修繕費か資本的支出かは、工事の中身で決まります
介護施設の工事が修繕費になるか資本的支出になるかは、工事の名前ではなく中身で決まります。壊れたものを元の状態に戻す部分は修繕費、価値を高めたり耐久性を増したりする部分は資本的支出です。法人税基本通達では、7-8-2が修繕費、7-8-1が資本的支出の考え方と例を示しています。
図1 同じ工事の中に、2つの区分が混ざっていることがある。
修繕費と資本的支出の考え方| 区分 | 通達の考え方 | 介護施設の工事の例 | 会計での扱い |
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| 修繕費(7-8-2) | ふだんの維持管理のため、または壊れた固定資産を元の状態に戻すための費用 | 割れた床材を同じ材料で張り替える。故障した部品を同じものに替える | その年の費用 |
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| 資本的支出(7-8-1) | 固定資産の価値を高め、または耐久性を増すと認められる部分の費用 | 避難階段を付け足す。用途を変えるための改装。部品を特に性能の高いものに替える | 固定資産に計上し、減価償却する |
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7-8-1は、資本的支出の例を3つ挙げています。避難階段の取り付けのように物理的に付け足した部分と、用途を変えるための模様替えや改装です。もう1つは、機械の部品を特に品質や性能の高いものに替えたときの、通常の取り替えを超える部分です。介護施設の改修では、居室を別の用途に変える工事や、スロープや手すりを付け足す工事がこれに当たるかを見ます。
判定をするのは、法人の経理の担当と、顧問の税理士や公認会計士です。工事を頼む事務長や施設長の仕事は、判定に使える材料をそろえることです。営繕・修繕・改修・更新といった言葉の違いと、それで変わることは営繕は、修繕を含む仕事の全体です。言葉で予算と補助が変わりますにまとめています。
判定の目安は、通達の4つの数字です
修繕費か資本的支出かは、中身で決めるのが原則です。ただ、すべての工事を中身だけで分けるのは難しいため、法人税基本通達は金額と周期の目安を示しています。20万円未満、おおむね3年以内の周期、60万円未満、前期末の取得価額のおおむね10%以下の4つです。
判定の目安(法人税基本通達)| 通達 | 目安 | 使うときの注意 |
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| 7-8-3(1) | 1つの計画で同じ固定資産に行う修理・改良の費用が20万円未満 | 1つの計画の工事を分けても、合計の金額で見る |
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| 7-8-3(2) | おおむね3年以内の周期で行われることが、これまでの実績などから明らか | 前回いつ同じ工事をしたかの記録が要る |
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| 7-8-4(1) | 資本的支出か修繕費か明らかでない金額が60万円未満 | 明らかに資本的支出の部分には使わない |
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| 7-8-4(2) | 明らかでない金額が、その固定資産の前期末の取得価額のおおむね10%以下 | 前期末の取得価額を、経理の担当に確かめる |
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| 7-8-5 | 明らかでない金額の30%と、前期末の取得価額の10%の少ないほうを修繕費とし、残りを資本的支出とする | 継続してこの方法で経理していることが条件 |
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図2 金額と周期の目安から順に当てはめ、明らかでない部分を形式の基準で分ける。
この順番の中で、見積の内訳がとくに効くのは3つ目です。元に戻す部分と性能を上げる部分が見積で分かれていれば、中身で明らかに分けられる金額が増えます。分かれていないと、全体が「明らかでない金額」になり、形式の基準だけで判断することになります。
資本的支出になった部分は、固定資産として計上し、耐用年数にわたって減価償却します。建物附属設備の耐用年数と減価償却の考え方は建物附属設備の耐用年数は、設備の区分で決まりますにまとめています。
同じ工事でも、中身で判定が変わります
工事の名前が同じでも、中身によって修繕費と資本的支出が分かれます。1つの工事の中に、元に戻す部分と性能を上げる部分が混ざっていることも、めずらしくありません。下の表は、介護施設でよくある工事で、どんな中身が修繕費寄りか、資本的支出寄りかの例です。
同じ工事でも、中身で分かれる例| 工事 | 元に戻す中身(修繕費寄り) | 性能を上げる中身(資本的支出寄り) |
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| 屋上防水 | 傷んだ防水層を、元と同じ程度の工法で張り替える | 断熱材を加える、耐久性の高い工法に替える部分 |
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| トイレ | 割れた便器を同じ程度のものに替える | 車いすで使えるように広げる、設備を付け足す |
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| 手すり | 壊れた手すりを同じものに付け替える | 新しい場所に手すりを付け足す |
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| 居室 | 傷んだ壁紙や床を同じ材料で張り替える | 居室を相談室など別の用途に変える改装 |
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| 空調 | 故障した部品を同じ程度のものに替える | 部品を特に性能の高いものに替えた場合の、通常を超える部分 |
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表は判定の結果ではなく、考え方の例です。たとえば手すりの付け足しでも、1つの計画で20万円未満なら、7-8-3で修繕費にできます。設備をまるごと新しくする交換は、資本的支出や新しい資産の取得として扱われることがあります。どちらになるかは、設備の単位と金額をもとに経理の担当が判断します。
修理で済ませるか、交換するかは、会計より先に、工事として決めることです。修理と交換の費用、残りの使える年数、止まったときの影響を並べて決めます。業務用エアコンで修理か更新かを決める考え方はR22のエアコンは、冷媒に関わる故障なら更新を考えますにまとめています。
施設側としては、修理で済むのか、交換したほうがいいのか判断しづらかったのですが、必要な対応について説明してもらえたので、施設長とも相談しながら進めることができました。
ご利用者の声 東京都内・介護施設/事務長
取材にもとづき掲載しています(施設名は非公開)。内容はご本人の申告によるもので、個人の感想です。
見積は、判定に使える6つの行に分けてもらいます
判定の材料になる見積は、工事の中身ごとに行が分かれた見積です。中心は、元に戻す部分、性能を上げる部分、設備や場所ごとの区切りの3つです。これに、撤去と処分、仮設や諸経費などの共通の費用、補助の対象かどうかを加えた6つで分けてもらいます。全部を細かくする必要はなく、経理の担当がほしい区切りに合わせます。
図3 中身・単位・共通の費用・補助の4つの目で行を分ける。
判定のために分けてもらう行| 分けてもらう行 | 中身 | 判定での使われ方 |
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| 元に戻す部分 | 壊れた所や傷んだ所を、元と同じ程度に直す | 修繕費(7-8-2)の材料になる |
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| 性能を上げる・付け足す部分 | 新しい機能、広さ、設備を加える | 資本的支出(7-8-1)の材料になる |
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| 設備ごと・場所ごとの区切り | 同じ固定資産の単位で、金額を分ける | 20万円や10%の目安を当てはめる単位になる |
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| 撤去と処分 | 古い設備や材料を外し、処分する | 外した資産をどう扱うかの材料になる |
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| 仮設・諸経費などの共通の費用 | 工事全体にかかる費用 | 各部分にどう割り振るかを経理が決める |
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| 補助の対象と対象外 | 補助の要綱で対象になる経費と、ならない経費 | 補助の申請と会計の両方で使う |
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仮設や諸経費のように工事全体にかかる費用は、元に戻す部分と性能を上げる部分のどちらにも関わります。どう割り振るかは経理の担当が決めるので、見積では共通の費用として別の行にしておきます。業者に勝手に振り分けてもらうより、経理が同じ考え方で割り振れるほうが、年をまたいでも判定がそろいます。
「一式」の見積を、工事費・撤去と処分・仮設と養生・時間帯の割増・諸経費に分けてもらう頼み方は「一式」を分けてもらえば、1社の見積でも判断できますにまとめています。判定のための区切りは、その分け方に「元に戻す部分か、性能を上げる部分か」の目を加えたものです。
見積と一緒に、判定の材料を渡します
見積の行が分かれていても、それだけでは判定できないことがあります。工事の目的、元の設備の仕様、前回の工事の時期といった材料があると、経理の担当は迷わずに判定できます。見積と一緒に、次の材料を渡します。
見積と一緒に渡す、判定の材料| 材料 | 中身 | 判定で使われるところ |
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| 工事の目的 | 壊れたから直すのか、使い方を変えるのか | 元に戻すか、価値を高めるかの判断 |
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| 元の設備の仕様と年式 | 型番、能力、設置した年 | 性能を上げたかどうかの比べ |
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| 前回の同じ工事の時期 | いつ、同じ場所に同じ工事をしたか | おおむね3年以内の周期(7-8-3) |
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| 工事の計画の範囲 | 1つの計画としてまとめて行う工事の範囲 | 20万円の目安を当てはめる単位(7-8-3) |
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| 工事の前後の写真 | 傷み具合と、工事のあとの状態 | 元に戻したことの裏づけ |
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| 元の資産の取得価額 | 工事をする建物や設備の、前期末の取得価額 | 10%の目安(7-8-4) |
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このうち、元の設備の仕様と年式、前回の工事の時期は、機器台帳と修理の記録があればすぐに出せます。台帳がないと、業者に聞き直したり、古い書類を探したりする手間がかかります。機器台帳の作り方は機器台帳は、竣工図と現地と保守の会社の3つで作りますにまとめています。
工事の前の写真は、工事が始まると撮れません。見積を頼む段階で、傷んだ所と、その周りを撮っておきます。日付が分かる形で残しておくと、あとから判定の理由を説明するときにも使えます。
社会福祉法人では、経理の担当と工事の前に段取りを決めます
社会福祉法人は、社会福祉法人会計基準にそって会計を行います。勘定科目の上では、修繕費は事務費の中の科目です。耐用年数が1年以上で、使ううちに価値が減る固定資産は、毎期、減価償却を行います(取得価額が少額のものを除く)。工事が修繕費になるか固定資産になるかで、計上のしかたが変わります。
予算のどの区分で工事を組むかも、判定によって変わることがあります。そのため、判定の進め方は、工事が終わってからではなく、予算を組む段階や見積を頼む前に、経理の担当と決めておきます。社会福祉法人の法人税の扱いや、どの目安をどう使うかは、法人の経理規程と顧問の会計の専門家に確かめます。
図4 工事の前に段取りを決めておくと、決算の前の聞き直しがなくなる。
時期ごとの、施設と経理の役割| 時期 | 事務長・施設長がすること | 経理の担当がすること |
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| 予算を組むとき | 工事の目的と、ざっくりした金額を伝える | 修繕費か資産か、仮の区分を決める |
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| 見積を頼む前 | 工事の範囲と、元の設備の情報をそろえる | ほしい見積の分け方を示す |
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| 契約の前 | 分かれた見積と材料を渡す | 行ごとに仮の判定をする |
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| 工事のあと | 請求書と、工事の前後の写真を渡す | 判定を確かめ、計上する |
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| 決算 | 聞かれたことに答える | 判定の理由を、書類と一緒に残す |
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予算の組み方そのものは修繕の予算は、前の年の秋から3つの区分で組みますにまとめています。施設と経理の担当が、同じ見積を見て話せる状態を、工事の前に作っておきます。
補助を使う工事は、対象の経費と会計の扱いを先に確かめます
補助を使う工事では、修繕費か資本的支出かの判定に加えて、補助ならではの決まりがあります。補助の対象になる経費、契約と着工の時期、補助で整えた財産の扱いの3つです。どれも、見積を頼む前に、要綱と所管の自治体の窓口で確かめます。
図5 補助を使うなら、判定の前に、補助の決まりを確かめる。
補助を使う工事で、確かめること| 確かめること | 中身 | 確かめる先 |
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| 対象の経費 | 要綱で対象になる経費と、ならない経費を、見積の行で分ける | 補助の要綱、所管の自治体 |
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| 契約と着工の時期 | 交付が決まる前に契約や着工をしない | 補助の要綱、所管の自治体 |
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| 補助の会計 | 社会福祉法人では、補助で取得した資産について国庫補助金等特別積立金を積み立て、減価償却に合わせて取り崩す | 経理の担当、会計の専門家 |
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| 財産の処分 | 補助で整えた財産は、決められた期間、承認なしに目的外の使用・譲渡・貸付けなどができない | 所管の自治体 |
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| 用途を変える改修 | 補助で整えた部屋の用途を変えるときは、承認が要ることがある | 所管の自治体 |
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財産の処分の決まりは、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律第22条にもとづきます。補助で取得した財産を、承認なしに補助の目的に反して使ったり、譲ったり、貸したりはできません。期間は、補助の目的と財産の耐用年数などをもとに定められます。承認のときに、補助金の全部または一部を国に納めることもあります。
交付が決まる前に着工してはいけない理由と、申請から完了までの流れは補助を使う工事は、交付決定の通知が届くまで契約しませんにまとめています。補助を使うと、業者の選び方にも条件がつきます。その条件は補助を使う工事では、相見積か入札かを交付の条件で確かめますで書いています。
判定の理由は、見積・契約書・写真で残します
判定が終わったら、その理由を書類と一緒に残します。翌年に同じような工事をしたとき、前の判定と考え方をそろえられるからです。監査や調査で聞かれたときにも、書類があれば説明できます。
- 見積と請求書行が分かれた見積と、それに対応する請求書を、工事ごとに綴じます。
- 契約書工事の範囲が見積と合っているかを確かめ、一緒に保管します。
- 工事の前後の写真傷んだ所と直した所が分かる写真を、日付つきで残します。
- 判定のメモ修繕費か資本的支出か、どの目安を使ったかを、1行で書き残します。
- 台帳への書き込み機器台帳に、工事の日付と中身、判定の結果を書き足します。
判定のメモは、長い文章でなくてかまいません。たとえば「便器は同等品で元に戻すため修繕費、広げた部分は資本的支出」のように、1行で足ります。工事の契約書で確かめる点は工事の契約書は、追加と事故の扱いから読みますにまとめています。
判定をめぐって、起きやすいこと
判定をめぐっては、頼む側の段取りで防げる行き違いがいくつかあります。どれも、工事の前に経理の担当と話していれば起きにくいものです。思い当たるものがないかを見ておきます。
- 20万円未満に分けて見積を出してもらう1つの計画で同じ資産に行う工事なら、分けても合計の金額で見ます。見積を分けるのは判定の材料のためで、金額を小さく見せるためではありません。
- 一式のまま判定を頼む全体が「明らかでない金額」になり、形式の基準だけで判断することになります。
- 工事が終わってから材料を集める工事の前の写真や元の仕様は、あとからは集められません。
- 補助の対象外の経費が混ざる対象と対象外が同じ行にあると、申請でも会計でも分け直しになります。
- 前回の工事の記録がないおおむね3年以内の周期を示せず、7-8-3の目安が使えません。
修繕費の数字は、判定の結果によって年ごとに動きます。前の年と比べるときは、固定資産に計上した工事の額も並べて見ます。修繕費が前の年より増えたときの読み方は介護施設の修繕費は、相場より5年分の実績で読みますで書いています。
モデルケース:決算の前に、経理から工事の内訳を聞かれたデイサービス
モデルケース:定員30名のデイサービス(社会福祉法人)
決算の前の聞き直しが、なくなった
変わったこと(結果)
トイレの改修で、工事の前に経理の担当と決めた形で見積を分けてもらいました。決算の前に経理から聞き直されることがなくなり、判定は見積と写真を渡した翌週に終わりました。前の年度は、判定の材料がそろうまでに3週間かかり、その間に事務長が経理と業者の間を3往復していました。
背景と、困っていたこと
前の年度に行った手洗い場の工事は、見積が一式で、元に戻す部分と新しく付け足した部分が混ざっていました。決算の前に法人本部の経理の担当から、どこまでが修理で、どこからが新しい設備かを聞かれました。事務長は業者に聞き直しましたが、工事の前の写真がなく、元の仕様が分からない部分が残りました。
決めたこと
今年度のトイレの改修では、見積を頼む前に経理の担当と打ち合わせをしました。見積は3つの行に分けて頼むと決めました。割れた便器を同じ程度のものに替える部分、車いすで使えるように広げる部分、手すりを付け足す部分です。工事の前の写真と、元の便器の型番も、見積と一緒に経理へ渡しました。
進めてみて分かったこと
事務長が迷ったのは、業者に手間をかけさせることでした。会計の判定に要ると理由を伝えると、業者は元に戻す部分と広げる部分を、図面に色分けして出してくれました。経理の担当からは、仮設と諸経費を金額の割合で割り振る考え方を、先に示してもらえました。