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縁起を気にせず最期の話ができる場所|がんの余命を話せる相手

このテーマの総論:ステージ1〜ステージ4で余命は違う?|がんの生存率の読み方

この記事には、余命や生存率などの数字の話が出てきます。数字は多くの方をまとめた統計で、一人ひとりの予測ではありません。読むのがつらいときは、途中で閉じても大丈夫です。

この記事の結論

あります。主治医や病棟の看護師、緩和ケアのチームや外来、がん相談支援センター、民間の相談窓口は、最期の話を「縁起でもない」と止めずに、備えとして受け止める相手です。話せるのは経過の目安、過ごし方の希望、連絡の段取りなど。残りの日数を言い当てることは、どの相手にもできません。

理由と根拠は、このあと本文でくわしくお伝えします。 主な出典:国立がん研究センター がん情報サービス「『がん相談支援センター』とは」/同「相談… ほか8件 参考・出典を見る 先に「次の一歩」を見る

がんの余命や最期のことを、縁起を気にせずに話せる相手はいます。主治医や病棟の看護師、緩和ケアのチームや外来、がん相談支援センター、そして民間の相談窓口。どの相手も、その話を「縁起でもない」と止めるのではなく、これからに向けた備えとして聞く立場にいます。

家族の前で「最期」と口にすると、空気が止まる。その気まずさは、あなたの言い方が悪かったからでも、家族が冷たいからでもありません。この記事では、主治医・緩和ケア・がん相談支援センター・民間の窓口のそれぞれで、最期の話をどう切り出せばいいか、そこで話せることと話さなくていいことを、ご本人とご家族の両方に向けてまとめました。余命の不安を扱う窓口の全体は余命の不安も相談できる窓口に、家族どうしの話し合いの進め方は別の記事にまとめています。

その先のことを、誰かと話しておきたい方へ

  • 「最期」という言葉を家族の前で出すと、空気が止まる。誰も目を合わせなくなる。
  • 縁起でもないと言われそうで、話したいことがあるのに、話せる相手が思い浮かばない。
  • 怖いからこそ、気持ちが落ち着いているうちに、ちゃんと言葉にしておきたい。

がんの余命や最期について、縁起を気にせず話せる場所はありますか?

あります。主治医や病棟の看護師、緩和ケアのチームや外来、がん相談支援センター、民間の相談窓口は、最期の話を備えとして受け止めます。もしものときに望む医療やケアを前もって話し合う取り組みは、国が「人生会議」と名づけて広めています。

「人生会議」は、厚生労働省がACP(アドバンス・ケア・プランニング)につけた愛称です。もしものときに望む医療やケアについて前もって考え、家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有していく取り組みで、11月30日は「人生会議の日」とされています。人生会議に関わる国の指針、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」(平成30年3月改訂)では、本人が自分で決めることが基本に置かれています。最期の話は、縁起の悪い話ではなく、医療の側でも大切に扱われている話なのです。

ただ、同じ「最期の話」でも、相手によって話しやすいことが違います。下の表は、4つの相手それぞれに向けた最初の一言と、その相手と話しやすいことを並べたものです。

相手最初の一言(例)話しやすいこと
主治医・病棟の看護師「これから起こりやすいことを、今のうちに聞いておきたいです」体の経過の目安、もしものときの連絡
緩和ケアのチーム・外来「苦しくなったときのことが怖くて、話しておきたいです」つらさの和らげ方、過ごす場所の希望
がん相談支援センター「家族の前では言えない話を、ここで整理したいです」話す順番、伝え方の練習、使える制度
民間の相談窓口「縁起でもないと言われそうな話を、聞いてほしいです」気持ちの整理、今夜の判断、連絡の段取り
最期の話ができる4つの相手と、最初の一言の例

家族の前で「最期」と言うと、どうして空気が止まるの?

話したい側にとっては備えの話でも、聞く家族には「もう治らないと思っているの?」「別れの話をされている」と響きやすいからです。言葉の受け取り方がずれたまま、どちらも次の言葉を探せなくなります。

夕食のあと、湯のみを置いたタイミングで「もしものときは、家にいたいな」と言ってみる。返ってきたのは「縁起でもないこと言わないで」の一言と、長い沈黙。そんな夜を過ごした人もいるかもしれません。けれど、止めた家族のほうも、あなたの話を軽く扱ったわけではありません。大切な人の最期を想像すること自体が、つらすぎることがあるのです。悲しみは、別れが現実になる前から始まることがあり、「喪失が現実となる以前に起こる悲嘆」は予期悲嘆と説明されています。

話したい側の気持ち

  • 気持ちが落ち着いているうちに、希望を伝えておきたい
  • 家族を困らせないよう、決められることは決めておきたい
  • 怖さを、ひとりで抱えていたくない

聞く家族に響きやすい受け取り方

  • もう治らないと思っているのか
  • 自分たちの支えが足りないのか
  • 別れの話をされているようで、受け止めきれない
話したい側の気持ちと、聞く家族に響きやすい受け取り方

だからこそ、最初の相手は家族でなくてもかまいません。最期の話に慣れている相手の前で一度言葉にしてみると、家族に伝えるときの言い方が整ってきます。ご本人の方は、「希望を伝える」話として。ご家族の方は、「本人の希望を聞いておく」話として。主語を決めてから話すと、受け取る側の誤解も減ります。

主治医には、最期の話をどう切り出せばいい?

診察の終わりに「今日でなくていいので、これからのことを相談する時間をいただけますか」と頼み、別の日に時間をとってもらうのが切り出しやすい方法です。聞くときは日数ではなく、これから起こりやすい変化と、そのとき何ができるかを尋ねます。

診察室での限られた時間に、いきなり最期の話を始めるのは、話す側も聞く側も構えてしまいます。先に「相談したいことがある」と予告しておけば、主治医も時間と心の準備ができます。看護師に「先生と、これからのことを話す時間をとってもらうには、どうすればいいですか」と尋ねる方法もあります。

日数を尋ねないほうがいい理由もあります。余命の説明に使われる生存率などの数字は、過去にがんと診断された人たちの集団の統計で、ご本人の余命を示すものではありません。「数字ではなく、これからの体の変化の目安を教えてください」と頼めば、主治医も、あなたの状態に沿った言葉で答えやすくなります。

  1. 1予告する診察の終わりに「これからのことを相談したい」と伝える
  2. 2日を決める家族も同席するか、ひとりで聞くかを決めて時間をもらう
  3. 3メモを用意する聞きたいこと、伝えたい希望を3つまで書いておく
  4. 4目安を聞く日数ではなく、起こりやすい変化と、そのときできることを尋ねる
主治医と、最期の話をする時間をつくるまでの流れ

ご本人の方は、「家で過ごす時間を大事にしたいと思っています。今から何を準備すればいいですか」と、希望を先に伝える言い方が向いています。ご家族の方は、「本人が望む過ごし方を、家族も知っておきたいです」と、本人の希望を軸にした言い方にすると、本人がいる場でも切り出しやすくなります。

緩和ケアのチームや外来では、何から話せばいい?

「苦しくなったらどうなるのか」という怖さから話し始めて大丈夫です。緩和ケアは、がんと診断されたときから受けられるもので、痛みや息苦しさだけでなく、気持ちのつらさや過ごし方の相談も受け止めます。

緩和ケアは、終わりの時期だけのものではありません。世界保健機関(WHO、2002年)の定義では、痛みなどの体の問題に加えて、心理社会的な問題やスピリチュアルな問題にも早くから向き合い、患者さんとその家族の生活の質を高めるアプローチとされています。がん情報サービスでは、緩和ケアを受ける場として、緩和ケアチーム、緩和ケア外来、緩和ケア病棟、在宅緩和ケアの4つが挙げられています。ご家族だけで相談したいときは、病棟の看護師に「家族として、緩和ケアの担当の方に話を聞いてもらえる時間はありますか」と尋ねてみてください。

最期の話の中身は、「苦しまないか」「ひとりにならないか」「家族に迷惑をかけないか」といった、具体的な心配の形をしていることが多いものです。「最期のころに苦しむのが、いちばん怖いです。どんな手当てがあるのか、今のうちに聞いておきたい」と伝えれば、心配を一つずつ手当ての話に置き換えていけます。

ご家族向けには、看取りの時期の変化を説明する冊子もあります。緩和ケア普及のための地域プロジェクト(OPTIM)が作った『これからの過ごし方について』で、医師や看護師が説明に使うことを想定しています。この冊子の有用性を調べた多施設研究(山本亮ほか、Palliative Care Research、2012年)では、10施設で冊子を使った説明を受けた遺族325名に郵送調査を行い、回答した260名の81%が「とても役に立った」「役に立った」と答え、84%が「変化の目安になる」と答えました。著者らは、冊子を渡すだけでなく、十分に話し合いながら使うことを条件としています。最期の話は、紙を読んで終わりにするより、誰かと話し合いながら進めるほうがよい。その考え方が、ここにも表れています。

がん相談支援センターでは、どう始めればいい?

「家族の前では話せないので、ここで最期のことを整理したい」と、そのまま伝えて大丈夫です。費用はかからず名前を伏せても相談でき、中身が相談した人の同意なく担当医などに伝わることもありません。主治医に何を聞くか、家族にどう切り出すかを考える場になります。

がん相談支援センターは、全国のがん診療連携拠点病院などに置かれた相談窓口で、その病院に通っていない人も、家族も利用できます。相談員は余命を判断する立場ではありませんが、だからこそ、医療の判断から少し離れたところで、気持ちと備えを並べ直す相手になります。

使い方の一つは、練習の場にすることです。「家族に、家で過ごしたいと伝えたいのですが、言い方が分かりません」「主治医に、これからのことをどう聞けばいいでしょうか」。こうした相談をしておくと、本番で言葉に詰まりにくくなります。人生会議について知りたいときも、まずここで尋ねてみると、病院で相談できる人や進め方の手がかりが得られます。

民間の相談窓口では、どこまで話していい?

怖さそのものも、連絡の段取りのような具体的な備えも話せます。がんと家族の相談室は診断や余命の予測はしませんが、ただ聞く20分、先生の言葉の一般的な意味の説明と質問づくり、今夜の判断の整理をお手伝いします。

がんと家族の相談室は無料の相談窓口で、医療機関でも葬儀社でもありません。評価も助言もせずに聞く20分では、ご希望があれば記録を残しません。「縁起でもない」と言われずに話したいことを、そのまま置いていってください。主治医の説明で分からなかった言葉があれば、その言葉の一般的な意味をお伝えし、次の診察で聞く質問を3つにまとめてお送りします。

ご家族の方には、遠方の家族を呼ぶか、泊まるかといった今夜の判断の整理や、「看取り前後にやることチェックリスト」もお送りできます。夜中に慌てないための備えとしては、「もしもの夜に電話する先」をひとつ決めておく登録(無料・3分)があり、登録しても何かを決める必要はありません。ご本人を緩和ケアや生活の相談先へおつなぎするのは、ご希望とご同意がある分だけです。

最期の話では、何を話せて、何を話さなくていい?

話せるのは、経過の目安、過ごしたい場所や会いたい人などの希望、もしものときの連絡の段取り、そして怖さそのものです。話さなくていいのは、残りの日数の断定です。どの相手も、日数を言い当てることはできません。

最期の話というと、何か大きなことを決めなければならない気がします。けれど実際に言葉にしておけることは、もっと小さく、具体的です。下のリストから、今いちばん話したいことを1つだけ選んでください。全部を一度に話す必要はありません。

  • 過ごしたい場所(家、病院、緩和ケア病棟など)
  • そばにいてほしい人、会っておきたい人
  • 苦しくなったときに望む手当て
  • 夜中に具合が変わったときの連絡先と、その順番
  • 遠方の家族に知らせるタイミング
  • 伝えておきたい言葉や、残しておきたいもの
最期の話で、言葉にしておけること

選んだ項目によって、持っていく相手も変わります。過ごしたい場所や苦しいときの手当ては主治医や緩和ケアの担当者へ、夜中の連絡先と順番は病棟の看護師や訪問看護と家族へ、伝えておきたい言葉は家族へ。言葉の渡し方に迷うときは、最期に伝える言葉の選び方も参考になります。

最期の療養場所について話し合う人は、増えてきています。国立がん研究センターの遺族調査(令和5年度調査、2025年7月公表、2021年にがんで亡くなった方の遺族1,226名)では、医師と最期の療養場所を話し合った割合が53%で、前回の36%を上回りました(遺族が振り返って答えた評価です)。話し合いは、特別な家族だけのものではなくなりつつあります。

一方で、話さなくていいこともあります。残りの日数の断定、まだ気持ちが追いつかない人への無理な同席の誘い、一度で結論を出すこと。聞かない選択も、話さない選択も、その人の大事な権利です。

今日は、どの相手から話し始めればいい?

体の急な変化がないかを確かめたうえで、「体の経過や手当てを具体的に聞きたいか」「まず言葉を整えたいか」で選びます。経過や手当てなら医療者へ、言葉の練習ならがん相談支援センターや民間の窓口へ。

  1. Q1息苦しさや強い痛みなど、体の急な変化がありますか

    はい話し合いより先に、主治医・病棟・訪問看護へ。命に関わると感じたら119番

    いいえ次の質問へ進む

  2. Q2体の経過や、苦しいときの手当てを具体的に聞きたいですか

    はい主治医や看護師、緩和ケアのチームに、話す時間をとってもらう

    いいえ次の質問へ進む

  3. Q3家族に話す前に、言葉を整えておきたいですか

    はいがん相談支援センターや民間の窓口で、一度声に出してみる

    いいえ家族に伝えたい一文を決めて、落ち着いて話せる時間を選ぶ

最期の話を始める相手を選ぶ分かれ道

場面に当てはめると、次の診察まで日があるなら、その間にがん相談支援センターか民間の窓口で言葉を整え、診察では主治医に時間を頼む。家族がそろう週末が近いなら、その前に伝えたい一文だけを決めておく。順番は、あなたの話しやすさで決めてかまいません。

「縁起でもない」と言われていたご本人は、どう話し始めた?

説明のための例(実在の方の体験談ではありません)

どなたの例か
70代・本人(夫を見送ったあと、ひとり暮らし。通院で治療中。近くに長男夫婦が住んでいる)
相談のあとに変わったこと
家族に言えずにいた「最期は家で」という希望を、相談室とがん相談支援センターで言葉に整え、主治医との面談で長男に伝えられた。希望と連絡の順番を、1枚の紙にまとめて家族で共有した。

1. 相談のあとに変わったこと

相談から1か月後の面談の日、彼女は主治医と看護師、長男の前で、手帳に書いた3行を読み上げました。「できるだけ家で過ごしたい」「苦しいときは我慢せずに手当てを受けたい」「夜中に何かあったら、まず長男に連絡してほしい」。長男はしばらく黙っていましたが、帰りの車の中で「言ってくれてよかった」とだけ言ったそうです。いまは、希望と連絡の順番を書いた1枚の紙が、冷蔵庫の扉と長男の家の両方に貼ってあります。「縁起でもない話じゃなくて、段取りの話だったんだね、と息子に言われた」。

2. 相談を考えた背景

治療が始まって半年。体力が落ちてきたことを感じ、彼女は自分の最期のことを考えるようになりました。夫を家で看取った経験から、自分も家で過ごしたいという気持ちがはっきりしていました。正月に長男夫婦が来たとき、思い切って口にしてみましたが、返ってきたのは「縁起でもない」の一言でした。

3. 相談する前に困っていたこと

それ以来、最期の話は家の中で禁句のようになりました。夜、ひとりの部屋で「癌 最期について話せる場所」と検索しても、出てくるのは葬儀の案内や、余命の数字ばかり。主治医に話すことも考えましたが、診察室の短い時間で何から言えばいいのか分かりませんでした。

4. ここを選んだ理由・決め手

相談室を選んだのは、余命の予測はしないこと、話を聞くだけの20分があることが書かれていたからです。電話は苦手でしたが、フォームで昼すぎの時間を指定できたことで、申し込む気持ちになれました。「数字を言われるのは怖い。でも、話は聞いてほしかった」。

5. 相談で話したこと・その後

電話で担当は、彼女の病状の見通しには一切触れず、夫を家で看取ったときの話から、ゆっくり聞いていきました。話し終えたあと、彼女の希望は3つの文に整いました。担当は、通院先のがん相談支援センターで主治医に時間をとってもらう方法を尋ねられることを伝えました。センターの相談員と話す日、彼女は途中で涙が止まらなくなり、一度は面談をやめようかと思ったといいます。それでも、長男に同席を頼む電話は自分でかけました。

※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。

主治医や看護師に聞く質問例

  • これから起こりやすい体の変化を、日数ではなく目安で教えていただけますか。
  • 苦しくなったときには、どんな手当てがありますか。
  • 家で過ごしたいと思ったら、今から何を準備すればいいですか。
  • 家族と一緒に、これからのことを話す時間をとっていただけますか。
  • 夜中に具合が変わったときは、どこに、どの順番で連絡すればいいですか。
  • 看取りの時期について、家族向けの説明の冊子などはありますか。

とはいえ、最期の話をしたいあなたに伝えたい2つのこと

① 気持ちのこと──話したい人も、まだ話したくない人も、間違っていない

最期の話をしたい人がいる一方で、同じ家族の中に、まだその話を聞けない人がいることもあります。どちらかが正しいわけではありません。話したい気持ちは備えようとする力で、聞けない気持ちは大切な人を失いたくない思いの裏返しです。知らないでいる権利、聞かない選択も、守られてよいものです。夜中に最期のことを検索してしまう自分を、責めないでください。話したいのに話せない夜が続くなら、家族の外にいる相手に先に話してください。家族の前では平気な顔をしている方も、ここでは泣いてかまいません。

② 実務のこと──話したことは「1枚の紙」と「話し直す合図」にしておく

最期の話は、一度話せば終わりではありません。人生会議も、気持ちの変化に合わせて繰り返し話し合い、共有していく取り組みで、書面を作ることが必須なわけではありません。それでも、話したことを1枚の紙にしておくと、家族と医療者の両方に同じ内容が届きやすくなります。書いておくのは、過ごしたい場所、望む手当て、連絡の順番の3つで十分です。紙は家族の誰が持つか、主治医や訪問看護にも渡すかを決めておきます。あわせて、「入院や退院のとき」「体調が変わったとき」など、話し直す合図を家族で共有しておくと、言い出しにくさが減ります。家族がそろって話し合う場の持ち方は、家族会議で決めることと本人への聞き方で詳しく扱っています。

今日できること

最期の話を始めるために、今夜から明日のうちにできる3つのこと

  1. 話す相手を1人選ぶ

    主治医・緩和ケア・がん相談支援センター・民間の窓口のうち、いちばん話しやすそうな相手を1つ選び、表の一言をメモに書き写します。

  2. 話したいことに印をつける

    過ごしたい場所、会いたい人、連絡の順番、苦しいときの手当てのうち、今いちばん言葉にしたいものに印をつけます。

  3. 話す場を1つ申し込む

    次の診察で主治医に時間を頼むか、がん相談支援センターに電話をします。夜しか時間がなければ、フォームで相談室との時間を選んでおきます。

よくある質問

余命の数字は聞かずに、最期の話だけをすることはできますか?

できます。数字を聞くかどうかと、最期の過ごし方を話すかどうかは、別に決めてかまいません。生存率などの数字は過去の集団の統計で、ご本人の余命を示すものではないため、「数字ではなく、起こりやすい変化を」と頼むほうが、備えの話には役立つことがあります。

医療用麻薬を使うと、最期が早まるのではと心配です。

日本緩和医療学会の『がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン 2020年版』は、「オピオイドの使用が生命予後を短縮するという根拠はない」としています。オピオイドは、モルヒネなどの医療用麻薬を含む痛み止めのことです。心配なことは、主治医や緩和ケアの担当者に遠慮なく尋ねてください。

家族が「縁起でもない」と言って、話を聞いてくれません。

無理に聞かせようとしなくて大丈夫です。まず家族の外の相手に話して言葉を整え、家族には「いま決めたいわけではなく、知っておいてほしいだけ」と、目的を添えて短く伝えてみてください。主治医や看護師が同席する場を借りると、家族も聞きやすくなることがあります。

人生会議では、必ず書類を作らなければいけませんか?

書類を作ることは必須ではありません。人生会議は、もしものときに望む医療やケアについて、本人が家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有していく取り組みです。話した内容をメモに残しておくと、共有しやすくなります。

本人が最期の話をしたがりません。家族だけで準備を進めてもいいですか?

国の指針は本人による意思決定を基本にしているので、本人の気持ちを置き去りにしない形が望まれます。家族としては、夜中の連絡先や連絡の順番など、本人の希望を決めつけずにできる準備から始め、本人が話したくなったときに聞ける用意をしておく方法があります。

夜中に最期のことを考えて、怖くてたまらなくなったら?

夜のうちに誰かと話したいときは、よりそいホットライン(0120-279-338)が24時間・無料で受け付けています。混み合ってつながりにくいこともあります。がんと家族の相談室のLINEなら、夜に送ったものを翌朝いちばんに読んでお返事します。息苦しさなど体の急な変化があるときは主治医や病棟へ、命に関わると感じたら119番へ電話してください。

相談室では、あとどれくらいかを教えてもらえますか?

お伝えしません。がんと家族の相談室は医療機関ではなく、診断や予測はしません。そのかわり、先生に言われた言葉の一般的な意味をお伝えし、次の診察で聞く質問を3つにまとめてお送りしています。

最期の話を、まず誰かの前で言葉にしてみませんか

話したいことをひとことと、折り返しのお電話番号を書いて送ってください。フォームを送ると、まず受付確認のメールが届きます。そのあと、ご希望の時間帯に担当から電話をかけます。日数の予測はせず、主治医や家族に伝えたいことを一緒に整理します。

  1. 入力は1分ほどお名前はニックネームで構いません。ご相談の内容は、ひとことでも大丈夫です。
  2. すぐに受付メール送信すると、受け付けたことをお知らせするメールが届きます。
  3. ご希望の時間にお電話電話番号は、折り返しのお電話にだけ使います。スタッフが名前を名乗っておかけします。

    必須は4項目(お困りの内容・施設名・お名前・メールアドレス)です。分かる範囲でご記入ください。写真があると、状況の確認が早くなります。

    1. 1営業日以内にご連絡(お急ぎの場合は当日中)

    2. 現地の確認は無料です(所要30分〜2時間)

    3. お見積りの後にお断りいただいても構いません

    1ご相談の内容
    ご相談の種類任意

    今まさに設備が止まっている・水が漏れているときは、いちばん上を選んでください。すぐにできることを表示します。

    水が漏れている場合は、先に止水栓か元栓を閉めてください。電気設備に水がかかっている場合は、ブレーカーを落としてください。写真はLINEから送っていただくのが最短です(24時間受付)。

    対象の設備・箇所任意・複数可

    写真任意・3枚まで

    全体が分かる引きの写真、症状が分かる寄りの写真、銘板(メーカー・型式のシール)の3枚があると、機種と範囲がその場で分かります。入居者の方が写らないようにお撮りください。1枚2MBまで(JPG・PNG・GIF・WebP・PDF)。スマートフォンの写真はそのまま選べます。大きい写真は送信前に自動で縮小します。

    2施設について

    3ご連絡先

    ご希望の連絡方法任意

    連絡のつきやすい時間帯任意・複数可

    4詳しく書ける方へ任意いつから・何回目か・何か所か・何名の施設か。分かるとお見積りまでの日数が短くなります

    同じ症状は

    補助金の利用

    他社のお見積り

    他社の金額をお伺いすることはありません。相見積の場合は、各社に同じ条件をお伝えします。

    送信すると、受付番号を記した受付完了メールが自動で届きます(ご入力の内容は記載しません)。受付とご連絡は、運営会社のスキマグループ合同会社が行います。ご相談・現地の確認・お見積りまで費用はかかりません。

    お急ぎのときは、お電話で:080-4178-5017(平日9:00〜18:00は担当が直接お受けします。それ以外は自動音声で受け付け、翌朝9時までに折り返します)/文字で相談したいときはLINEで

    私たちは医療機関ではないため、診断・治療・余命の判断はできません。体調の急な変化は、まず主治医や病棟・訪問看護へ。命に関わる緊急時は、迷わず119番へ。

    次の一歩

    ステージや転移の意味を、「今の治療とケア」につなげて聞く

    ステージや転移という言葉は、それだけで先のことを決めるものではありません。大切なのは、今どんな治療やケアが考えられるかです。説明の言葉が分からないときは、そのまま「分からない」と伝えて大丈夫です。

    主治医や看護師に聞いてみる一言

    「今の状態で考えられる治療とケアを、教えていただけますか。」

    1. 説明で出てきた言葉をメモして、分からないものに印をつける
    2. 治療の選び方に迷うときは、別の医師の意見を聞く方法もあると知っておく
    3. 急に具合が変わったときは、迷わず主治医や病棟に連絡する

    手元にあると話しやすいもの

    • 説明で出てきた言葉のメモ
    • 検査結果の控え

    公的な相談先

    セカンドオピニオン外来
    別の病院の医師に、診断や治療について意見を聞く方法です。主治医に紹介状と検査結果を用意してもらいます。
    がん相談支援センター
    全国のがん診療連携拠点病院などにある相談窓口です。どなたでも無料で、その病院にかかっていなくても相談できます。

    このサイトでできること

    体調の急な変化は、まず主治医・病棟・訪問看護へ。命に関わる緊急時は119番へ。

    このテーマの記事をもっと読む(ステージ・進行・転移)

    参考・出典

    • 国立がん研究センター がん情報サービス「『がん相談支援センター』とは」/同「相談支援センターを探す」 https://ganjoho.jp/public/institution/consultation/cisc/cisc.html
    • 厚生労働省「『人生会議』してみませんか」/厚生労働省「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の愛称を『人生会議』に決定しました」/厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02783.html
    • 国立がん研究センター がん情報サービス「用語集:生存率」;国立がん研究センター「院内がん登録生存率集計結果閲覧システム」;全国がんセンター協議会「全がん協生存率調査(KapWeb)」;NCI Dictionary of Cancer Terms https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/qa_words/word/seizonritu.html
    • 国立がん研究センター がん情報サービス「緩和ケア」(WHO定義は日本緩和医療学会の定訳);厚生労働省「がん対策推進基本計画(令和5年3月28日閣議決定)」 https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/relaxation/index.html
    • 緩和ケア普及のための地域プロジェクト(OPTIM)「看取りのパンフレット(これからの過ごし方について)」 https://gankanwa.umin.jp/pamph.html
    • 山本亮, 大谷弘行, 松尾直樹, 他. 看取りの時期が近づいた患者の家族への説明に用いる『看取りのパンフレット』の有用性:多施設研究. Palliative Care Research. 2012;7(2):192-201. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspm/7/2/7_192/_article/-char/ja/
    • 国立がん研究センター「遺族調査(H29予備調査)結果」2018年;国立がん研究センター がん対策研究所「患者さまが受けられた医療に関するご遺族の方への調査報告書(2018-2019年度調査)」2022年;国立がん研究センター「遺族調査報告書 2023年度調査」2025年 https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2018/1226/index.html
    • 日本緩和医療学会 編『がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン 2020年版』『がん患者の治療抵抗性の苦痛と鎮静に関する基本的な考え方の手引き 2023年版』『終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン 2013年版』『進行性疾患患者の呼吸困難の緩和に関する診療ガイドライン 2023年版』(金原出版) https://www.jspm.ne.jp/publication/guidelines/index.html
    • 国立がん研究センター がん情報サービス「『がん相談支援センター』とは」;国立がん研究センター中央病院「遺族ケア外来」;日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団 Foundation News Vol.48(2025年4月) https://ganjoho.jp/public/institution/consultation/cisc/cisc.html
    監修者 木内 由香

    緩和ケア・がん患者と家族の
    支援に関する監修者

    木内 由香

    緩和ケア・がん患者と家族の支援に関する監修者

    県立がんセンターでの勤務経験を経て、がん患者さんとそのご家族が直面する療養上の悩みや意思決定の葛藤に向き合ってきました。

    がんと診断されたご本人を支えるご家族には、「一日でも長く生きていてほしい」という切実な願いがあります。一方で、緩和ケアでは、痛みや苦痛を和らげること、その人らしい生活を大切にすること、ご本人の希望を尊重することなど、さまざまな視点から療養の方向性を考える必要があります。

    こうしたご家族の願いと医療・療養方針との間に生まれる葛藤を理解し、年間約200名のがん患者さんとそのご家族に関わる中で、それぞれの状況に応じた支援のあり方や、その先に進むための選択肢をともに考えてきました。

    「がんと家族の相談室」では、がん患者さんご本人だけでなく、支えるご家族も孤立せず、必要な情報や相談先につながれることを大切にしています。医療情報を伝える際には、医学的な正確性に配慮するとともに、ご家族が抱える不安や迷いにも目を向け、療養生活の中で次の一歩を考えるための情報発信を目指しています。

    監修は医療情報の正確性と表現の妥当性に関するものであり、個別の診断・治療・余命の判断を行うものではありません。ご本人の症状や治療については、担当の医師・看護師にご確認ください。

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