本文へ メニューへ 相談窓口へ 相談窓口へ

眠ってばかりなのは最期が近いから?がんの終末期の眠りと過ごし方

このテーマの総論:がんで最期が近いと食べられない?無理をさせない理由と口のケア

この記事では、最期が近いときの体の変化についてお伝えしています。いまは読みたくないときは、無理をせず、読める日まで閉じておいても大丈夫です。

この記事の結論

最期が近づくと、体力の低下や体の中の変化、薬の影響が重なり、一日の多くを眠って過ごす方が増えます。眠りはご本人のペースなので無理に起こす必要はなく、眠っている間も静かに声をかけ、目を開けた短い時間に「ひとつだけ」を伝える過ごし方ができます。

理由と根拠は、このあと本文でくわしくお伝えします。 主な出典:日本緩和医療学会 編『がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン 2020年版』『が… ほか8件 参考・出典を見る 先に「次の一歩」を見る

一日の大半を眠って過ごすようになるのは、最期が近い時期に多くの方に見られる変化です。病気の進行で体が使える力が減ること、体の中のバランスの変化、痛み止めなどの薬の影響が、いくつも重なって起こります。

眠る時間が増えてから、その状態がどのくらい続くかは人によって異なり、眠りの深さも日によって揺れます。昨日は話せたのに今日は目を開けない、ということも珍しくありません。

この記事では、眠る時間が増える理由、薬の眠気かどうかを医療者に確かめる聞き方、無理に起こさなくてよい理由、目を開けた短い時間の使い方、そしてベッドの横で黙って座っている家族自身が休むための段取りをお伝えします。

ベッドの横で、黙って座っている方へ

  • 面会に行っても、母はずっと眠っている。起こして話したい気持ちと、起こしてはいけない気がする気持ちの間で迷っている。
  • この眠気は薬のせいなのか、最期が近いからなのか、誰にどう聞けばいいのか分からない。
  • 何も話せないまま面会時間が終わり、帰り道に「来た意味はあったのか」と考えてしまう。

母がほとんど一日中眠っています。最期が近いと眠る時間が増えるのですか?起こしたほうがいいですか?

最期が近い時期には、眠る時間が増える方が多くいます。眠りはご本人の体が今必要としているペースと考え、無理に起こさなくてかまいません。そばで静かに声をかけ、目を開けたときに短く言葉を交わす、という過ごし方ができます。

面会に行くたびに寝顔ばかり見ていると、「このまま話せなくなるのでは」と焦る気持ちが強くなります。けれど眠っている時間が長くなることは、病気が進んだ時期の体にとって自然な休み方のひとつです。起こさないことは、あきらめることではなく、ご本人のペースに合わせることです。

ただし、眠り方がいつもと明らかに違う、急に呼びかけに応えなくなった、苦しそうな呼吸が続く、といった変化があれば、看護師さんに伝えてください。眠り以外も含めた全体の目安は、最期が近いときに多く見られる体の変化にまとめています。

最期が近いと、なぜ眠る時間が増えるのですか?

病気が進むと体が使える力が減り、起きているだけでも疲れるようになります。さらに、肝臓や腎臓などの働きの変化で体の中のバランスが変わることや、痛み止めなどの薬も眠気に関わります。いくつもの理由が重なっていることが多いものです。

元気なときの眠りは、疲れをとって次の日に備えるためのものです。最期が近い時期の眠りは少し違い、話す、目を開けておく、周りの音に反応する、といったことにも力が要るため、起きていられる時間そのものが短くなっていくと考えられています。

意識の低下、つまりうとうとする時間が増えることは、最期の直前だけでなく、もっと早い時期から現れることがある変化として報告されています(Hui Dほか、Oncologist、2014年)。眠る時間が増えたからといって、すぐに最期を迎えるとは限りません。眠りが深くなる日もあれば、少し浅くなって話せる日もあります。

  1. 1昼寝が増える起きている時間は、いつも通りに話せる
  2. 2一日の多くを眠る声をかけると目を開け、短い会話ならできる
  3. 3呼べば少し反応する目を開けても、すぐにまた眠ってしまう
  4. 4反応が乏しい呼びかけに応えにくい。耳は聞こえている可能性がある
眠りが深くなっていく一般的な段階(日によって行き来し、順番どおりとは限りません)

眠気は薬のせいですか、それとも病気が進んだからですか?

どちらの場合もあり、両方が重なっていることも多くあります。家族が見て区別するのは難しいので、「今の眠気に薬は関係していますか」と医療者に尋ねてください。起きていてほしい用事があるときは、その希望も伝えてかまいません。

医療用麻薬などの痛み止めは、始めたときや量を増やしたときに眠気が出ることがあり、体が慣れると和らぐこともあります。一方で、病気の進行による眠りは、薬を調整しても大きくは変わらないことがあります。どちらなのかを見極め、痛みと眠気のバランスを調整するのは医療者の役目です。

眠気が心配だから痛み止めを減らしてほしい、と考える家族もいます。けれど痛みが戻れば眠りは浅くなり、ご本人がつらい時間を過ごすことになりかねません。また、日本緩和医療学会の『がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン 2020年版』は、医療用麻薬の使用が命を縮めるという根拠はないとしています。「孫が来る土曜の午後だけでも、少し話せる時間がほしい」のように目的をはっきり伝えると、医療者も一緒に考えやすくなります。

家族が見て伝えられること

  • 眠る時間が増えはじめた時期
  • 薬が変わった日と、その後の様子
  • 起きているときの表情や話し方
  • 痛がるしぐさや、落ち着かない様子

医療者に判断してもらうこと

  • 眠気のおもな原因
  • 薬の量や時間を調整する余地
  • 起きていられる時間をつくれるか
  • 今の様子を、どの段階と見ているか
家族が見て伝えられることと、医療者に判断してもらうこと

無理に起こさないほうがいいのは、なぜですか?

深い眠りから急に起こされると、ご本人が疲れたり、今いる場所が分からず混乱したりすることがあるためです。眠っている時間も、体を休めている時間です。声をかけて、自然に目を開けたら話す、くらいの距離感で十分です。

最期が近い時期には、目覚めたときに場所や時間が分からなくなる、せん妄(一時的な意識の混乱)が起こりやすくなるとされています。体を揺さぶったり、大きな声で何度も呼んだりすると、混乱を強めてしまうことがあります。声をかけるなら、部屋に入ったときに「来たよ、○○だよ」と名乗り、肩や手にそっとふれる程度にとどめます。

一方で、起こしてよい場面もあります。ご本人が「○○が来たら起こして」と言っていた、遠方から家族が着いた、といったときは、そっと声をかけて目を開けるのを待ってかまいません。ご本人が元気なころに口にしていた希望を、家族で思い出してみてください。それがいちばんの判断の手がかりになります。

目を開けている短い時間には、何をすればいいですか?

全部を詰め込もうとせず、「ひとつだけ」を決めておくと落ち着いて向き合えます。してほしいことを聞く、伝えたいことをひとこと言う、何も言わずに手を握る。そのうちのどれかひとつで十分です。

目を開けている時間は、ほんの数分のこともあります。その短い間に、聞きたいこと、伝えたいこと、確かめたいことを全部済ませようとすると、ご本人も家族も疲れてしまいます。面会の前に今日の「ひとつ」を決めておけば、目が合った瞬間に慌てずにすみます。

たとえば、「何かしてほしいことある?」と聞く。「みんな元気だよ」「ありがとう」と伝える。好きだった歌を小さな声で口ずさむ。言葉が出てこなければ、目を見てうなずくだけでもかまいません。ご本人が何か言いかけたら、急かさずに待ちます。聞き取れなかったときは、何度も聞き返すより「うん、うん」と受け止めるほうが、ご本人の負担は少なくなります。

  1. 1目を開けたら名前を呼び、「来たよ」と自分の名前も伝える
  2. 2ひとつ聞く「何かしてほしいことある?」「暑くない?」
  3. 3ひとつ伝える「ありがとう」「みんな元気だよ」
  4. 4また眠ったら引き止めず、手を添えたまま見送る
目を開けた短い時間の過ごし方の一例

眠っている間に声をかけても、意味はありますか?

意味はあると考えられています。反応がなくても、耳は聞こえている可能性があるといわれています。眠っているそばで、いつもの調子で話しかけたり、家族どうしで穏やかに話したりする時間は、ご本人を包む空気そのものになります。

カナダのブリティッシュコロンビア大学の研究チーム(Blundonほか、Scientific Reports、2020年)は、ホスピスに入院している方の脳波を測り、呼びかけに反応しなくなった状態でも、一部の方の脳が音に反応していたと報告しています。反応のない状態で測定できたのは5人と少なく、言葉の意味まで届いているかどうかは分かっていません。

それでも、聞こえているかもしれないと考えて過ごすことに、損はありません。眠っているそばで、ご本人の病状の話や、亡くなったあとの段取りの話をするのは避けたいところです。相談ごとは廊下や面談室で。病室では、天気の話、家のこと、昔の思い出話など、ご本人が聞いていてほっとしそうな話題を選びます。反応がなくなってからの声のかけ方は、意識の変化と声のかけ方で詳しく紹介しています。

眠っているそばで、家族にできることはありますか?

あります。手や足をそっとさする、乾いた唇を湿らせる、好きだった音楽を小さく流す、家族の写真を目に入る場所に置く、体の向きを変えるケアを看護師さんと一緒にする、など、眠りを邪魔しない関わり方はいくつもあります。

一日の多くを眠っていると、同じ姿勢が続いて床ずれができやすくなるため、病棟や訪問看護では体の向きを変えるケアが行われます。そのときに「家族も手伝っていいですか」と声をかけると、ご本人の体にふれるきっかけになります。乾きやすい唇を湿らせるのも、眠りを妨げずにできるケアです(やり方は口を潤すケアの方法で紹介しています)。

ほかに、目を開けたときに読み上げられるよう、伝えたいことを短い手紙に書いておく、その日の様子をノートに書き留めておく、といったこともできます。ノートは、遠方の家族に様子を伝えるときにも、あとで振り返るときにも手がかりになります。もちろん、何もせずにただ座っている時間があってもかまいません。

ずっと付き添っている家族は、いつ休めばいいですか?

ご本人が眠っている時間は、家族が休んでよい時間でもあります。交代できる人を決め、看護師さんに「どんな変化のときに連絡をもらえるか」を確かめておけば、病室を離れる不安は小さくなります。

付き添う家族の負担は小さくありません。2017・2018年にがんで亡くなった方のご遺族を対象にした国立がん研究センターの調査(2022年公表、有効回答54,167名)では、介護の負担感が大きかったと答えた方は38.9%でした。眠れない、食べられないまま付き添いを続けると、いざというときに家族のほうが倒れてしまいかねません。

家族自身の疲れも、相談してよい困りごとのひとつです。付き添う家族は「第二の患者」ともいわれます(国立がん研究センター がん情報サービス「家族ががんになったとき」)。入院先に医療ソーシャルワーカーがいれば、療養の場のことや使える制度、付き添いを続けるうえでの不安を相談できます。がん相談支援センターも、家族からの相談を無料・匿名で受けています。

  • 夜間に、どんな変化があれば電話をもらえるか
  • 確実につながる電話番号を2つ伝えたか
  • 次に来る人と、来る時間
  • 病室を離れることを、ご本人にひとこと伝えたか
  • 自分が食事をとり、眠る時間
付き添いを交代して病室を離れる前に確かめること

眠ってばかりになったら、泊まり込んだほうがいいですか?

眠る時間が増えたことだけで、泊まり込みが必要になるとは限りません。医療者に今の見立てと夜間の連絡の基準を確かめ、ご本人の希望、家族の体力、病院までの距離を合わせて決めます。泊まらない夜があっても、付き添いの価値は変わりません。

眠ってばかりの日が続くと、「今夜かもしれない」と毎晩泊まりたくなるかもしれません。けれど、それが何日も続けば、付き添う人のほうが先に限界を迎えてしまいます。泊まるかどうかは、ご本人の様子について医療者がどう見ているか、ご本人が家族にいてほしいと望んでいるか、家族が交代できるか、を重ねて考えると決めやすくなります。

泊まり込みの決まりは病院や病棟によって違います。緩和ケア病棟などでは、家族が休める部屋や付き添い用のベッドを用意しているところもあるので、「家族が泊まることはできますか」と早めに聞いておくと、いざというときに慌てずにすみます。

  1. Q1医療者から「ご家族はそばにいたほうがよいかもしれません」と言われましたか

    はい泊まれるかどうかと必要なものを病棟に確かめ、泊まる人を決める

    いいえ夜間の連絡の基準を確かめ、電話がつながる状態で帰って休む

  2. Q2ご本人が「いてほしい」と口にしていますか

    はい交代しながら、泊まれる日をつくれないか家族で相談する

    いいえ家族の体力を優先し、日中や夕方の面会を厚くする

今夜泊まるか迷ったときの分かれ道

寝顔の横で迷っていたご家族は、どう動いた?

説明のための例(実在の方の体験談ではありません)

どなたの例か
30代・息子の立場(母が緩和ケア病棟に入院中。平日は仕事帰りに面会している)
相談のあとに変わったこと
面会のあいだ黙って座っていただけの時間が、「ひとつだけ」を決めて行く時間に変わった。看護師さんに薬の眠気について質問でき、面会の時間帯を妹と分け合えるようになった。

1. 相談のあとに変わったこと

相談から5日後の面会で、Cさんは病室に入るとまず「来たよ」と名乗り、母の手に自分の手を重ねてから椅子に座るようになりました。その日決めていた「ひとつ」は、「何かしてほしいことある?」と聞くこと。夕方、母が目を開けた数分の間にそれを聞くと、母は小さな声で「窓を開けて」と答えました。「たったそれだけなのに、帰りの電車で泣けてきた。でも、嫌な涙じゃなかった」とCさんは話します。

2. 相談を考えた背景

母が緩和ケア病棟に移って3週間ほどたったころから、面会に行っても眠っていることがほとんどになりました。Cさんは平日の仕事帰りに1時間ほど寄りますが、その間に母が一度も目を開けない日もありました。

3. 相談する前に困っていたこと

起こして話したい気持ちと、起こしてはいけない気がする気持ちの間で、ベッドの横に黙って座っていました。夜に「最期 眠ってばかり」と検索すると、薬のせいだと書く記事も、最期が近いサインだと書く記事もあり、どちらなのか分かりません。看護師さんに聞こうにも何をどう聞けばいいのかが分からず、「お世話になっています」と頭を下げて帰る日が続いていました。

4. ここを選んだ理由・決め手

病院に相談窓口があることは知っていましたが、面会を終える時間には閉まっていました。帰りの電車で「母がずっと寝ていて、何をしていいか分からない」とLINEに送ったのが最初です。スタンプひとつでもいい、と書かれていたことが、送るハードルを下げたといいます。翌朝届いた返事を読み、昼休みに電話で話すことにしました。

5. 相談で話したこと・その後

電話では、最初の10分ほど、担当はCさんの話をただ聞いていました。そのあと、眠気が薬のせいか病気のせいかを担当が判断することはせず、看護師さんに聞く質問を3つにまとめました。「今の眠気に、薬は関係していますか」「起きて話せそうな時間帯はありますか」「眠っているとき、家族にできることはありますか」。次の面会で聞いてみると、看護師さんは薬の時間と眠りの関係を説明し、母は夕方に目を開けやすいことを教えてくれました。今は、平日はCさん、週末は妹さんが、夕方に合わせて面会しています。

※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。

医療者に聞く質問例

  • 今の眠気に、薬は関係していますか。病気の変化によるものでしょうか。
  • 起きて話せそうな時間帯はありますか。その時間に合わせて面会してもいいですか。
  • 眠っているとき、家族がしてよいことと、控えたほうがよいことを教えてください。
  • 目を覚まして話せそうなときがあれば、連絡をいただくことはできますか。
  • 夜間に、どんな変化があれば家族に電話をいただけますか。

とはいえ、寝顔を見ているだけの日にも意味があります

① 気持ちのこと──黙って座っている時間も、そばにいる時間です

何も話せずに面会時間が終わると、「来た意味はあったのだろうか」と思うかもしれません。けれど、部屋に誰かがいる気配、聞き慣れた足音、ページをめくる小さな音。そうしたものは、眠りの中にいる人にとっても、ひとりではない合図になりえます。持ってきた本を読む、手帳を広げる、ただ窓の外を眺める。ご本人の横で、家族がふだんの自分でいることも、立派な付き添いです。会話が減っていくことの受け止め方は、会話が減るのは拒絶ではない理由も参考にしてください。

② 実務のこと──付き添いを、ひとりの頑張りから「仕組み」に変える

病棟とのやりとりの窓口になる人を1人決め、聞いた説明はその人から同じ言葉で家族に回すようにすると、伝言のずれが減ります。付き添いの順番も、その日の気分で決めるより、1週間ぶんをざっくり決めておくほうが、休む人が後ろめたさを感じずにすみます。仕事をしている人は、ご本人が要介護状態(2週間以上にわたって常時介護が必要な状態)にあたれば、時間単位でも取れる介護休暇(1年に5日まで。対象家族が2人以上なら10日まで)を使って、ご本人が目を開けやすい時間帯にそばにいられる場合があります(使える場面は勤め先に確かめてください)。休みの取り方は、職場の担当者に早めに相談しておくと動きやすくなります。

今日できること

眠っている家族のそばで、今日からできる3つのこと

  1. 面会の「ひとつ」を決める

    目を開けたときに聞くこと、伝えることをひとつだけ決めておきます。「何かしてほしいことある?」で十分です。

  2. 薬の眠気を看護師さんに聞く

    「今の眠気に薬は関係していますか」と、そのままの言葉で尋ねます。答えはメモに残し、家族と共有します。

  3. 今夜の自分の眠る時間を決める

    帰り道に、今夜は何時に寝るかを先に決めておきます。言葉にならない気持ちが残る夜は、LINEにひとこと置いていってください。

よくある質問

眠っている時間が長いのは、苦しくないからですか?

穏やかな表情で眠っているなら、強い苦痛は感じていないことが多いと考えられています。ただ、眠っていても眉間にしわを寄せる、うめく、手で体のどこかを押さえる、といった様子があれば、苦痛が隠れていることがあります。そうした様子に気づいたら、看護師さんに「眠っているけれど、つらそうに見えます」と伝えてください。

寝顔を見ているだけで、帰ってしまってもいいですか?

かまいません。眠っているご本人のそばで過ごした時間も、面会の時間です。帰る前に「また来るね」と声をかけ、看護師さんに「目を覚ましたら、来ていたと伝えてください」と頼んでおくと、家族が来たことがご本人にも伝わります。疲れている日は、面会を短くして自分の睡眠を優先してもかまいません。

昼も夜もうとうとしているのに、夜中に急に目を覚まして話し出すことがあります。どうしたらいいですか?

最期が近い時期には、昼と夜のリズムが乱れたり、せん妄が起きたりすることがあります。国立がん研究センターの解説(2022年1月時点)では、せん妄は一時的に現れる意識の障害や認知機能の低下で、徐々に進む認知症とは異なるものとされています。話のつじつまが合わない、落ち着かない、といった様子があれば、否定せずに穏やかに応じ、看護師さんに伝えてください。原因によっては治療で和らぐこともありますが、看取りの時期には回復が難しい場合もあります。

「鎮静」という言葉を聞きました。眠っているのと何が違いますか?

鎮静は、ほかの方法では和らげられない強い苦痛があるときに、薬を使って意識を下げ、苦痛を感じにくくする方法です。自然に眠る時間が増えることとは別のもので、ご本人や家族と話し合ったうえで行われます。命の長さへの影響については、日本緩和医療学会の『がん患者の治療抵抗性の苦痛と鎮静に関する基本的な考え方の手引き 2023年版』が、「少なくとも鎮静が平均的に生命予後を短縮するといった重篤な安全性に及ぼす影響はないと想定される」としています。分からないことは、遠慮なく医師に質問してください。

眠っているときに、好きな音楽をかけてもいいですか?

病棟のきまりや同室の方への配慮があるので、小さな音量でかけてよいか、看護師さんに確かめてください。耳は聞こえている可能性があるといわれているため、ご本人が好きだった曲や、家族の声などは、穏やかな時間づくりに役立つことがあります。イヤホンは耳への負担になることもあるので、使う場合も看護師さんに相談してください。

眠気が強くて、痛み止めの飲み薬を飲めないときはどうなりますか?

飲み込むのが難しくなってきたら、貼り薬や、皮膚の下から少しずつ薬を入れる持続的な注射など、別の方法に切り替えられることがあります。薬を飲ませるために起こしたほうがいいのかどうかも含めて、看護師さんに相談してください。家族の判断で薬を飛ばしたり、無理に飲ませたりしないことが、ご本人の安全につながります。

家に帰っている間に最期を迎えたらと思うと、病室を離れられません。

その怖さは、そばにいたいという気持ちの裏返しです。ただ、最期の瞬間に立ち会えるかどうかは、どれだけ長く付き添ったかでは決まらず、家族が少し席を外したときや、眠っている間に息を引き取る方もいます。立ち会えなかったとしても、それまでに過ごした時間が消えるわけではありません。夜間の連絡の基準を看護師さんに確かめ、離れる時間と戻る時間を決めて、自分が休むことも付き添いの一部と考えてみてください。

遠方の家族に、眠ってばかりの様子をどう伝えればいいですか?

「ずっと寝ている」とだけ伝えると、受け取る側は悪い想像をふくらませがちです。「一日の多くを眠っていて、夕方に少し目を開ける。看護師さんは○○と言っていた」のように、時間帯と医療者の言葉を添えると、離れている家族も状況をつかみやすくなります。会いに来るかどうか迷っているようなら、医療者に「会わせたい人がいるなら、いつごろまでに」と尋ねた答えも共有してください。

眠っている時間の過ごし方を、一緒に考えませんか

面会の様子と、電話を受けやすい時間帯をお書きください。お名前はニックネームでかまいません。受付確認のメールが届いたあと、ご希望の時間帯に担当からお電話し、看護師さんに薬の眠気をどう聞くか、付き添いをどう交代するかを一緒に整理します。

  1. 入力は1分ほどお名前はニックネームで構いません。ご相談の内容は、ひとことでも大丈夫です。
  2. すぐに受付メール送信すると、受け付けたことをお知らせするメールが届きます。
  3. ご希望の時間にお電話電話番号は、折り返しのお電話にだけ使います。スタッフが名前を名乗っておかけします。

    必須は4項目(お困りの内容・施設名・お名前・メールアドレス)です。分かる範囲でご記入ください。写真があると、状況の確認が早くなります。

    1. 1営業日以内にご連絡(お急ぎの場合は当日中)

    2. 現地の確認は無料です(所要30分〜2時間)

    3. お見積りの後にお断りいただいても構いません

    1ご相談の内容
    ご相談の種類任意

    今まさに設備が止まっている・水が漏れているときは、いちばん上を選んでください。すぐにできることを表示します。

    水が漏れている場合は、先に止水栓か元栓を閉めてください。電気設備に水がかかっている場合は、ブレーカーを落としてください。写真はLINEから送っていただくのが最短です(24時間受付)。

    対象の設備・箇所任意・複数可

    写真任意・3枚まで

    全体が分かる引きの写真、症状が分かる寄りの写真、銘板(メーカー・型式のシール)の3枚があると、機種と範囲がその場で分かります。入居者の方が写らないようにお撮りください。1枚2MBまで(JPG・PNG・GIF・WebP・PDF)。スマートフォンの写真はそのまま選べます。大きい写真は送信前に自動で縮小します。

    2施設について

    3ご連絡先

    ご希望の連絡方法任意

    連絡のつきやすい時間帯任意・複数可

    4詳しく書ける方へ任意いつから・何回目か・何か所か・何名の施設か。分かるとお見積りまでの日数が短くなります

    同じ症状は

    補助金の利用

    他社のお見積り

    他社の金額をお伺いすることはありません。相見積の場合は、各社に同じ条件をお伝えします。

    送信すると、受付番号を記した受付完了メールが自動で届きます(ご入力の内容は記載しません)。受付とご連絡は、運営会社のスキマグループ合同会社が行います。ご相談・現地の確認・お見積りまで費用はかかりません。

    お急ぎのときは、お電話で:080-4178-5017(平日9:00〜18:00は担当が直接お受けします。それ以外は自動音声で受け付け、翌朝9時までに折り返します)/文字で相談したいときはLINEで

    私たちは医療機関ではないため、診断・治療・余命の判断はできません。体調の急な変化は、まず主治医や病棟・訪問看護へ。命に関わる緊急時は、迷わず119番へ。

    次の一歩

    いま気になる変化を、そばにいる看護師に伝えてみる

    眠る時間が増える、食べる量が減る、呼吸のリズムが変わる。こうした変化をどう受け止めればよいかは、ご本人のそばにいる医療者に聞くのがいちばん確かです。「この変化は様子を見てよいですか」と尋ねるだけでも、今夜の過ごし方を決めやすくなります。

    主治医や看護師に聞いてみる一言

    「夜のあいだに家族へ連絡をいただくのは、どんな変化があったときですか。」

    1. 気になった変化を、時刻と一緒にメモしておく
    2. 苦しそうな様子や急な変化があれば、迷わず病棟・訪問看護・主治医に連絡する
    3. 泊まるか、家族を呼ぶかに迷う夜は、ひとりで決めずに誰かと話す

    手元にあると話しやすいもの

    • 気になった変化のメモ(時刻つき)
    • 病棟や訪問看護の、夜間の連絡先

    公的な相談先

    病棟の看護師・訪問看護
    ご本人の体調の変化を、いちばん近くで見ている相談先です。夜間の連絡先も確かめておくと安心です。
    緩和ケアチーム・緩和ケア外来
    痛みや息苦しさ、気持ちのつらさを和らげる専門のチームです。主治医や看護師を通じて相談できます。

    このサイトでできること

    体調の急な変化は、まず主治医・病棟・訪問看護へ。命に関わる緊急時は119番へ。

    このテーマの記事をもっと読む(この状態は、もう最期?)

    参考・出典

    監修者 木内 由香

    緩和ケア・がん患者と家族の
    支援に関する監修者

    木内 由香

    緩和ケア・がん患者と家族の支援に関する監修者

    県立がんセンターでの勤務経験を経て、がん患者さんとそのご家族が直面する療養上の悩みや意思決定の葛藤に向き合ってきました。

    がんと診断されたご本人を支えるご家族には、「一日でも長く生きていてほしい」という切実な願いがあります。一方で、緩和ケアでは、痛みや苦痛を和らげること、その人らしい生活を大切にすること、ご本人の希望を尊重することなど、さまざまな視点から療養の方向性を考える必要があります。

    こうしたご家族の願いと医療・療養方針との間に生まれる葛藤を理解し、年間約200名のがん患者さんとそのご家族に関わる中で、それぞれの状況に応じた支援のあり方や、その先に進むための選択肢をともに考えてきました。

    「がんと家族の相談室」では、がん患者さんご本人だけでなく、支えるご家族も孤立せず、必要な情報や相談先につながれることを大切にしています。医療情報を伝える際には、医学的な正確性に配慮するとともに、ご家族が抱える不安や迷いにも目を向け、療養生活の中で次の一歩を考えるための情報発信を目指しています。

    監修は医療情報の正確性と表現の妥当性に関するものであり、個別の診断・治療・余命の判断を行うものではありません。ご本人の症状や治療については、担当の医師・看護師にご確認ください。

    今の気持ちを、LINEでひとこと

    「怖い」「眠れない」「先生の説明が分からなかった」。ひとことで構いません。評価も助言もせず、お返事します。

    夜に書いたLINEは、翌朝いちばんに読みます。匿名で、スタンプひとつでも。

    話してみる相談料0円
    ページの先頭へ戻る