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精神的に限界の夜に|がんの家族が今夜を一人で耐えない方法

このテーマの総論:がんの不安で夜眠れない|朝まで自分を守る6つの方法

この記事の結論

心が限界の夜は、解決より先に安全を確かめます。消えてしまいたい気持ちがあれば、24時間対応のよりそいホットラインや119番へ。そうでなければ体を温め、頭の中を紙に出し、朝に連絡する先を一つ決めて、家族の役割はいったん手放してかまいません。

理由と根拠は、このあと本文でくわしくお伝えします。 主な出典:厚生労働省「電話相談 ほか8件 参考・出典を見る 先に「次の一歩」を見る

今夜は、何かを解決しなくてかまいません。目標はひとつ、朝まで安全に過ごすことです。不安が消えず、悲しくて体が動かず、怖くて眠れない。そんな状態の頭で考えることは、どれも実際より重く、暗く見えます。だからこの記事では、考え方を変えるより先に、体と手を動かす順番をお伝えします。

もし今、「消えてしまいたい」「自分がいなくなれば楽になる」という気持ちが強くなっているなら、この先を読むより前に、よりそいホットライン(0120-279-338)に電話してください。24時間、無料で受け付けています。今まさに自分を傷つけてしまいそうなときは、119番です。

限界の感じ方も、夜を越えるために必要なものも、人によって違います。ここに書くのは、多くの人に当てはまりやすい順番の目安です。全部をこなす必要はなく、一つできれば今夜は十分です。夜中にこのページを探し当てたのは、あなたが自分を守ろうとしている証拠でもあります。

今夜、このページにたどり着いた方へ

  • もう何も考えられない。不安が消えなくて、悲しくて、体が少しも動かない。
  • 夜になると怖くて眠れず、朝が来ることさえ怖い。
  • 限界だと分かっているのに、病院へ通うのも仕事も、止めることができない。

この記事で分かること

  • 今夜まず確かめたい「安全」と、24時間対応の連絡先
  • 体を温める、頭の中を紙に出すという今夜の過ごし方
  • 夜の頭で決めないほうがいいこと
  • 朝いちばんに連絡する先と、最初のひと言の例
  • 家族の役割を数日だけ手放す方法と、受診を考える目安

がんの家族のことで心が限界です。不安が消えず、怖くて眠れません。今夜どう過ごせばいいですか?

今夜の目標は「朝まで安全に過ごすこと」だけにしてください。安全を確かめる、人とつながる、体を温める、頭の中を紙に出す、横になる。この順番で、できるものを一つずつ進めれば足ります。

限界の夜には、「看病を続けられるのか」「仕事はどうするのか」「この先どうなるのか」が、一度に押し寄せてきます。どれも大事な問いですが、疲れきった夜の頭では答えが出ません。答えの出ない問いを回し続けるほど不安は膨らみ、眠れないまま窓の外が白んでいく。限界の夜が苦しいのは、この悪循環に入りやすいからです。

そこで、考えるより前に、確かめることと体を動かすことを置きます。いちばん上に「安全」があるのは、ほかのどれよりも取り返しがつかないものだからです。そのあとに人、体、紙と続きます。上から順に、ひとつずつ。できないものは飛ばしてかまいません。

  1. 1安全を確かめる自分を傷つけそうな気持ちや、一人でいる怖さがないかを見る
  2. 2人とつながる危ないと感じたら、24時間の電話にかけるか、家の人を起こす
  3. 3体を温める温かい飲み物、靴下、毛布で、こわばった体をゆるめる
  4. 4紙に出す頭の中の言葉を書き出し、朝の自分に預ける
  5. 5横になる眠れなくても、目を閉じて体を休める
限界の夜に、上から順に進める5つのこと

最初に確かめる「安全」とは、何のことですか?

「自分を傷つけてしまいそうな気持ちがないか」と「このまま一人でいて大丈夫か」の2つです。どちらかに不安があるなら、ほかのことはすべて後回しにして、今すぐ誰かとつながってください。

心が限界まで疲れると、「消えてしまいたい」「いなくなれば楽になる」という考えが浮かぶことがあります。浮かぶこと自体は、あなたがおかしくなった証拠でも、弱い証拠でもありません。ただ、その考えが浮かんだ夜は、一人で朝を待たないでください。頭の中だけで抱えている考えは、誰かに話すと少し距離ができます。

24時間対応しているのは、よりそいホットライン(0120-279-338・無料)です。厚生労働省の補助金事業として運営されている電話で、がんを専門にした窓口ではありませんが、眠れない夜のつらさをそのまま話せます。福島県内からかけるときは0120-279-226、050のIP電話からは050-3655-0279と、番号が変わります。声を出しにくい夜は、厚生労働省のサイト「まもろうよ こころ」に、SNSで文字のやりとりができる相談先もまとめられています。

同じ家に誰かがいるなら、起こしてかまいません。かける言葉は、たとえば「眠れなくて、一人でいるのが怖い。少しだけ起きていてほしい」。用件はそれだけで十分です。危ないと感じる物のそばから離れ、明かりのある部屋や、人の気配がする場所へ移るのも、自分を守る行動の一つです。今まさに危ないときは、119番に電話してください。

がんと家族の相談室の電話は、夜間は担当が出ず、自動音声で受け付けて翌朝9時までに折り返す仕組みです。今夜のうちに人の声が必要なときは、24時間の窓口を先に使ってください。夜に開いている窓口と閉まっている窓口の見分け方は、深夜につながる電話の仕組みで詳しく紹介しています。

  1. Q1「消えてしまいたい」気持ちが強くなっている、または一人でいるのが怖いですか

    はい今すぐよりそいホットライン(0120-279-338・24時間)へ。危険が迫っていれば119番

    いいえ次の問いへ進む

  2. Q2胸の痛みや強い息苦しさなど、自分の体に急な異変がありますか

    はい不安のせいと決めつけず119番へ。迷うときは救急の電話相談(#7119。実施していない地域もある)

    いいえ次の問いへ進む

  3. Q3誰かの声を聞かないと、朝まで持ちそうにないですか

    はい24時間の電話にかけるか、家の人を起こす

    いいえ体を温めてから、頭の中を紙に出す

今夜、どこにつながるかを決める分かれ道

体を温めると、なぜ少し楽になるのですか?

強い不安が続くと、肩や首がこわばり、手足が冷え、呼吸が浅くなりやすくなります。体の側からゆるめると、頭の中のざわつきも少し静まることがあります。今夜は、気持ちより先に体に手当てをします。

不安なときに「落ち着こう」と自分に言い聞かせても、なかなか落ち着けません。気持ちは、命令では動かないからです。けれど、温かいマグカップを両手で包む、冷えた足に靴下をはく、といった体への働きかけなら、今すぐできます。体がゆるむと、張りつめていた気持ちが一段だけ下がることがあります。

呼吸も、体の一部です。吐く息を、吸う息より少しだけ長くしてみてください。上手にできなくてかまいません。肩が少し下がったら、それで十分です。

  • カフェインの少ない温かい飲み物を、両手で包んで少しずつ飲む
  • 靴下をはき、足首まで冷やさないようにする
  • 首の後ろや手首を、蒸しタオルや温かいマグで温める
  • ぬるめのシャワーで、手足だけでも温める
  • 毛布を肩までかけ、明かりを少し落とした部屋で横になる
  • 吐く息を吸う息より少し長くして、肩の力を抜く
今夜、手の届く範囲でできる体の温め方

反対に、疲れきった夜には体の負担になりやすい方法もあります。眠るためにお酒を飲むと、寝つきは助けられたように感じても、夜中に目が覚めやすくなることがあります。温まろうとして熱いお風呂に長く入るのも、疲れた体にはふらつきのもとになることがあります。以前に処方された眠るための薬が手元にあっても、量を自分の判断で増やさないでください。眠りの相談は、明日かかりつけ医にできます。

頭の中のことは、どうやって紙に出せばいいですか?

文章にしなくてかまいません。浮かんだ言葉を単語のまま書き出し、紙を折って、寝室の外に置きます。いちばん下に「朝いちばんに連絡する人」の名前を書けば、その紙はそのまま明日の朝の手順書になります。

頭の中にあるうちは、不安はひとかたまりに見えます。「母の痛み」「来週の会議」「弟に言えていないこと」「お金」。紙に出してみると、同じ心配が形を変えて何度も出てきていたことや、今夜はどうにもできないことばかりだったことに気づきます。書いたものを整理する必要はありません。紙に出す目的は、朝まで頭の外に預けておくことです。

スマホのメモではなく、紙とペンを使うのには理由があります。画面を開くと、つい検索の続きをしてしまい、明るい光で目も冴えてしまうからです。書き終えたら紙を二つに折り、玄関や台所など、寝室の外に置いてください。「続きは、朝の自分が受け取る」と決めて置いていきます。

手が止まったら、紙のいちばん下に一行だけ書き足します。「明日の朝いちばんに連絡する人:」。かかりつけ医、病院のがん相談支援センター、きょうだい、職場の上司。名前が一つ入れば、朝にやることが一つ決まった状態で横になれます。

夜のうちに決めないほうがいいことは、ありますか?

あります。仕事を辞める、看病の形を大きく変える、家族との関係を切る、といった後戻りしにくい決断は、夜には決めないでください。疲れきった夜の頭は、選べる道を実際より少なく、暗く見せるからです。

限界の夜には、「もう全部やめてしまいたい」という思いが、具体的な決断の形をとって迫ってきます。退職のメールを書き始める。きょうだいに長い抗議のメッセージを打つ。本人に「もう来られない」と言おうとする。どれも、そう思うだけの理由があります。ただ、送ったものや言ったことは、朝になっても取り消しにくいままです。

書きたい気持ちが強いときは、送らずに下書きに残してください。宛先を空欄にしておけば、間違って送ることもありません。朝にもう一度読んで、それでも送りたいと思えば、そのときに決めればよいのです。夜のうちに決めてよいのは、「朝、誰に連絡するか」と「明日の用事のどれを人に預けるか」くらいだと考えてください。

今夜は決めないこと

  • 仕事を辞める、休職する
  • 看病の形を大きく変える
  • きょうだいや親族との関係を切る
  • 本人に「もう来られない」と伝える

今夜決めてよいこと

  • 朝いちばんに連絡する相手
  • 明日の用事のうち、一つを人に預けること
  • 眠れなくても、横になって目を閉じること
夜の頭で決めないことと、今夜決めてよいこと

明日の朝は、どこに連絡すればいいですか?

いちばん重いものに合わせて選びます。眠れない・食べられないなど自分の心身のことはかかりつけ医へ、看病の負担や家族の気持ちはがん相談支援センターへ、今日の段取りは相談室の電話へ。迷ったら、いちばんかけやすい先からで構いません。

朝の電話は、上手に説明できなくてかまいません。全国のがん診療連携拠点病院などに置かれたがん相談支援センターは、看病している家族が自分のことだけを話しに行ってもよい窓口です。本人の通院先でなくても使え、費用はかからず、名前も伏せたままで構いません。がんについて詳しい看護師や、生活全般の相談ができるソーシャルワーカーなどが相談員を務め、話した内容が相談した人の同意なく担当医などへ伝わることはありません。国立がん研究センターのがん情報サービスも、家族が自分のつらさを担当医や看護師に相談してかまわないこと、相談しにくいときは看護師やがん相談支援センターに相談できることを紹介しています。

平日の10時から15時なら、国立がん研究センターのがん情報サービスサポートセンター(0570-02-3410)でも、看護師や心理士などが匿名で相談を受けています。利用は無料で通話料はかけた側の負担、原則1日1回20分以内です。気持ちの落ち込みが中心なら、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)にかけると、その地域の公的な相談窓口につながります。受付の曜日と時間は地域ごとに違い、通話料がかかります。

がんと家族の相談室は、平日9時から18時は担当が直接電話を受けます。夜にかけた電話は自動音声が受け付け、翌朝9時までに担当から折り返します。夜のうちにLINEに一言残しておけば、届いたものを翌朝いちばんに読んでお返事します。

連絡先向いていること最初のひと言(例)
かかりつけ医眠れない、食べられない、涙が止まらない「家族の看病中で、眠れない日が続いています。診ていただけますか」
がん相談支援センター看病の負担、家族の気持ちの整理「家族の立場です。看病のことで、気持ちが限界に来ています」
本人の病棟の看護師面会や付き添いを減らしたい「しばらく面会を減らしたいので、相談させてください」
こころの健康相談統一ダイヤル落ち込みが強く、相談先も分からない「家族の病気のことで、気持ちがひどく落ち込んでいます」
がんと家族の相談室今日の段取りを一緒に決めたい「昨夜が限界でした。今日の動き方を整理したいです」
朝の連絡先と、最初のひと言の例

家族の役割を、一時的に手放してもいいのですか?

手放していいのです。役割を「やめる」のではなく、「数日だけ預ける」と考えてください。明日の面会、病院からの電話番、親族への報告、家事。今夜決めるのは、そのうち一つを誰に預けるかだけで十分です。

がん情報サービスは、家族は「本人はもっとつらいのだから」と気持ちを我慢しがちで、自分の日常生活も維持しなければならないとして、「ご家族は、『第二の患者』ともいわれます」と書いています。限界の夜を迎えた家族は、まさにその状態にあります。治療中の本人に休む日が必要なのと同じように、支える家族にも、役割から離れる日が必要です。

手放すときに迷うのは、何と言えばいいかです。理由を長く説明しなくてかまいません。相手ごとに、一文で足ります。

  • 病棟の看護師へ(例):「家族の体調が崩れていて、明日とあさっては面会に伺えません。何かあれば、この番号にご連絡ください」
  • きょうだいへ(例):「正直、限界に来ている。今週末だけ、病院からの電話を受ける役を代わってほしい」
  • 職場の上司へ(例):「家族の看病のことで、明日はお休みをいただきたいです。詳しくは落ち着いてからご相談させてください」
  • 本人へ(例):「少し疲れがたまったから、明日は休ませてね。あさってまた来るよ」

預けられる家族がいないときは、家族の外に預け先を探します。入院先の医療ソーシャルワーカーは、療養中の不安や入退院、使える行政サービスなどの相談に応じる専門職です。高齢の家族の介護なら、市町村が設置する地域包括支援センターが、家族介護者の相談を早い段階から受けて、必要なサービスにつないでいます。病棟の看護師に「家族が来られない日」を伝えておくだけでも、本人を置いていく心細さは小さくなります。

  1. 1家事・食事の支度外の手を借りやすい。数日なら簡単にすませてよい
  2. 2親族への報告一人に連絡係を頼み、まとめて伝えてもらう
  3. 3病院からの電話番受ける人を交代制にし、病棟に番号を伝える
  4. 4面会・付き添い行かない日を決め、看護師に伝えておく
  5. 5仕事明日の休みは一文で連絡し、制度は落ち着いてから確かめる
手放しやすい順に並べた、家族の役割の例

受診を考えたほうがいいのは、どんなときですか?

眠れない、食べられない、涙が止まらないといった状態が続き、仕事や家事が回らなくなってきたら、受診を考えてよい目安です。「消えてしまいたい」気持ちがあるときは、様子を見ずに今日のうちに相談してください。

一晩眠れなかっただけで、すぐに病院へ行く必要はありません。見てほしいのは、「休んでも戻らない」「前の自分と比べて明らかに違う」「暮らしが回らない」の3つです。何日続いたら、という線を一律に引くことはできないので、日数より、暮らしへの響き方で考えてください。

受診先は、かかりつけ医や普段かかっている内科でかまいません。落ち込みや不安のほうが前に出ているなら、心療内科や精神科を選ぶこともできます。予約の電話で「家族ががんで、看病をしています」と添えると、事情が伝わりやすくなります。落ち込みのサインや受診先の選び方は、家族のうつ状態のサインと受診の目安で詳しく取り上げています。

限界の夜が一度きりでなく、何度もやって来るなら、昼の過ごし方そのものを見直す時期に来ているのかもしれません。休む・頼る・話すで日ごろから自分を守る方法は、がん患者の家族が自分を守る3つの方法にまとめています。

限界の夜を越えた息子は、どう動いた?

説明のための例(実在の方の体験談ではありません)

どなたの例か
40代・息子の立場(父が入院中。一人っ子で、母はすでに亡くなっている。会社員)
相談のあとに変わったこと
眠れないまま迎えていた朝が、毎晩のようだったのが週に1回ほどに減った。毎日だった面会は週4日になり、行かない日は近くに住む叔父が病院からの電話を受けるようになった。

1. 相談のあとに変わったこと

相談から2週間たったころ、この方のカレンダーには、初めて「面会なし」の日が週に3日並びました。その日は、近くに住む叔父が病院からの電話を受ける役を引き受けています。かかりつけ医にも眠れないことを伝え、眠れずに朝を迎える日は、毎晩のようだったのが週に1回ほどになりました。「限界だって、口に出してよかったんですね」と話しています。

2. 相談を考えた背景

父の入院は3か月目に入っていました。仕事帰りに毎日病院へ寄り、週末は朝から夕方まで付き添う。母を数年前に亡くしてから、父のことを相談できる家族はいませんでした。ある夜、家に帰ると体の震えが止まらず、布団に入っても、朝が来るのが怖くて目を閉じられなかったといいます。

3. 相談する前に困っていたこと

その夜も「家族 がん 限界 眠れない」と検索を続けていました。読むのは看病を続ける人の文章ばかりで、どこにも「休んでいい」とは書いていないように見えた、と振り返ります。午前1時すぎに、ある記事で24時間の電話を知ってかけ、15分ほど話を聞いてもらいました。少し落ち着いたものの、明日からどうするかは何も決まっていませんでした。

4. ここを選んだ理由・決め手

父の病院のがん相談支援センターも頭に浮かびましたが、平日の昼間に仕事を抜けて電話する余裕はありませんでした。相談室を選んだのは、夜でもフォームから朝の時間帯を指定して申し込めると知ったからです。「夜中に誰かを待たせるより、朝に約束があるほうが気楽だった」。ニックネームと折り返し用の電話番号、「限界です」の一言を書いて送り、受付確認のメールが届いたのを見てから横になりました。

5. 相談で話したこと・その後

翌朝9時半に担当から電話がありました。電話口で担当はまず名前を名乗り、そこから20分ほどは、評価も助言もはさまずに聞くことに徹しました。そのあとで1週間の予定を書き出し、この方でなくても回ることを一緒に探しました。叔父に電話番を頼む一文、上司に送る一文、看護師に伝える一文を、その場で下書きしています。担当は父の病状の見通しも、この方の心の状態も判断せず、眠れないことはかかりつけ医に、看病の負担は父の病院のがん相談支援センターにも相談できると伝えました。叔父に連絡するまでには丸一日迷いましたが、返ってきたのは「なんでもっと早く言わないんだ」という一言でした。

※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。

医療者に聞く質問例

  • (本人の病棟で)家族の体調のため、しばらく面会を減らしたいと考えています。その間、本人の様子はどうやって知ることができますか。
  • (本人の病棟で)夜中に家族へ電話をいただくのは、どのようなときですか。
  • (本人の病院で)家族が、自分の気持ちのつらさを相談できる窓口はありますか。
  • (ご自身のかかりつけ医で)家族の看病中で、夜になると不安が強く眠れません。看病を続けながらできる手当てはありますか。
  • (ご自身のかかりつけ医で)夜中に病院へ呼ばれることがあります。眠るための薬を使うなら、気をつけることはありますか。

とはいえ、今夜を越えようとしているあなたに伝えたい2つのこと

① 気持ちのこと──「限界」と認めることは、投げ出すことではありません

限界だと認めたら、もう看病を続けられなくなる気がして、認めること自体が怖いかもしれません。けれど実際は逆で、限界に気づけたからこそ、支え方を変えることができます。今夜あなたが感じている重さは、それだけ長く、真剣に本人のそばにいた時間の重さです。泣いても、眠れなくても、何もできない一日があっても、それで今までのあなたの看病が消えるわけではありません。

② 実務のこと──「限界の夜の手順」を、昼のうちに一枚にしておく

限界の夜は、一度で終わらないこともあります。次に同じ夜が来たときのために、落ち着いている昼のうちに、手順を一枚の紙にまとめておきます。書くのは、24時間の電話番号、家で起こしてよい人、朝いちばんに連絡する先、役割を預けられる人の名前の4つです。家族のあいだで「限界のときは言う」と約束しておくと、言い出すときの後ろめたさも減ります。紙は財布やスマホケースに入れておけば、外出先で限界が来たときにも開けます。

今日できること

限界の夜から、明日の朝までにできる3つのこと

  1. 番号を一つ、すぐ押せる場所に

    よりそいホットライン(0120-279-338)を電話帳に登録し、今夜は画面の見えるところに置いておく。かけるかどうかは、決めなくてかまいません。

  2. 書いた紙を、寝室の外に置く

    頭の中の言葉を単語で書き出し、最後に「朝いちばんに連絡する人」を一行書いて、紙を折って玄関に置く。

  3. 朝の電話を一本だけ予約する

    かかりつけ医、がん相談支援センター、相談室のどれか一つ。相談室ならフォームで朝の時間帯を指定でき、LINEに一言残せば翌朝いちばんに返事が届きます。

よくある質問

夜中に家族を起こして話を聞いてもらうのは、迷惑ではありませんか?

一人でいるのが危ないと感じる夜なら、起こしてかまいません。「起こしてごめん。眠れなくて、少しだけそばにいてほしい」と言えば十分で、何かを解決してもらう必要はありません。話したくなければ、同じ部屋で黙って座っていてもらうだけでもかまいません。起こせる人がいないときは、24時間のよりそいホットラインが、その役を引き受けてくれます。

本人が家で療養しています。本人の様子も心配で、眠れません。

呼吸や呼びかけへの反応がいつもと違う、急に強い痛みが出たといった変化があるときは、在宅医や訪問看護の夜間の連絡先へ電話してください。命に関わると感じたら119番です。様子に変わりがないのに眠れないときは、見守りをほかの家族と交代する方法や、夜の様子の見方を、明日訪問看護の人に相談できます。

夜中に相談室のLINEを送ると、すぐ返事が来ますか?

夜のうちに届いたLINEは、翌朝いちばんに担当が読んでお返事します。その場では返事が届かないので、今夜のうちに誰かと話したいときは、24時間のよりそいホットラインを先に使ってください。LINEは「限界です」の一言でも、スタンプひとつでもかまいません。夜の窓口の使い分けは、「次に読むなら」にある深夜の電話の記事で詳しく紹介しています。

朝が来るのが怖いのは、おかしいことですか?

おかしくありません。朝が来れば、仕事に行き、病院へ寄り、また一日を回さなければならない。その重さを先回りして感じていると、朝そのものが怖くなります。起きてすぐにすることを一つだけ、夜のうちに決めておいてください。カーテンを開けて水を一杯飲む、紙に書いた連絡先に一本だけ電話する。それ以外は、決めなくてかまいません。

「消えてしまいたい」と思ったことを、医師に話してもいいのですか?

話してください。責められることではなく、あなたに合った手当てを考えるための大事な手がかりになります。言い出しにくければ、メモに「消えたいと思うことがある」と書いて渡すだけでも伝わります。その気持ちが今夜強くなっているなら、受診を待たずに、よりそいホットライン(0120-279-338・24時間)や119番へつながってください。

限界の夜が、何度も繰り返しやってきます。

繰り返すときは、夜の過ごし方だけで乗り切ろうとせず、昼の過ごし方を変える時期だと考えてください。面会の回数、付き添いの分担、仕事の量のどれかを、少しずつ減らします。眠れない状態が続いているなら、かかりつけ医にも相談してください。一人で決めにくければ、相談室の電話で、何から減らすかを一緒に整理できます。

限界の夜の次の朝を、一緒に組み立てませんか

「限界です」の一言と、話しやすい時間帯を書いて送ってください。受付確認のメールがすぐに届き、その時間帯に担当から電話して、今日手放す役割と朝の連絡先を一緒に決めます。今夜のうちに人の声が必要なときは、先によりそいホットライン(0120-279-338・24時間)へおかけください。

  1. 入力は1分ほどお名前はニックネームで構いません。ご相談の内容は、ひとことでも大丈夫です。
  2. すぐに受付メール送信すると、受け付けたことをお知らせするメールが届きます。
  3. ご希望の時間にお電話電話番号は、折り返しのお電話にだけ使います。スタッフが名前を名乗っておかけします。

    必須は4項目(お困りの内容・施設名・お名前・メールアドレス)です。分かる範囲でご記入ください。写真があると、状況の確認が早くなります。

    1. 1営業日以内にご連絡(お急ぎの場合は当日中)

    2. 現地の確認は無料です(所要30分〜2時間)

    3. お見積りの後にお断りいただいても構いません

    1ご相談の内容
    ご相談の種類任意

    今まさに設備が止まっている・水が漏れているときは、いちばん上を選んでください。すぐにできることを表示します。

    水が漏れている場合は、先に止水栓か元栓を閉めてください。電気設備に水がかかっている場合は、ブレーカーを落としてください。写真はLINEから送っていただくのが最短です(24時間受付)。

    対象の設備・箇所任意・複数可

    写真任意・3枚まで

    全体が分かる引きの写真、症状が分かる寄りの写真、銘板(メーカー・型式のシール)の3枚があると、機種と範囲がその場で分かります。入居者の方が写らないようにお撮りください。1枚2MBまで(JPG・PNG・GIF・WebP・PDF)。スマートフォンの写真はそのまま選べます。大きい写真は送信前に自動で縮小します。

    2施設について

    3ご連絡先

    ご希望の連絡方法任意

    連絡のつきやすい時間帯任意・複数可

    4詳しく書ける方へ任意いつから・何回目か・何か所か・何名の施設か。分かるとお見積りまでの日数が短くなります

    同じ症状は

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    他社のお見積り

    他社の金額をお伺いすることはありません。相見積の場合は、各社に同じ条件をお伝えします。

    送信すると、受付番号を記した受付完了メールが自動で届きます(ご入力の内容は記載しません)。受付とご連絡は、運営会社のスキマグループ合同会社が行います。ご相談・現地の確認・お見積りまで費用はかかりません。

    お急ぎのときは、お電話で:080-4178-5017(平日9:00〜18:00は担当が直接お受けします。それ以外は自動音声で受け付け、翌朝9時までに折り返します)/文字で相談したいときはLINEで

    私たちは医療機関ではないため、診断・治療・余命の判断はできません。体調の急な変化は、まず主治医や病棟・訪問看護へ。命に関わる緊急時は、迷わず119番へ。

    次の一歩

    夜は結論を出さず、明日の朝に聞くことを書き残す

    夜は、不安がいちばん大きく感じられる時間です。検索を続けるほど、眠れなくなることもあります。今夜は結論を出さず、明日の朝に看護師や主治医に聞きたいことを1行だけ書いて、少しでも体を休めてください。

    夜に残すメモの例

    「明日の朝、看護師さんに聞くこと:夜中に呼吸のリズムが変わったように見えたのは、様子を見てよいものか。」

    1. 気になったことを1行だけメモして、画面を閉じる
    2. 誰かに伝えておきたいときは、LINEにひとこと残す(夜に届いたLINEは、翌朝にお返事します)
    3. 急な体調の変化は、夜でも病棟・訪問看護・主治医へ連絡する

    手元にあると話しやすいもの

    • 明日の朝に聞くことの1行メモ
    • 病棟や訪問看護の、夜間の連絡先

    公的な相談先

    よりそいホットライン
    24時間・通話料無料でつながる電話相談です。
    病棟の看護師・訪問看護
    ご本人の体調の変化を、いちばん近くで見ている相談先です。夜間の連絡先も確かめておくと安心です。

    このサイトでできること

    体調の急な変化は、まず主治医・病棟・訪問看護へ。命に関わる緊急時は119番へ。

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    参考・出典

    監修者 木内 由香

    緩和ケア・がん患者と家族の
    支援に関する監修者

    木内 由香

    緩和ケア・がん患者と家族の支援に関する監修者

    県立がんセンターでの勤務経験を経て、がん患者さんとそのご家族が直面する療養上の悩みや意思決定の葛藤に向き合ってきました。

    がんと診断されたご本人を支えるご家族には、「一日でも長く生きていてほしい」という切実な願いがあります。一方で、緩和ケアでは、痛みや苦痛を和らげること、その人らしい生活を大切にすること、ご本人の希望を尊重することなど、さまざまな視点から療養の方向性を考える必要があります。

    こうしたご家族の願いと医療・療養方針との間に生まれる葛藤を理解し、年間約200名のがん患者さんとそのご家族に関わる中で、それぞれの状況に応じた支援のあり方や、その先に進むための選択肢をともに考えてきました。

    「がんと家族の相談室」では、がん患者さんご本人だけでなく、支えるご家族も孤立せず、必要な情報や相談先につながれることを大切にしています。医療情報を伝える際には、医学的な正確性に配慮するとともに、ご家族が抱える不安や迷いにも目を向け、療養生活の中で次の一歩を考えるための情報発信を目指しています。

    監修は医療情報の正確性と表現の妥当性に関するものであり、個別の診断・治療・余命の判断を行うものではありません。ご本人の症状や治療については、担当の医師・看護師にご確認ください。

    今の気持ちを、LINEでひとこと

    「怖い」「眠れない」「先生の説明が分からなかった」。ひとことで構いません。評価も助言もせず、お返事します。

    夜に書いたLINEは、翌朝いちばんに読みます。匿名で、スタンプひとつでも。

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