夜間工事はできますが、4つの制約があります
介護施設でも、夜間に工事をすることはできます。ただし、法令、近隣、施設の中の負担、費用の4つの制約があります。どれか1つでも引っかかると、夜にした意味が薄れたり、かえって負担が増えたりします。夜間工事を考えるときは、4つを順に確かめます。
夜間工事の4つの制約| 制約 | 中身 | 確かめる相手 |
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| 法令 | くい打ちやさく岩機などの特定建設作業は、夜間と日曜・休日に制限がある | 工事の会社、市区町村 |
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| 近隣 | 夜の音・光・工事の車が、昼より目立つ | 工事の会社、近隣の方 |
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| 施設の中の負担 | 夜勤の職員は少なく、立ち会いと見回りが重なる。入居者の方の眠りに響く | 介護の責任者、夜勤の職員 |
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| 費用 | 深夜・時間外・休日の割増と、夜の照明や仮設の費用 | 工事の会社の見積 |
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図1 4つを順に確かめ、夜にしかできない工程だけを夜に回す。
4つの中で、介護施設ならではのものが「施設の中の負担」です。ふつうの建物の夜間工事は、人がいない時間に行うために選ばれます。介護施設の夜は、入居者の方が眠り、少ない職員が見守る時間です。人がいない時間ではないことが、ほかの建物との大きな違いです。
そのため、介護施設での夜間工事は、工事の全部を夜にする形ではなく、夜にしかできない工程だけを夜に回す形が現実的です。断水や停電を伴う切り替えのように、日中に止めると暮らしが成り立たない工程がそれにあたります。
法令では、特定建設作業の時間と曜日が決まっています
騒音規制法では、くい打ち、さく岩機、一定以上の大きさの空気圧縮機や重機などを使う作業を「特定建設作業」としています。指定された地域では、作業できる時間、1日の作業の時間、続けて作業できる日数、日曜・休日の作業に決まりがあります。夜間にできない時間は、地域の区分で変わります。
特定建設作業の時間と曜日の決まり| 項目 | 第1号区域 | 第2号区域 |
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| 作業できない時間 | 午後7時〜翌日の午前7時 | 午後10時〜翌日の午前6時 |
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| 1日の作業の時間 | 10時間まで | 14時間まで |
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| 続けて作業できる日数 | 6日まで | 6日まで |
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| 日曜・休日 | 作業できない | 作業できない |
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| 区域の例 | 住宅地の全体と、商業地や工業地のうち特養・病院・学校などの周り80m | 商業地や工業地のうち、第1号区域でない所 |
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特別養護老人ホームは、学校や病院、図書館などと並んで、周り80mが第1号区域になる施設に挙がっています。住宅地にある施設は、指定地域ならもともと第1号区域です。どちらの場合も、くい打ちやさく岩機などを使う作業は、午後7時から午前7時までできません。災害などで急ぐ場合は除かれます。区域の分け方は自治体が決めているので、施設のある場所がどちらの区域かは、自治体の資料で確かめます。
一方で、内装の張り替えや設備の交換のように、こうした機械を使わない作業は、特定建設作業にあたらないことが多くあります。その場合も、都道府県や市の条例で、夜間の作業や音に決まりを設けていることがあります。どの作業が決まりにかかるかは工事の会社に、細かな点は自治体で確かめます。特定建設作業を行う会社は、作業を始める7日前までに市区町村に届け出ます。
この決まりは、敷地の境界で測る音の大きさなど、近隣を守るためのものです。建物の中の入居者の方への音の配慮は、別に考えます。工法と区画で騒音と粉じんを減らす方法は騒音と粉じんは、時間帯だけでなく工法と区画でも減らせますにまとめています。
近隣には、夜の音と光と車が届きます
夜は周りが静かなので、昼なら気にならない音も遠くまで届きます。工事の機械や工具の音だけでなく、搬入のトラック、車のドアの開け閉め、職人どうしの声も目立ちます。投光器の光が近隣の窓に入ることもあります。住宅地にある施設では、近隣への配慮が夜間工事の大きな条件になります。
夜間工事で近隣に届くものと、減らし方| 近隣に届くもの | 夜に起きやすいこと | 減らし方 |
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| 機械と工具の音 | 昼より遠くまで届き、目立つ | 音の出る作業は夜に入れない。機械は建物の内側に置く |
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| 搬入の車 | トラックの出入り、エンジンやドアの音、荷下ろし | 搬入は日中に済ませ、夜は資材を持ち込まない |
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| 照明の光 | 投光器の光が、近隣の窓に入る | 光を下に向け、遮光のシートで囲う |
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| 話し声 | 職人どうしの声かけが、外に響く | 屋外では声を小さくする。休憩は建物の中でとる |
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| 駐車 | 工事の車が、路上や近隣の家の前に止まる | 施設の敷地の中に、止める場所を決める |
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近隣には、工事の1〜2週間前に、業者と一緒にあいさつに回ります。夜間の作業の日と時間、連絡先を書いた文書も渡します。夜間の作業が数日にわたるときは、どの日にいちばん音が出るかも伝えます。苦情を受ける人を決め、夜でもつながる連絡先を書いておくと、問題が小さいうちに対応できます。
ふだんから近隣とのやり取りがある施設ほど、夜間工事への理解も得やすくなります。反対に、前に苦情が出たことのある施設では、夜間を避けて日中の工夫で済ませるほうが、あとの関係を保ちやすくなります。
施設の中では、夜勤の職員と入居者の方の眠りに負担がかかります
介護施設の夜は、少ない職員で入居者の方を見守る時間です。たとえばユニット型の特別養護老人ホームでは、夜間と深夜の職員は、2つのユニットごとに1人以上という基準です。夜勤の職員は、見回りやナースコールへの対応、朝の準備で手がふさがっています。そこに工事の立ち会いや出入口の見守りが加わると、ふだんの見守りが手薄になります。
図2 工事の仕事を、夜勤の職員に重ねない。
夜間工事で施設の中にかかる負担と、減らし方| 負担 | 中身 | 減らし方 |
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| 立ち会い | 鍵の開け閉め、区画への案内、作業の終わりの確かめ | 夜勤とは別に、立ち会う人を決める(事務長や営繕の担当など) |
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| 出入口と防犯 | 夜に通用口が開き、知らない人が出入りする | 出入口を1か所にし、出入りの時刻を記録する |
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| 入居者の方の眠り | 物音や光で、入居者の方が目を覚ます | 音の出る作業を入れない。廊下の照明は要る所だけにする |
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| 夜勤の仕事との重なり | 見回りやナースコールへの対応の最中に、工事の連絡が来る | 工事の連絡は、立ち会う人が受ける |
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| 翌日への影響 | 片付けが朝食の時間に残る。立ち会った職員が疲れる | 片付けを終える時刻を決める。立ち会った人の翌日の勤務を調整する |
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夜中に物音で目を覚ますと、そのあと眠れなくなる方もいます。眠りが崩れると、翌日の日中の過ごし方にも響きます。夜間工事の負担は、工事の夜だけでなく、翌日の日中にも出ることを見込んでおきます。認知症のある入居者の方への配慮は認知症のある方への配慮は、工事の段取りで変化を小さくすることですにまとめています。
費用には、時間帯の割増が乗ります
夜間工事の見積には、時間帯の割増が乗ります。雇われて働く職人の深夜の労働には、法令で25%以上の割増の賃金が要ります。時間外の労働が深夜に及べば50%以上、法定の休日の深夜なら60%以上です。見積の割増は、これに夜の照明や仮設、移動の手間を加えて、会社ごとに決まります。
夜間工事で増える費用の出どころ| 出どころ | 増えるもの | 見方 |
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| 職人の手間 | 深夜・時間外・休日の割増の賃金 | 法令の最低の率は、深夜25%、時間外と重なれば50%、法定の休日の深夜は60% |
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| 照明と仮設 | 投光器、仮設の電源、夜の安全のための設備 | 夜だけ要るものが、見積のどの行に入っているか |
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| 作業の進み方 | 音を抑えるための手作業、搬入の制限、短い作業時間 | 同じ作業でも、日数が延びることがある |
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| 施設の側 | 立ち会う人の時間外の手当、翌日の勤務の調整 | 見積には出ない。施設の費用として足して比べる |
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法令の率は最低の線で、見積ではこれより高くなることもあります。割増の幅を見るときは、夜間に行う作業の量と日数を書いてもらい、日中に区切って行う案の見積と並べます。入居者の方がいる中の工事では、仮設・養生・時間帯の割増を合わせて、総額の2割〜4割になることがあります。その中身と確かめ方は仮設・養生・割増の割合は、施設が渡す条件で変わりますにまとめています。
施設の側の費用も忘れずに足します。立ち会う人の時間外の手当や、翌日の勤務の調整は、業者の見積には出てきません。夜間工事のほうが工期は短くても、施設の側の費用まで入れると、日中に区切る案との差が小さくなることがあります。業務用エアコンの交換の見積で、時間帯の割増の行を確かめる方法は業務用エアコンの交換費用は、見積の4つの行で確かめますで説明しています。
日中で済ませる工夫は、区切る・先に準備する・寄せるの3つです
夜間工事を減らすには、日中に工事できる形に組み直します。工夫は大きく、場所を区切る、先に準備しておく、音の出る作業を短い時間に寄せる、の3つです。止まる設備があるときは、仮設の設備で代わりを置きます。
図3 夜に回すのは、止められない設備の切り替えなどに絞る。
日中で済ませる工夫| 工夫 | 中身 | 向いている工事 |
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| 場所を区切って閉める | 1区画ずつ閉めて、閉めた区画は日中も続けて工事する | 廊下・居室・共用部の内装 |
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| 先に準備しておく | 新しい配管や配線を日中に並べて引いておき、切り替えだけを短くする | 給水・給湯・電気の更新 |
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| 工場で加工する | 寸法を測って工場で加工し、現場では取り付けるだけにする | 建具・手すり・棚・カウンター |
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| 音の出る作業を寄せる | 音の出る作業を、平日の決まった1〜2時間にまとめる | 穴あけ・はつり・撤去 |
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| 過ごす場所を移す | 食事や日中の過ごし方を、一時的に別の部屋に移す | 食堂・居間の工事 |
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| 止まる設備の代わりを置く | 仮設の給湯や空調、仮設トイレで、止まる時間の暮らしを支える | 給湯器・空調・トイレの更新 |
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中でも効き目が大きいのが「先に準備しておく」です。たとえば給水管の更新では、新しい管を古い管の横に、日中のうちに引いておきます。そうすれば、断水するのは古い管から新しい管へ切り替える時間だけになります。切り替えが短ければ、入浴のない日の日中に収められることもあります。
区切る・準備する・寄せるを組み合わせると、工事の日数は少し延びることがあります。それでも、夜間の割増と夜勤の負担が減れば、全体の負担は小さくなります。工事の順番と施設の生活の予定を重ねる工程表の組み方は居ながら工事の工程表は、工事と暮らしの予定を重ねて作りますにまとめています。
早朝と休日も、選び方の1つです
夜間と日中のほかに、早朝と休日という選び方もあります。どちらも夜間より負担が軽く見えますが、介護施設ならではの事情があります。時間帯ごとに、向く作業と気をつけることを並べて選びます。
早朝・休日・夜間の比べ方| 時間帯 | 向く作業 | 気をつけること |
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| 早朝(午前5時〜8時ごろ) | 屋外の搬入、道路が混む前の大きな車の出入り | 起床と朝食の準備で、職員がいちばん忙しい。特定建設作業は、第1号区域では午前7時から |
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| 休日(土日・祝日) | 通所の事業所の休みの日の工事、事務所まわりの工事 | 日曜・休日は特定建設作業ができない。面会が多く、施設の担当者が休みのことが多い |
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| 夜間(午後10時〜翌朝) | 断水・停電を伴う切り替え、日中に止められない設備の工事 | 眠りへの影響、夜勤の職員の少なさ、深夜の割増。音の出る作業は入れない |
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早朝は、起床の介助と朝食の準備で、職員がいちばん忙しい時間です。建物の中で音の出る作業には向きません。屋外の搬入や、道路が混む前の大きな車の出入りなどに使います。くい打ちなどの特定建設作業は、第1号区域では午前7時からです。
休日は、通所の事業所なら、利用者の方がいない日を使えます。デイサービスの休みの日は、工事の時間をまとめてとりやすい日です。入所の施設では、休日は面会が多く、事務長や営繕の担当が休みのことも多くなります。立ち会う人を決めてから選びます。デイサービスなど小規模の施設の修繕を頼める業者の見つけ方は木造2階の屋根や階段を作り直すなら、2025年4月から確認申請が要りますで書いています。
断水と停電を伴う工程は、止める時間を区切って組みます
夜間工事が選ばれやすいのは、断水や停電を伴う工程です。給水管や受変電設備の更新、受水槽の清掃のように、建物全体の水や電気を止める作業がそれにあたります。止める時間を短く区切り、止まる設備の一覧と代わりを先に用意すれば、日中や夕方に収められることもあります。
断水・停電を伴う工程の組み方| 段取り | 断水のとき | 停電のとき |
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| 止まる設備を書き出す | トイレの洗浄、手洗い、飲み水、厨房、給湯、浴室 | 照明、空調、エレベーター、ナースコール、自動ドア、冷凍冷蔵庫、医療機器 |
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| 止める時間を決める | 入浴と食事の準備に重ならない2〜3時間 | エレベーターを使わない時間。医療機器の予備の電源が持つ時間の中 |
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| 代わりを用意する | 汲み置きの水、仮設トイレ、紙皿や使い捨ての食器 | 発電機、予備の電池、懐中電灯、保冷剤 |
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| 止める直前 | 浴槽に水をため、トイレを流す水を確保する | エレベーターを止め、中に人がいないことを確かめる |
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| 戻したあと | 濁り水を流し、給湯器を動かし、漏れがないかを見る | 設備を1つずつ動かし、時計やタイマーの設定を直す |
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図4 止める前と戻したあとの確かめを、工程に入れておく。
停電の間に動く設備は、施設ごとに違います。非常用の発電機があっても、電気を送る先が消防の設備だけのこともあります。どの設備が止まり、どれが動くかを、電気の業者と確かめます。停電への備えの電源と、使える補助は停電への備えは、何を何時間動かすかから決めますにまとめています。
医療機器を使っている方がいるときは、予備の電池や代わりの機器がどれだけ持つかを、看護職員と機器の業者に確かめます。ナースコールが停電の間に使えるかも、機器の業者に聞いておきます。使えない間は、見回りの回数を増やします。
断水のときは、トイレの洗浄と手洗いの水を先に確保します。断水したときに水を取り出す方法は介護施設が断水したとき、水を取り出す方法がありますに、受水槽の清掃と検査の決まりは受水槽は有効容量10㎥を超えると、清掃と検査が1年以内ごとの義務ですにまとめています。
夜間工事で起きやすいことと、防ぎ方
夜間工事では、日中の工事では起きにくいことが起きます。多くは、施設の夜の決まりが職人に伝わっていないことと、作業を終える時刻が決まっていないことから起きます。前日の日中に、施設と業者で次の表を読み合わせておきます。
夜間工事で起きやすいことと、防ぎ方| 起きやすいこと | 防ぎ方 |
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| 搬入の音で、入居者の方が目を覚ます | 資材の搬入は日中に済ませ、夜は持ち込まない |
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| 職人が、施設の夜の決まりを知らない | 前日の日中に、消灯・鍵・出入口・作業を止める合図を説明する |
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| 作業が延びて、朝食の準備に重なる | 片付けを終える時刻を決め、延びそうならその時点で止める |
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| 機械警備をしている場所で、警報が鳴る | 警備会社に、工事の日時と場所を知らせて扱いを決める |
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| 非常口や避難の経路が、資材でふさがる | 避難の経路には何も置かない。夜の見回りで確かめる |
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| 翌朝、設備の不具合に気づく | 作業の終わりに、施設と業者で設備を動かして確かめる |
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作業を終える時刻は、朝食の準備が始まる時刻から逆算して決めます。片付けと清掃、設備の確かめに要る時間も入れておきます。延びそうなときは、無理に終わらせず、その時点で止めて次の夜に回すと決めておくと、朝の暮らしに響きません。
夜間に設備が壊れたときの連絡の流れは、工事とは別に決めておくものです。夜の設備のトラブルの電話が誰に鳴るかの決め方は夜間の設備トラブル、電話は誰の携帯に鳴っていますかにまとめています。
モデルケース:給水管を更新した介護付有料老人ホーム
モデルケース:定員70名の介護付有料老人ホーム
夜間の作業が10夜から2夜に減った
変わったこと(結果)
3階建ての各階の給水管の更新で、夜間の作業は、最初の案の10夜から2夜に減りました。夜の断水は2回とも2時間半で終わり、夜勤の職員が工事の対応で呼ばれたことは一度もありませんでした。時間帯の割増が減り、総額は最初の見積より1割ほど下がりました。
背景と、困っていたこと
このホームは鉄筋コンクリート造の3階建てで、築22年です。給水管の継手から小さな漏れが続き、更新を決めました。最初の見積は、日中の断水を避けるために、10夜の夜間工事で進める案でした。夜勤は3人で、10夜の立ち会いを誰がするのか、住宅地の近隣に夜の音と光がどう届くのかが心配でした。
決めたこと
業者と相談して、工事を組み直しました。新しい配管は、古い配管の横に日中のうちに引いておきました。音の出る穴あけは、平日の午前10時から11時半に寄せました。各階の切り替えは、入浴のない日の午後2時から4時半に、日中の断水で行いました。建物全体の水を止める本管の切り替えだけを、2夜に分けて夜に行い、立ち会いは事務長と業者の現場の責任者がしました。日中の断水をご家族がどう受け止めるかには迷いましたが、夜勤に頼る夜が10夜から2夜になることが決め手でした。
進めてみて分かったこと
日中の断水は、浴槽にためた水と各トイレのバケツで足りました。ただ、3階の切り替えは30分延びて、おやつの時間にかかりました。その次の日からは、切り替えを始める時刻を30分早めました。断水の前日に、各階の職員に止まる時間を紙で配ったことで、問い合わせはほとんど出ませんでした。