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悩み別に選ぶ家族の電話相談窓口|がんの家族が自分のことも話せる

このテーマの総論:がん相談窓口・相談先の一覧|本人・家族・夜で選べる公的と民間

この記事の結論

あります。がん相談支援センターは家族自身の相談も受け、こころの相談電話や、がんと家族の相談室も家族からの電話を受けています。悩みを接し方・自分の心身・仕事・お金・親族・看取りの備えの6つに分け、どれについての電話かを最初に言うと、限られた時間で話が進みます。

理由と根拠は、このあと本文でくわしくお伝えします。 主な出典:国立がん研究センター がん情報サービス「『がん相談支援センター』とは」/同「相談… ほか15件 参考・出典を見る 先に「次の一歩」を見る

がん患者さんの家族が、自分の悩みを電話で話せる窓口はあります。代表的なのは、全国のがん診療連携拠点病院などに置かれたがん相談支援センターで、家族だけでかけても、本人の通院先でなくても相談できます。眠れない、気持ちが沈むといったつらさは、こころの相談電話でも受け止めてもらえます。

それでも番号を押せないのは、「何の相談なのか」を自分でもまだ言葉にできていないからかもしれません。本人への接し方、自分の心と体、仕事、お金、親族、看取りへの備え。家族の悩みをこの6つに分けると、電話の最初の一言が決まり、どこにかければいいかも見えてきます。この記事では、6つの悩みごとに、電話での切り出し方、手元にあると話が早いもの、最初にかける先を整理しました。家族が使える窓口そのものを本人向けと見比べたい方は、家族が相談できる窓口と本人向けとの違いを先に読むと全体がつかめます。

家族として、電話で相談できる先を探している方へ

  • 本人の病状のことなら病院で聞ける。でも「私がつらい」は、どこに電話すればいいのか分からない。
  • 仕事を休むか、親戚にどこまで話すか。決めなければいけないことが、頭の中で全部つながってしまっている。
  • 電話がつながっても、何から話せばいいのか。最初の一言で詰まりそうで、番号を押せずにいる。

がん患者の家族が、自分の悩みを電話で相談できる窓口はありますか?

あります。家族自身の相談を受ける公的な窓口としてがん相談支援センターがあり、気持ちのつらさはこころの相談電話でも話せます。民間では、がんと家族の相談室が家族からの電話を受けています。悩みによっては、勤め先や加入先の健康保険のほうが早いこともあります。

国立がん研究センターのがん情報サービスは、家族は「本人はもっとつらいのだから」と気持ちを我慢しがちで、自分の暮らしも保たなければならないことから、「ご家族は、『第二の患者』ともいわれます」と説明しています。家族が自分のことで電話をかけるのは、付き添いのついでの相談ではありません。ひとりの相談者として、堂々とかけてよい電話です。

かける先は、悩みの種類で変わります。下の図は、家族の悩みを6つの箱に分け、それぞれを電話で話せる主な先と結んだものです。

家族のあなたの悩み

  • 本人への接し方がん相談支援センター、がんと家族の相談室
  • 自分の心と体こころの相談電話、自分のかかりつけ医
  • 仕事との両立勤め先の人事や総務、がんと家族の相談室
  • お金病院の医療ソーシャルワーカー、加入先の健康保険
  • 親族とのこと医療ソーシャルワーカー、がんと家族の相談室
  • 看取りへの備え主治医・病棟・訪問看護、緩和ケアの担当者
家族の6つの悩みと、電話で話せる主な先

家族の悩みは、なぜ6つに分けると電話で話しやすくなる?

電話を受ける側は、最初の一言で「何の相談か」をつかもうとします。箱の名前を先に伝えれば、相手はどこから聞けばいいかが分かり、限られた時間を、あなたが本当に話したいことに使えます。

家族の悩みは、たいてい絡まった形でやってきます。会社を休むと収入が減る、収入が減るとお金が心配になる、お金のことを考えると眠れない。どこから話しても別の悩みにつながるので、電話口で「何から話せばいいのか」と言葉が止まってしまいます。箱に分けるのは、悩みを小さく見せるためではなく、今日の電話でほどく糸を1本だけ選ぶためです。

悩みの箱よくある場面電話の最初の一言(例)
本人への接し方病室で何を話せばいいか分からない「家族です。本人への声のかけ方で迷っています」
自分の心と体夜中に目が覚め、食事の味がしない「家族の立場ですが、今日は自分のことを話したいです」
仕事との両立休むか続けるか、上司に何と言うか「看病と仕事のことで、会社への伝え方に迷っています」
お金入院が長引き、医療費の見当がつかない「家族です。医療費の上限や使える制度を知りたいです」
親族とのこときょうだいや親戚と考えに温度差がある「親族への伝え方と、意見の違いで困っています」
看取りへの備え先のことを考えると手が止まる「これからに備えて、家族が知っておくことを聞きたいです」
6つの悩みの箱と、電話の最初の一言の例

6つの悩みごとに、電話ではどう切り出せばいい?

「家族の立場です」に続けて、箱の名前、いま起きている出来事を1つ、電話のあとどうなりたいかを言えば十分です。手元にあると話が早いものと、最初にかける先は、箱ごとに少しずつ違います。

本人への接し方──声のかけ方も、家族の相談になる

「母が入院中の娘です。面会でつい励ましてしまい、母が黙ってしまいます。声のかけ方を一緒に考えてほしいです」。こう切り出すときは、最近の本人の言葉を1つと、迷った場面を1つ思い出しておくと、相手が具体的に考えやすくなります。かける先は、がん相談支援センターか、がんと家族の相談室です。

自分の心と体──主語を自分にしていい

「看病が始まってから、食事の味がしません。家族の立場で、自分の体のことを相談したいです」。手元には、眠れない日や食べられない日がいつごろから続いているかのメモがあれば十分です。かける先は、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556。時間は地域で異なり、通話料がかかり、050のIP電話からはかけられません)や、24時間・無料のよりそいホットライン(0120-279-338)、自分のかかりつけ医です。がん情報サービスは、家族が自分のつらさを担当医や看護師に相談してかまわないこと、話しにくければ看護師やがん相談支援センターに相談できることも紹介しています。自分の状態を主語にした話し方の例は、「家族ですが」と電話で話し始める例に集めました。

仕事との両立──休み方の前に、何と伝えるか

「父の通院の付き添いで、月に何度か休む必要が出てきました。会社にどこまで話すか迷っています」。手元には、分かる範囲の通院の予定と、勤め先の就業規則を置いておきます。会社には、家族の介護に直面した社員に制度を一人ずつ知らせ、使うかどうかの意向を確かめることが、2025年4月から義務になっています。かける先は勤め先の人事や総務で、会社に何と言うかから整理したいときは、がんと家族の相談室でも一緒に考えられます。

お金──金額の前に、どこに聞くか

「母の入院が長くなりそうです。家族として、医療費の上限をどこで確かめればいいか知りたいです」。手元には、本人のマイナ保険証か資格確認書を用意し、加入している健康保険の名前を確かめておきます。従来の健康保険証の有効期限は2025年12月1日で終わっているためです。ひと月の医療費の自己負担に上限を設ける高額療養費制度では、2026年8月に上限額が見直され、年間の上限も新しく加わりました。上限額は本人が加入している健康保険に、病院でのお金の困りごとは医療ソーシャルワーカーに電話で尋ねられます。

親族とのこと──誰に、どこまで、誰が伝えるか

「夫の病気のことを、夫のきょうだいにどこまで伝えるかで迷っています。本人はあまり知られたくないようです」。手元には、伝える相手の名前の一覧と、分かっている範囲の本人の希望を書いておきます。医療ソーシャルワーカーは、患者さんと家族が抱える心理的・社会的な問題の解決や調整を手伝う専門職なので、親族との間で困っていることも、病院の相談室で切り出してみる価値があります。遠方の家族を呼ぶかどうかのように、今夜の判断を伴う相談は、がんと家族の相談室でも整理できます。

看取りへの備え──縁起でもない、と飲み込まなくていい

「主治医から、これからは過ごし方を大事にと言われました。家族が今から知っておくことを聞きたいです」。手元には、医療者に言われた言葉をそのまま書いたメモを置きます。かける先は、病棟の看護師や訪問看護、主治医、緩和ケアの担当者です。緩和ケアは、がんと診断されたときから始まるもので、終わりの時期だけのものではありません。もしものときに望む医療やケアを、本人と家族、医療・ケアチームが前もって話し合っておく「人生会議」という取り組みもあり、その入口を看護師に尋ねることもできます。

本人の病気のことを、家族が電話で話してもいい?

話してかまいません。ただ、病名や治療の細かい経過は、相談に必要な分だけで足ります。本人が知られたくないと思っていそうなことは、名前を出さずに話すか、家族である自分の気持ちと判断の話に絞ると、本人の思いも守れます。

家族の悩みは、本人の病気と切り離せません。接し方を相談するにも、お金の見通しを立てるにも、ある程度は病状に触れることになります。がん相談支援センターでは、相談した内容が、相談した人の同意なしに担当医などに伝わることはなく、匿名でも相談できます。本人の名前や病院名を言わなくても、相談の中身は十分に伝わります。説明は「70代の父が、通院で抗がん剤の治療を受けています」くらいで足ります。詳しい検査の数値や、本人が家族にだけ打ち明けた言葉まで話す必要はありません。

気をつけたいのは、本人がいないところで話した内容が、親族の間で一人歩きすることです。電話で整理したことを親族に伝えるときは、「これは私が相談して考えたこと」と前置きし、本人の希望と混ざらないようにします。本人にどこまで伝えたか、伝えていないかも、家族の中でそろえておくと安心です。

電話で済む話と、窓口や書類が必要な話は、どう分ける?

気持ちの整理、接し方、親族への伝え方、どこに何を聞くかは、電話で進みます。介護休業や介護保険、医療費の払い戻しのように申請や届け出が要るものは、電話で手順を確かめてから、窓口や書類で進めます。

電話1本で全部が片づくわけではありません。けれど、申請が必要な話でも、最初の電話で「何を、どこに、どの順番で出すか」が分かれば、窓口に行く回数を減らせます。

電話で進めやすい話

  • 気持ちを聞いてもらうこと
  • 本人への接し方や声のかけ方
  • 親族にどこまで伝えるか
  • どの窓口に何を聞けばいいかの整理

申請や届け出が必要な話

  • 介護休業・介護休暇の申し出(勤め先へ)
  • 介護保険の要介護認定の申請(市区町村へ)
  • 高額療養費の手続き(本人が加入する健康保険へ)
  • 入退院や療養の場所の調整(病院へ)
電話で進めやすい話と、申請や届け出が必要な話

申請が必要な話の要点を、電話の前に知っておくと話が早くなります。介護休業は、2週間以上にわたって常に介護が必要な状態の家族1人につき通算93日まで、3回まで分けて取れます。短く休むなら介護休暇があり、年5日(対象の家族が2人以上なら10日)まで、時間単位でも使えます。介護保険は、65歳以上なら原因を問わず使え、40〜64歳では、医師が回復の見込みがない状態に至ったと判断したがんなど、特定疾病が原因の場合に使えます。どちらも要介護認定を受けることが前提です。申請先は市区町村の窓口で、認定の結果は原則として申請から30日以内に知らされます。高齢の家族の介護が始まりそうなら、地域包括支援センターが最初の電話先になります。

一度の電話で、全部の悩みを話せないときは?

1回の電話では、箱を1つか2つに絞るのが現実的です。いちばん眠れなくしている箱か、期限があって先に決めなければならない箱から始め、残りは次の電話や別の窓口に回します。

がん情報サービスサポートセンターのように、相談が原則1日1回20分以内と決まっている窓口もあります。時間が限られているからこそ、話す箱を先に決めておくと、電話を切ったあとに「肝心なことを言いそびれた」と悔やむことが減ります。迷ったら、下の分かれ道で今日の箱を選んでください。

  1. Q1本人の体調に、急な変化がありますか

    はい相談窓口ではなく、主治医・病棟・訪問看護へ。命に関わると感じたら119番

    いいえ次の質問へ進む

  2. Q2今夜か明日までに決めなければならないこと(呼ぶ・泊まる・会社への連絡)がありますか

    はいその判断を1つだけ持って、電話で一緒に整理する

    いいえ次の質問へ進む

  3. Q3眠れない、食べられないなど、あなた自身の不調が続いていますか

    はい自分の心と体の箱から。こころの相談電話やかかりつけ医へ

    いいえ気になる箱を1つ選び、がん相談支援センターへ

今日の電話で話す箱を選ぶ分かれ道

残った箱は、メモの端に書いておくだけで十分です。次の電話の冒頭で「前回はお金のことを聞きました。今日は親族のことです」と言えば、話は前回の続きから始まります。

電話を切った直後の数分も、使い方しだいで次につながります。教えてもらった窓口の名前と番号、自分が次にすること、まだ手をつけていない箱。この3つを、受話器を置いたその場でメモの同じページに書き足しておくと、翌日になって「誰に何を聞いたのか」を思い出せずに困ることが減ります。

家族のための20分は、どう使えばいい?

がんと家族の相談室の「ただ聞く20分」は、ご家族も使えます。評価も助言もせずに話を聞く時間で、ご希望があれば記録も残しません。箱に分けられないまま話し始めても大丈夫です。

相談の入口は、電話・LINE・フォームの3つです。20分のお電話の時間を決めて申し込むならフォームが確実です。電話(080-4178-5017)は、平日9時〜18時なら担当が名前を名乗って直接受け、それ以外の時間は自動音声で受け付けて、翌朝9時までに担当から折り返します。LINEは無料で名乗らずに使え、夜のうちに届いたメッセージには翌朝いちばんに目を通してお返事します。フォームならお名前はニックネームでよく、折り返しのお電話番号だけは必ず書いていただきます(折り返しのお電話にだけ使います)。

20分は、ただ聞くだけで終えてもかまいません。話しているうちに箱が見えてきたら、ご希望に応じて、今夜の判断を一緒に整理する時間に切り替えることもできます。遠方の家族を呼ぶか、今夜は泊まるか、会社に何と言うか、お金の見通しをどう立てるか。家族ならではの判断です。介護・終活・葬儀・相続・遺品整理・お墓の専門サービスへの橋渡しは、ご希望とご同意がある分だけ行います。専門サービスをご紹介したときは、提携する事業者から紹介手数料を受け取ることがあり、このことは運営者情報で公開しています。医療機関と士業からは紹介料をいただいておらず、紹介をお断りになっても費用は発生しません。

2026年9月の実績(運営者集計)では、相談室に寄せられた電話相談・問い合わせ1,200件のうち、800件がご家族からでした。家族が自分の悩みで電話をかけるのは、珍しいことではありません。

2026年9月の相談実績
サイト訪問120,000人
相談ページ訪問18,000人
電話相談・問い合わせ1,200件
うち、ご本人からのご相談400件
うち、ご家族からのご相談800件

2026年9月実績(運営者集計:スキマグループ合同会社)

がんと家族の相談室の2026年9月の相談件数(運営者集計)

絡まった悩みを抱えていた妻は、どう電話を使い分けた?

説明のための例(実在の方の体験談ではありません)

どなたの例か
50代・妻の立場(夫が通院で抗がん剤治療中。自分はパート勤務。夫の兄と姉は県外に住んでいる)
相談のあとに変わったこと
頭の中で絡まっていた悩みを6つの箱に分け、親族への連絡と自分の仕事の調整を、別々の電話で片づけた。ほぼ毎晩かかってきていた義兄からの電話は、週に1回の近況メッセージに置き換わった。

1. 相談のあとに変わったこと

相談から3週間がたった日曜の夜、彼女は夫の兄と姉に、2行の近況メッセージを送りました。今週の通院の日と、手伝ってほしいこと。夫と話し合って決めた、毎週1回の決まりごとです。それまでほぼ毎晩かかってきていた義兄からの電話は、メッセージに返事が来る形に変わりました。パート先には「通院の付き添いで、月に2回ほど午前中を休みたい」と伝え、シフトの組み方を店長と決めました。「全部いっぺんに考えなくていいと分かって、夜にスマホを握りしめている時間が減った」と彼女は話します。

2. 相談を考えた背景

夫の治療が始まって1か月半。県外に住む夫のきょうだいからは、毎晩のように電話があり、治療の様子を細かく聞かれたり、別の病院を勧められたりしていました。電話を切ったあと、彼女は台所でしばらく動けなくなることがありました。仕事の休み方も、家計のことも、何ひとつ決まらないまま日が過ぎていきました。

3. 相談する前に困っていたこと

「がん 家族 電話相談」と検索すると、窓口はいくつも見つかりました。けれど、親戚とのことで電話をかけていいのか、そもそも何の相談なのか、自分でも分かりませんでした。夫の病院のがん相談支援センターは平日の日中に開いていましたが、その時間はちょうどパートのシフトと重なっていました。

4. ここを選んだ理由・決め手

相談室を選んだのは、フォームで話せる時間帯を選べたこと、家族の相談を受けていると書かれていたこと、医療の判断はしないと明記されていたことでした。休憩時間の13時台を指定し、「家族です。何から相談すればいいか分かりません」とだけ書いて送りました。「親戚の話なんて相談するほどのことじゃない、と思い込んでいた」。

5. 相談で話したこと・その後

電話で担当は、夫の病状の見通しには触れず、彼女の話を最後まで聞きました。そのうえで悩みを6つの箱に並べ、今週は「親族」と「仕事」の2つだけに取り組むと一緒に決めました。親族への連絡の文面を考える途中で、彼女は夫のいないところで夫の病気の伝え方を決めることに、うしろめたさを感じたといいます。そこで、文面を決める前に夫に「お兄さんたちに、どこまで話していい?」と聞くことにしました。夫の答えは「通院の日だけでいい」。お金と自分の眠れなさの箱は、次の電話に回してあります。

※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。

家族が病院の医療者に聞く質問例

  • 家族が自分の体や気持ちのことを相談できる窓口は、この病院にありますか。
  • 親族から病状を聞かれたとき、どこまで伝えてよいか、本人の希望を一緒に確かめてもらえますか。
  • 通院や付き添いの予定を、分かる範囲で教えていただけますか。仕事の調整に使いたいです。
  • 医療費や制度のことは、病院のどなたに相談すればいいですか。
  • 夜や休日に本人の具合が変わったときは、どこに電話すればいいですか。

とはいえ、電話をかける家族に伝えたい2つのこと

① 気持ちのこと──箱に分けられない日は、分けないまま話していい

6つの箱は、電話をかけやすくするための道具で、守らなければならない決まりではありません。何がつらいのか自分でも分からない日、全部の箱が一度に重い日もあります。そんな日は「まとまっていないのですが」と前置きして、そのまま話し始めてかまいません。本人のほうがつらいからと後回しにしてきた悩みも、家族であるあなたの悩みとして、一本の電話を使う価値があります。

② 実務のこと──6つの箱に、家族の中の担当を決めておく

看病が長くなるほど、6つの箱はそれぞれ別の速さで重くなります。そこで、家族の中で箱ごとに担当を決めておく方法があります。たとえば、お金と制度の箱は手続きが得意な長男、親族への連絡の箱は妻、仕事の箱はそれぞれが自分の分、看取りへの備えの箱は全員で主治医の話を聞く。担当が決まると、同じ電話を何人もがかけたり、誰もかけていなかったりすることが減ります。ひとりで看病している場合は、家族の代わりに窓口を担当に見立て、「お金は医療ソーシャルワーカー」「気持ちは相談室」と、箱と電話番号を1枚の紙に並べておくと、次にかける先で迷いません。

今日できること

家族の悩みを電話で話すために、今夜から明日のうちにできる3つのこと

  1. いちばん重い箱に丸をつける

    6つの箱を紙に書き出し、今夜いちばん眠れなくしているものに1つだけ丸をつけます。

  2. 最初の一言を4行で書く

    「家族の立場です」「箱の名前」「起きている出来事を1つ」「電話のあとどうなりたいか」を、そのまま読み上げられる形にします。

  3. かける時間を決める

    平日の日中に時間がとれるならがん相談支援センターへ。難しければ、フォームで話せる時間帯を選んで申し込みます。

よくある質問

がん患者の家族ですが、本人のことではなく自分の悩みだけで電話してもいいですか?

かまいません。がん相談支援センターは家族自身の相談も受けている窓口で、本人が一緒でなくても、本人の通院先でなくても使えます。がんと家族の相談室でも、ご家族ご自身の悩みをお聞きしています。

6つの箱のどれにも当てはまらない悩みは、どうすればいいですか?

「どの箱に入るか分からない悩みがあります」と、そのまま伝えてください。子どもへの伝え方や、本人との関係そのものの悩みなど、箱からはみ出す悩みもあります。分からないまま話すうちに、相手と一緒に置き場所が見えてくることも少なくありません。

親族が治療の選び方に口を出してきます。どこに相談すればいいですか?

治療の選び方について別の医師の意見を聞きたいなら、セカンドオピニオンという仕組みがあり、転院とは別のものです。どこで受けるか迷うときは、がん相談支援センターに尋ねる方法もあります。親族との意見の違いそのものは、医療ソーシャルワーカーやがんと家族の相談室で、本人の希望を軸に整理してみてください。

電話が苦手です。電話以外で家族の相談ができるところはありますか?

がん情報サービスサポートセンターは、平日12時〜15時にチャットでも相談を受けています。がんと家族の相談室は、LINEなら名乗らずに文字で送れます。がん相談支援センターでは、面談で相談することもできます。

夜にしか時間がとれません。家族の悩みを夜に電話で話せる先はありますか?

夜に話したいときは、よりそいホットラインが24時間・無料で受け付けています。混み合ってつながりにくいこともあります。がん専門の窓口ではありませんが、看病の疲れや眠れなさを話す先として使えます。がんと家族の相談室の080-4178-5017も、平日の9時〜18時を外れた時間は自動音声が受け付け、翌朝9時までに担当が折り返します。

家族のための20分では、何をしてもらえますか?

評価も助言もせず、ご家族の話を聞きます。ご希望があれば記録も残しません。話の途中で、今夜の判断を整理したい、先生の言葉の意味を知りたいとなれば、その時間に切り替えることもできます。診断や余命の予測はしません。

どの箱からでも、家族のあなたの話を聞かせてください

「家族です」とひとこと、いちばん重い悩みの箱、折り返しのお電話番号を書いて送ってください。送ったあとすぐに受付確認のメールが届き、お電話はご指定の時間帯に担当からおかけします。箱を選べないときは、選ぶところから一緒に始めます。

  1. 入力は1分ほどお名前はニックネームで構いません。ご相談の内容は、ひとことでも大丈夫です。
  2. すぐに受付メール送信すると、受け付けたことをお知らせするメールが届きます。
  3. ご希望の時間にお電話電話番号は、折り返しのお電話にだけ使います。スタッフが名前を名乗っておかけします。

    必須は4項目(お困りの内容・施設名・お名前・メールアドレス)です。分かる範囲でご記入ください。写真があると、状況の確認が早くなります。

    1. 1営業日以内にご連絡(お急ぎの場合は当日中)

    2. 現地の確認は無料です(所要30分〜2時間)

    3. お見積りの後にお断りいただいても構いません

    1ご相談の内容
    ご相談の種類任意

    今まさに設備が止まっている・水が漏れているときは、いちばん上を選んでください。すぐにできることを表示します。

    水が漏れている場合は、先に止水栓か元栓を閉めてください。電気設備に水がかかっている場合は、ブレーカーを落としてください。写真はLINEから送っていただくのが最短です(24時間受付)。

    対象の設備・箇所任意・複数可

    写真任意・3枚まで

    全体が分かる引きの写真、症状が分かる寄りの写真、銘板(メーカー・型式のシール)の3枚があると、機種と範囲がその場で分かります。入居者の方が写らないようにお撮りください。1枚2MBまで(JPG・PNG・GIF・WebP・PDF)。スマートフォンの写真はそのまま選べます。大きい写真は送信前に自動で縮小します。

    2施設について

    3ご連絡先

    ご希望の連絡方法任意

    連絡のつきやすい時間帯任意・複数可

    4詳しく書ける方へ任意いつから・何回目か・何か所か・何名の施設か。分かるとお見積りまでの日数が短くなります

    同じ症状は

    補助金の利用

    他社のお見積り

    他社の金額をお伺いすることはありません。相見積の場合は、各社に同じ条件をお伝えします。

    送信すると、受付番号を記した受付完了メールが自動で届きます(ご入力の内容は記載しません)。受付とご連絡は、運営会社のスキマグループ合同会社が行います。ご相談・現地の確認・お見積りまで費用はかかりません。

    お急ぎのときは、お電話で:080-4178-5017(平日9:00〜18:00は担当が直接お受けします。それ以外は自動音声で受け付け、翌朝9時までに折り返します)/文字で相談したいときはLINEで

    私たちは医療機関ではないため、診断・治療・余命の判断はできません。体調の急な変化は、まず主治医や病棟・訪問看護へ。命に関わる緊急時は、迷わず119番へ。

    次の一歩

    相談先は、「何を相談したいか」で選ぶ

    治療のことは主治医や病棟の看護師へ。制度や暮らし、仕事のことは、がん相談支援センター(無料・どなたでも利用できます)へ。気持ちを話したいとき、何から相談すればよいか分からないときは、この相談室の電話・LINE・フォームへ。どこか一か所に連絡すれば、次の相談先を一緒に探せます。

    相談の最初に使えるひとこと

    「何を相談すればよいか分からないのですが、話を聞いてもらえますか。」

    1. 相談したいことを「治療」「制度・お金」「気持ち」に分けてみる
    2. 「治療」は主治医へ、「制度・お金」はがん相談支援センターへ、「気持ち」は話せる相手へ、と入口を決める
    3. 夜間や休日は、この相談室の自動音声の受付やLINEにひとこと残しておく

    手元にあると話しやすいもの

    • 相談したいことを「治療」「制度・お金」「気持ち」に分けたメモ
    • 連絡しやすい時間帯

    公的な相談先

    がん相談支援センター
    全国のがん診療連携拠点病院などにある相談窓口です。どなたでも無料で、その病院にかかっていなくても相談できます。
    自治体のこころの相談窓口
    精神保健福祉センターや保健所などで、気持ちのつらさを相談できます。

    このサイトでできること

    体調の急な変化は、まず主治医・病棟・訪問看護へ。命に関わる緊急時は119番へ。

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    参考・出典

    監修者 木内 由香

    緩和ケア・がん患者と家族の
    支援に関する監修者

    木内 由香

    緩和ケア・がん患者と家族の支援に関する監修者

    県立がんセンターでの勤務経験を経て、がん患者さんとそのご家族が直面する療養上の悩みや意思決定の葛藤に向き合ってきました。

    がんと診断されたご本人を支えるご家族には、「一日でも長く生きていてほしい」という切実な願いがあります。一方で、緩和ケアでは、痛みや苦痛を和らげること、その人らしい生活を大切にすること、ご本人の希望を尊重することなど、さまざまな視点から療養の方向性を考える必要があります。

    こうしたご家族の願いと医療・療養方針との間に生まれる葛藤を理解し、年間約200名のがん患者さんとそのご家族に関わる中で、それぞれの状況に応じた支援のあり方や、その先に進むための選択肢をともに考えてきました。

    「がんと家族の相談室」では、がん患者さんご本人だけでなく、支えるご家族も孤立せず、必要な情報や相談先につながれることを大切にしています。医療情報を伝える際には、医学的な正確性に配慮するとともに、ご家族が抱える不安や迷いにも目を向け、療養生活の中で次の一歩を考えるための情報発信を目指しています。

    監修は医療情報の正確性と表現の妥当性に関するものであり、個別の診断・治療・余命の判断を行うものではありません。ご本人の症状や治療については、担当の医師・看護師にご確認ください。

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