次の診察で何を聞けばいいか分からないときは、質問を「探す」より先に「分ける」と見つかります。体の今の状態、治療の目的、この先の変化、そして仕事やお金を含む毎日の暮らし。自分の気がかりがこの4つのどこに入っているかを眺めると、聞くべきことが自然に浮かんできます。
ただし、何を優先して聞くかは、病気の時期やご本人の気持ち、家族の事情によって一人ひとり違います。誰にでも当てはまる正解の質問リストはありません。この記事では、時期ごとの質問の例、10個の気がかりを3つに絞る手順、診察室での最初のひと言、そして診察で聞けなかったときに頼れる人と窓口を、ご本人の方にもご家族の方にも使える形でまとめました。
診察のたびに、こんな思いをしている方へ
- 診察室の椅子に座ると頭が真っ白になって、先生の説明にうなずくだけで終わってしまう。
- 会計を待つあいだや帰りのバスで、「あれを聞けばよかった」と毎回思い出す。
- 次こそ聞きたいのに、そもそも何を聞けばいいのかが分からない。
がんの診察で、医師に何を聞けばいいのか分かりません。次の診察で聞くべきことは何ですか?
次の診察で聞くことは、「病状」「治療」「これから」「生活」の4つの箱から探すと見つかります。いちばん気がかりな箱から順に問いを拾い、3つまでに絞れば、そのまま次の診察に持っていける質問になります。
診察で聞くことが思いつかないのは、聞きたいことがないからではありません。気がかりが多すぎて、どこから言葉にすればいいのか分からなくなっているのです。そんなときは、4つの箱を思い浮かべてみてください。
「病状」の箱には、今の体の状態についての問いが入ります。がんがどこに、どのくらい広がっているのか。今日の検査の結果は何を意味するのか。数字や専門の言葉が分からなかったら、「ふだんの言葉で教えてください」とお願いしてかまいません。
「治療」の箱には、何を、何のためにするのかという問いが入ります。治療の目的が、がんを治すことなのか、進行を抑えることなのか、つらさを和らげることなのかで、その先の暮らしの組み立て方が変わるからです。副作用の見通しと、つらいときの連絡先もこの箱に入れておきます。
「これから」の箱には、この先に起こりやすい変化と見通しが入ります。重く感じる箱ですが、「どんな変化があったら連絡すればいいですか」という形なら、今日からでも尋ねられます。
「生活」の箱は、いちばん聞き忘れやすい箱です。仕事は続けられるか、食事で気をつけることはあるか、お金の見通し、子どもや親にどう伝えるか。医師ひとりでは答えにくい内容も、看護師や医療ソーシャルワーカーにつないでもらえることがあります。
| 箱 | 聞く中身 | 質問の例 |
|---|---|---|
| 病状 | 今、体がどうなっているか | 今の状態を、数字ではなく言葉で教えてください |
| 治療 | 何を、何のためにするか | この治療の目的は、治すことですか、抑えることですか |
| これから | 起こりやすい変化と見通し | どんな変化があったら、連絡すればいいですか |
| 生活 | 仕事・食事・お金・家族 | 仕事や家事は、どのくらい続けてよいですか |
時期によって、聞くことは変わりますか?
変わります。診断を受けた直後は病状と治療の目的、治療中は副作用と暮らし、治療を終えるころはこれからの変化と過ごす場所、看取りの時期は今の段階と夜の連絡が、聞くことの中心になりやすいです。
同じ4つの箱でも、時期によって重みが変わります。今どの時期にいるかが分かれば、どの箱から開ければいいかも見えてきます。下の例は、そのまま読み上げても使える形にしてあります。
診断を受けた直後
- 今の体の状態を、数字を使わずに言葉で教えていただけますか。
- この治療は、治すため、進行を抑えるため、つらさを和らげるためのうち、どれにあたりますか。
- 治療を始める前に、仕事や家のことで準備しておくことはありますか。
痛みや気持ちのつらさを和らげる緩和ケアは、国立がん研究センター がん情報サービスの「緩和ケア」でも、がんと診断されたときから始まるものと説明されています。終わりの時期だけのものではないので、この段階で「つらさの相談は、どこにすればいいですか」と聞いておいてかまいません。
治療を受けているあいだ
- この副作用は、いつごろ出て、どのくらい続きますか。
- 夜や休日につらくなったら、どこに電話すればいいですか。
- 治療が効いているかどうかは、いつ、どうやって確かめますか。
治療を終えるころ・緩和ケアが中心になる時期
- これから、どんな変化が起こりやすいですか。
- 家で過ごすことを考えるなら、どんな準備が要りますか。
- 苦しさが強くなったとき、どんな方法で和らげてもらえますか。
緩和ケアには、病院の中でいろいろな職種が支える緩和ケアチーム、緩和ケア外来、緩和ケア病棟、自宅で受ける在宅緩和ケアという受け方があります。どの形が暮らしに合いそうかを尋ねるのも、この時期ならではの質問です。
看取りの時期(ご家族の方は)
- 今の様子を、先生はどの段階と見ていますか。
- 夜中に様子が変わったら、病院から電話をもらえますか。それはどんなときですか。
- 遠くに住む家族を呼ぶなら、どのくらいの時期が目安になりますか。
この時期は、医師より病棟の看護師と顔を合わせる機会のほうが多くなることもあります。同じ質問を看護師にしてもかまいません。
- 1診断を受けた直後病状を言葉で確かめ、治療の目的を聞く
- 2治療を受けているあいだ副作用の見通しと、つらいときの連絡先を聞く
- 3治療を終えるころこれからの変化と、過ごす場所の選び方を聞く
- 4看取りの時期今の段階と、夜に連絡をもらう基準を聞く
質問を3つに絞るには、どうすればいいですか?
まず気がかりを全部書き出し、「今の判断に必要か」「医師にしか答えられないか」「答えで次の行動が変わるか」の3つの問いでふるいにかけます。残ったものを大事な順に3つ選び、外れたものは看護師や相談員に聞く欄へ移します。
診察の時間には限りがあります。10個の質問を持っていくと、最初の2つで時間がなくなり、いちばん聞きたかったことが最後に残ってしまうことがあります。3つに絞るのは、先生の時間への配慮であると同時に、自分がいちばん知りたい答えを確実に持ち帰るための工夫です。
たとえば、ある週の気がかりが「仕事はいつまで続けられるか」「今の薬と市販の胃薬の飲み合わせ」「この先に起こりやすい変化」「母にどう伝えるか」「別の病院の意見も聞けるか」の5つだったとします。飲み合わせは薬剤師に、母への伝え方は看護師やがん相談支援センターに聞くことができます。
別の病院の意見を聞くセカンドオピニオンは、担当医とは別の医師に診断や治療の選び方について意見を求めるもので、転院とは違います。担当医に紹介状や検査のデータを用意してもらう必要があるので、これは医師への質問に残ります。こうして残った3つが、次の診察で医師に聞く質問です。
Q1その答えがないと、今の治療や暮らしの判断ができませんか
はい医師に聞く候補に残す
いいえ次の診察以降に回すか、看護師に聞く欄へ移す
Q2その質問は、医師にしか答えられない内容ですか
はい医師に聞く候補に残す
いいえ薬剤師・看護師・医療ソーシャルワーカーに聞く欄へ移す
Q3答えによって、次にとる行動が変わりますか
はい大事な順に並べ、上から3つを紙に書く
いいえ時間が余ったら聞く「おまけ」の欄へ移す
診察室では、どう切り出せばいいですか?
椅子に座ったら最初に「今日は聞きたいことが3つあります」と伝え、メモを先生に見せます。先に数を言うと、先生は時間の配分を考えやすくなり、話の途中で診察が終わってしまうことを防げます。
紙を見せるのは、緊張で言葉が出なくなっても、先生が文字を読んで答えられるからです。メモは手のひらに収まる大きさで十分で、いちばん上に日付、その下に質問を優先する順に3つ書きます。
答えを聞くあいだに頭が真っ白になりそうな方は、先に「メモを取りながら伺ってもいいですか」と断っておくと落ち着けます。書くのが追いつかなくても、単語だけ拾っておけば、あとで思い出す手がかりになります。
説明が分からなかったときに使える言葉も、用意しておくと安心です。
- 「今のところを、もう一度ゆっくり教えていただけますか」
- 「専門の言葉が分からなかったので、ふだんの言葉で言い直していただけますか」
- 「家族にも伝えたいので、大事なところをここに書いていただけますか」
- 「つまり、〇〇ということで合っていますか」
最後の言い換えの確認は、とても役に立ちます。自分の言葉で言い直してみると、受け取り違いがその場で直せるからです。
付き添いがいるなら、役割を分けておきます。ご本人が質問し、ご家族が答えを書く。逆でもかまいません。二人とも聞くことに集中すると、帰りの車で「先生、何て言ってた?」と確かめ合うことになりがちです。
- 質問を3つ書いたメモ(いちばん上に日付)
- 答えを書きとめるペン
- 前回の診察から今日までの体調の記録
- お薬手帳と、今飲んでいる薬の一覧
- 付き添う家族と決めた役割(聞く人・書く人)
質問をすると、医師に嫌がられませんか?
病気や治療について尋ねるのは、患者さんとご家族にとって自然なことで、遠慮はいりません。先生にとっても、どこが伝わっていないかを知る手がかりになります。困らせやすいのは質問の数より、時間の見通しが立たないことです。
「こんなことを聞いたら失礼かも」「後ろにたくさんの人が待っているのに」とためらう気持ちは、多くの人が抱えるものです。けれど、うなずいたまま帰り、つらさを黙って我慢したり、自己判断で薬を減らしたりするほうが、治療にとっては心配な状態です。
先生への配慮は、質問をやめることではなく、質問の出し方で示せます。数を先に言う。優先する順に聞く。紙を見せる。時間が足りなくなったら「残りは看護師さんに伺ってもいいですか」と言う。この4つだけで、診察の流れはずいぶん変わります。
次の診察まで待てない気がかりが出てきたときのために、「診察と診察のあいだに気になることが出たら、どこに聞けばいいですか」と一度聞いておくと安心です。ただし、急に息が苦しくなった、意識がもうろうとしているなど、体調が急に変わったときは、次の診察を待たずに病院や訪問看護へ連絡してください。命に関わると感じたら119番です。
本人と家族で、聞きたいことが違うときはどうすればいいですか?
診察の前に「どこまで知りたいか」を本人と家族で話しておきます。知る権利も知らない権利も、ご本人のものです。家族として別に聞きたいことがあれば、本人に伝えたうえで時間をもらう方法があります。
本人の意思を真ん中に置くという考え方は、国の指針にも書かれています。厚生労働省の「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」(平成30年3月改訂)が土台にしているのは、ご本人が自分で決めることです。家族がよかれと思って先に聞き、本人の知らないところで話が進むと、あとで本人が置き去りにされたと感じることがあります。
ご本人の方は、「今日は家族にも一緒に聞いてほしい」「この話は自分だけで聞きたい」と、希望をそのまま伝えてかまいません。数字の話はまだ聞きたくないなら、それも先生に言っておけます。
ご家族の方は、診察の前の日に「明日、何を聞きたい?」「聞きたくないことはある?」と短く確かめてみてください。答えが「任せる」だったら、「じゃあ、数字のことは聞かないでおくね」のように、確かめた中身を言葉にして返しておくと行き違いが減ります。本人の前では聞きにくい見通しについては、本人の前で聞けない家族へで頼み方をまとめています。
余命やこれからのことも、聞いていいのですか?
聞いてかまいません。数字で聞くか、「この先どんな変化が起こりやすいか」という形で聞くかを選べます。今は聞かないと決めることも、同じように尊重される選択です。
「あとどれくらいですか」と尋ねても、医師の答えは「月単位」「週単位」のような幅のある言葉になることが多いものです。医師が参考にする生存率などの統計は、何年も前に診断された大勢の方の集団の数字で、ご本人の余命を言い当てるものではないからです。
聞くと決めたら、「何のために知りたいか」を一言添えると、先生は答える範囲を選びやすくなります。「仕事の引き継ぎを考えたいので、おおまかな見通しを知りたいです」のように。聞く前に決めておくことや言葉の例は、余命を医師に聞いていい?でくわしく紹介しています。
診察で聞けなかったら、誰に聞けばいいですか?
看護師、薬剤師、医療ソーシャルワーカー、がん相談支援センターに聞けます。医師に聞きそびれたことの多くは、ほかの職種が答えられるか、医師に伝えてもらえます。
薬の飲み方や副作用への対処は薬剤師、日々の体調の見方や医師への伝言は看護師が頼りになります。医療ソーシャルワーカーは、病院などで社会福祉の立場から、療養中のお金や制度、入院や退院、療養の場の変化といった相談に応じる専門職です(日本医療ソーシャルワーカー協会)。相談窓口の名前は病院によって違うので、受付や看護師に「お金や制度の相談はどこでできますか」と尋ねると早く見つかります。
がん相談支援センターは、がん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院、地域がん診療病院の中に置かれた窓口で、その病院に通っていない人やご家族だけでも、無料・匿名で使えます。話した中身が、相談した人の同意なしに担当医に伝えられることはありません。近くの窓口は、がん情報サービスの「相談支援センターを探す」で調べられます。
電話で尋ねたいときは、国立がん研究センターの「がん情報サービスサポートセンター」もあります。受付は平日の10時〜15時(土日祝日・年末年始を除く)で、番号は0570-02-3410(ナビダイヤル)または03-6706-7797です。相談は無料(通話料はかかります)で、名乗らずに話せます。1回の相談は原則20分以内、1日1回までです。
聞きそびれたこと
- 看護師日々の体調の見方、医師への伝言、夜の連絡先
- 薬剤師薬の飲み方、飲み合わせ、副作用への対処
- 医療ソーシャルワーカーお金や制度、入院や退院、療養の場所の相談
- がん相談支援センター無料・匿名。家族だけでも、通っていない病院でも
- がん情報サービスサポートセンター平日10時〜15時の電話相談。1回20分以内
- がんと家族の相談室先生の言葉の一般的な意味と、次に聞く質問3つ
がんと家族の相談室は医療機関ではないため、診断や病状の予測はしません。できるのは、先生に言われた言葉をそのまま教えていただき、その一般的な意味をお伝えすることと、次の診察で聞く質問を3つにまとめてお送りすることです。2026年9月の実績(運営者集計)では、電話相談・問い合わせ1,200件のうち、ご家族からが800件、ご本人からが400件でした。ご本人からも、ご家族からも、声が届いています。
診察のたびに聞きそびれていたご夫婦は、どう変わった?
説明のための例(実在の方の体験談ではありません)
1. 相談のあとに変わったこと
相談のあと、夫婦は診察の前の晩に15分だけ時間をとり、質問を3つ書くようになりました。それまでは診察のたびに「聞けなかった」が2つ3つ残っていましたが、紙を渡すようになってからの3回の診察では、医師に聞くと決めた質問はすべて聞けたといいます。「先生が紙を読みながら答えてくれるから、こっちも落ち着いて聞けた」と妻は話しました。
2. 相談を考えた背景
夫は2週間に1回、外来で抗がん剤の治療を受けていました。妻は毎回付き添っていましたが、診察室で夫は「大丈夫です」としか言わず、帰りの車の中で、手足のしびれや食欲のことを話し始めるのが常でした。妻が「それ、先生に言えばよかったのに」と言うと、夫は「忙しそうだったから」と黙ってしまう。そんなやりとりが、半年近く続いていました。
3. 相談する前に困っていたこと
妻はインターネットで「医師に聞くこと」を調べ、質問のリストを印刷して持っていったこともありました。けれど20個以上並んだ項目のどれを聞けばいいのか選べず、結局ひとつも聞けずに帰ってきました。聞けなかったことを家から病院に電話で聞き直そうとして、どこにかければいいのか分からず、受話器を置いた日もあります。足りなかったのは質問の数ではなく、自分たちにとってどれが大事かを決める物差しでした。
4. ここを選んだ理由・決め手
病院のがん相談支援センターも考えましたが、平日は仕事を抜けにくく、まず夜のうちに状況を書いて送れるところを探しました。フォームに「質問が多すぎて選べない」とだけ書いて送ったのが、相談の始まりでした。名前はニックネームでよいと書かれていたことも、送るときの迷いを小さくしたそうです。
5. 相談で話したこと・その後
希望した時間にかかってきた電話で、担当は夫婦が書き出した気がかりを一つずつ聞き取り、「今の判断に必要か」「医師にしか答えられないか」で一緒に分けていきました。しびれへの対処は薬剤師に、仕事の続け方は医療ソーシャルワーカーに聞けると分かり、医師への質問は3つに絞られました。担当は病状の見立てには触れず、質問の言葉を整えることに徹しました。最初の診察では夫が紙を出すのをためらいましたが、妻が「今日は3つあります」と切り出すと、あとは夫が自分の声で尋ねたといいます。その後、ノートには毎回の質問と先生の答えがたまっていき、夫が自分からノートを開く日も出てきました。
※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。
医師・看護師に聞く質問例
- 今日のお話の要点を、ひとことで言うと何になりますか。
- この治療の目的は、治すこと、抑えること、つらさを和らげることのどれですか。
- どんな変化があったら、次の診察を待たずに連絡したほうがいいですか。
- 次の診察までに聞きたいことが出てきたら、誰に聞けばいいですか。
- 今日の話を家族に伝えるとき、気をつけることはありますか。
とはいえ、診察の前に伝えたい2つのこと
① 気持ちのこと──聞けなかった日があっても、責めなくていい
ご本人の方へ。診察室で頭が真っ白になるのは、準備が足りないからではありません。自分の体と命の話を聞く場所で、緊張しないほうが難しいのです。夜中に「医師に何を聞けばいい」と検索している自分を、どうか責めないでください。次の診察を大事にしたいという気持ちの表れです。家族の前では平気な顔をしていても、ここでは泣いていいのです。
ご家族の方へ。「本人の代わりに全部聞かなければ」と気負うと、本人が知りたくないことまで先に聞いてしまうことがあります。ご家族は「第二の患者」ともいわれます(国立がん研究センター がん情報サービス「家族ががんになったとき」)。付き添う自分の疲れや不安も、相談してよいものです。
② 実務のこと──質問メモを、1冊のノートで続けていく
質問を書いた紙は使い捨てにせず、1冊のノートに貼るか書き写しておくと、それ自体が治療の記録になります。診察のたびに書き足すのは、先生の答え、答えを聞いて新しく浮かんだこと、聞けなかったことと誰に聞くか、の3つで足ります。付き添う家族が毎回同じでなくても、ノートを渡せば前回までの流れが伝わります。家族が付き添えない日は、診察のあとにご本人が先生の言葉をそのまま家族へメッセージで送る、と決めておくと、受け取り方のずれが小さくなります。
今日できること
次の診察に向けて、今夜から始められる3つのこと
気がかりを全部書き出す
10個でも20個でもかまいません。4つの箱(病状・治療・これから・生活)のどれに入るかを、横に書き添えておきます。
3つの問いで3つに絞る
今の判断に必要か、医師にしか答えられないか、答えで行動が変わるか。残ったものを大事な順に並べ、上から3つを紙に写します。
紙のいちばん上に最初のひと言を書く
「今日は聞きたいことが3つあります」と書いておけば、緊張しても、紙を見せるだけで話を始められます。
よくある質問
質問を書いた紙を渡すのは、失礼になりませんか?
失礼にはなりません。紙があると、先生は質問の数と中身を一目でつかめ、時間の配分も考えやすくなります。「緊張して忘れてしまうので、書いてきました」と一言添えて渡せば十分です。字のきれいさや文章の上手下手は気にしなくてかまいません。
診察を録音してもいいですか?
録音したいときは、その場で先生の許可をもらってからにしてください。「あとで家族に正確に伝えたいので、録音してもいいですか」と理由を添えると伝わりやすくなります。病院によって考え方が違うので、断られたらメモか、家族の同席に切り替えます。許可なく録音すると、信頼関係を損ねることがあります。
家族だけで医師と話すことはできますか?
看護師などを通して、家族として先生と話す時間をお願いする方法があります。ただ、知る権利も知らない権利もご本人のものなので、本人の希望を確かめてから頼むのが前提です。「家族としての心配を先生に相談してくるね」と本人に伝えておくと、あとで行き違いが起きにくくなります。
セカンドオピニオンを受けたいと言うと、関係が悪くなりませんか?
セカンドオピニオンは、診断や治療の選び方について担当医とは別の医師に意見を聞くもので、担当医のもとを離れることとは違います(国立がん研究センター がん情報サービス「セカンドオピニオン」)。紹介状や検査データを用意してもらうため、「納得して治療を受けたいので、別の先生の意見も聞いてみたいです」と担当医に伝えます。公的医療保険の使えない自由診療で、費用は病院ごとに違います。どの病院で受けるかに迷ったら、がん相談支援センターに尋ねることもできます。
診察の時間が短くて、3つも聞けないときはどうすればいいですか?
いちばん上の1つだけは、診察室で聞くと決めておきます。残りは「看護師さんに伺ってもいいですか」と先生に断ってから、診察のあとに看護師や薬剤師に聞いてください。毎回聞けない質問が残るようなら、次の予約を取るときに「相談したいことがあるので、少し時間をいただけますか」と伝える方法もあります。
夜中に不安で、誰かと話したくなったらどうすればいいですか?
がん相談支援センターやがん情報サービスサポートセンターは、日中の窓口です。夜中に話を聞いてほしいときは、24時間無料のよりそいホットライン(0120-279-338)があります(がん専門の窓口ではありません)。がんと家族の相談室のLINEは、夜に届いたものを翌朝いちばんに読み、お返事しています。体調が急に変わったときは、主治医や病棟、訪問看護へ、命に関わると感じたら119番に連絡してください。
次に読むなら
次の診察で聞く3つを、一緒に決めませんか
気になっていることを、箇条書きのままお書きください。フォームを送った直後に受付確認のメールが届き、書いていただいた時間帯に担当からお電話します。4つの箱に分けながら一緒に3つまで絞り、「次の診察で聞く質問メモ」にしてお送りします。
- 入力は1分ほどお名前はニックネームで構いません。ご相談の内容は、ひとことでも大丈夫です。
- すぐに受付メール送信すると、受け付けたことをお知らせするメールが届きます。
- ご希望の時間にお電話電話番号は、折り返しのお電話にだけ使います。スタッフが名前を名乗っておかけします。
お急ぎのときは、お電話で:080-4178-5017(それ以外の時間はお問い合わせフォームで仮受け付け、翌日17時までに担当から折り返します)/文字で相談したいときはLINEで
私たちは医療機関ではないため、診断・治療・余命の判断はできません。体調の急な変化は、まず主治医や病棟・訪問看護へ。命に関わる緊急時は、迷わず119番へ。
