保証を使うときの連絡先 |
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| 使い方と次の点検の目安 | 職員が使うときの注意と、次に見てもらう時期 |
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| 片付けの確かめ | 残った材料やごみ、汚れや傷がないか |
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保証は、契約上の責任、施工の保証、メーカーの保証の3つが重なっていることがあります。どれをいつまで使えるかの管理の仕方は工事の保証は、3つに分けて部位ごとに控えますにまとめています。
モデルケース:浴室の改修の見積で、1社を見送ったグループホーム
モデルケース:2ユニット・定員18名のグループホーム
見積の段階で1社を見送り、着工後の追加の話し合いが10分で済んだ
変わったこと(結果)
浴室の床と手すりの改修で、見積の段階で1社を見送り、もう1社と契約しました。着工後に床下の下地の傷みが見つかり、追加の作業が1件出ました。契約の前に決めていた単価で計算し、写真を見ながら10分ほどの話し合いで決まりました。浴室を使えなかったのは予定どおりの2日で、その間はもう1つのユニットの浴室を、時間をずらして使いました。
背景と、困っていたこと
このグループホームでは、浴室の床のタイルが割れ、手すりの根元もぐらついていました。2社に見積を頼むと、1社目の見積は「浴室改修工事 一式」「諸経費」の2行で、金額は2社目より安くなっていました。追加の欄には「別途」とだけあり、工期は「3日」としか書かれていませんでした。
決めたこと
施設長は、3つの質問をメールで2社に送りました。内訳を分けてほしい、追加が出たときの決め方を書いてほしい、作業する時間帯を書いてほしい、の3つです。1社目からは、開けてみないと分からないという返事だけで、内訳は出てきませんでした。2社目は、明細を22行に分けてきました。追加は、下地の補修を1平方メートルあたりの単価で計算すると書かれていました。2平方メートルを超えるときは、作業を止めて相談するともありました。作業は9時30分から16時までで、入浴の時間帯を避けるとありました。金額は2社目が1割ほど高くなりましたが、施設長は2社目に決めました。
進めてみて分かったこと
床をはがすと、下地が1.5平方メートルほど傷んでいました。決めていた単価と写真があったので、工事を止めずに、その日のうちに承認できました。1社目の見積のままなら、同じ場面で工事を止めて、金額の話し合いから始めることになっていました。