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家族でもがんの電話相談をしていい?本人でない立場で話す前の準備

このテーマの総論:がん相談窓口・相談先の一覧|本人・家族・夜で選べる公的と民間

この記事の結論

がんになったのが親でも、家族のあなたが自分の立場で電話相談してかまいません。がん相談支援センターは家族からの相談も無料・匿名で受けています。自分の不安を話すのに本人の許可はいりませんが、医療者から病状を詳しく聞くときは本人の意思を確かめるのが基本です。

理由と根拠は、このあと本文でくわしくお伝えします。 主な出典:国立がん研究センター がん情報サービス「家族ががんになったとき」 https:/… ほか8件 参考・出典を見る 先に「次の一歩」を見る

お父さまががんになったとき、家族のあなたが、あなた自身の立場で電話相談をしてかまいません。がんの相談窓口は、患者さん本人のためだけのものではなく、支える側の家族が抱えた迷いや眠れなさも、相談の中身として受け止めています。

国立がん研究センターのがん情報サービスは、家族を「第二の患者」ともいわれる存在として紹介し、がん相談支援センターも、患者さんだけでなく家族からの相談を受けています。それでも「本人じゃないのに」とためらうのは、お父さまを差し置いて自分が楽になってはいけない、と感じているからかもしれません。

この記事では、家族が相談していい理由、本人の同意がどこまで必要かという線引き、そして電話をかける前に手元に置いておくと話が早く進む準備リストを紹介します。

こんな気持ちで、このページを開いた方へ

  • 父は「大丈夫」としか言わないのに、娘のほうが眠れていない。
  • がんになったのは父なのに、家族が相談するのは筋違いな気がする。
  • 窓口の番号を何度も開いては、かける前に画面を閉じてしまう。

がんになったのは父ですが、家族の私が電話で相談してもいいのでしょうか?

相談していいのです。がん相談支援センターは、患者さんだけでなく家族からの相談も、無料・匿名で受けています。話の中心が「お父さまのこと」でも「ご自身の眠れなさ」でも、どちらから始めてもかまいません。

がん情報サービスは、がん相談支援センターについて、患者さんだけでなく家族や、その病院に通っていない人も利用できると案内しています。お父さまの治療先の病院のセンターに電話してもいいですし、娘さんご自身の住まいの近くにある拠点病院のセンターでもかまいません。主な相談の方法は、面談と電話です。

電話口で「大丈夫だよ」と言う父の声を聞いたあと、通話の切れたスマホを握ったまま、台所で立ち尽くしてしまう。そんな夜に浮かぶ「私が相談するのは筋違いでは」という迷いには、理由があります。がん情報サービスは、家族は「本人はもっとつらいのだから」と気持ちを我慢しがちで、そのうえ自分の日常生活も保たなければならない、と説明しています。迷いは、あなたが冷たいからでも、弱いからでもありません。

がんと家族の相談室にも、ご家族からの声が多く届いています。2026年9月の実績(運営者集計)で、電話相談・問い合わせ1,200件のうち800件が、ご本人ではなくご家族からのものでした。同じように、親のことで番号を見つめている夜を過ごしている人がいます。

家族は「第二の患者」といわれるのは、なぜですか?

家族は、本人を支えながら自分の仕事や暮らしも回さなければならず、「本人のほうがつらいから」と自分の気持ちを後回しにしがちだからです。がん情報サービスは、そうした家族について「第二の患者」ともいわれると紹介しています。

国立がん研究センターの冊子『家族ががんになったとき』(第4版)にも、ご家族は「第二の患者」ともいわれる、という同じ趣旨の説明があります。父より娘のほうが眠れていないのは、おかしなことでも、甘えでもありません。

家族の負担の大きさは、調査の数字にも表れています。国立がん研究センターがん対策研究所が2022年に公表した遺族調査の報告(2017年・2018年にがんで亡くなった方の遺族が対象、有効回答54,167名)では、介護の負担感が大きかったと答えた人が38.9%でした。亡くなった方の家族が振り返って答えた数字なので、今まさに支えている家族にそのまま当てはまるわけではありません。それでも、家族の負担が小さくないことは、はっきり示されています。

がん情報サービスの「家族のがんが進行・再発したとき」というページでも、家族が自分のつらさを医療者に相談してよいことに触れています。相談してよいのは、病院の外の窓口に限りません。病棟の看護師さんに「家族の私も、正直少しまいっています」と伝えることも、立派な相談です。眠れない、食べられない日が続くなら、家族自身の体のこととして、かかりつけ医などに相談してかまいません。家族の体の守り方は看病中の家族の眠れなさ・食べられなさで紹介しています。

  1. 1気持ち不安、罪悪感、「しっかりしなければ」という緊張
  2. 2体眠れない、食べられない、疲れが抜けない
  3. 3暮らし仕事や家事、子育てと、付き添いや連絡との両立
  4. 4お金医療費や交通費、仕事を休んだときの収入の見通し
  5. 5人間関係きょうだいや親族との温度差、本人との距離のとり方
本人を支える家族に重なりやすい負担

本人の同意がないまま、家族が相談してもいいのですか?

ご家族が自分の不安や迷いを相談すること自体に、本人の許可はいりません。ただ、病名や病院名、検査の結果などは本人の大切な情報なので、必要な分だけ話す、名前を伏せて話す、という選び方ができます。

がん相談支援センターで話したことは、相談した人の同意がない限り、担当医などには伝わりません。お父さまが同じ病院に通っていても、娘さんが話した内容が、娘さんの同意なしに主治医へ伝わることはないので、安心して話せます。

気をつけたいのは、逆の方向です。病院の医療者がご家族に病状を説明するときは、本人の意思を確かめるのが基本です。お父さまが「娘には詳しく言わないでほしい」と伝えている場合、病院は家族に詳しい説明をしにくくなります。家族として病状を詳しく知りたいときは、先に本人へ「先生の話を、私も一緒に聞いていい?」と確かめておくと、病院とのやりとりがずっと楽になります。

電話相談で病状を伝えるときは、「父、70代、肺のがんで治療中」くらいの情報から始めれば十分です。病院名や担当医の名前は、話が具体的になってから、必要に応じて伝えれば足ります。

家族の判断で相談してよいこと

  • 家族自身の不安や眠れなさ
  • 本人への接し方や、声のかけ方
  • 介護や仕事、お金の段取り
  • 名前や病院名を伏せた、おおまかな病状

本人の意思を確かめてからにしたいこと

  • 医療者から家族が病状の説明を受けること
  • 本人のいない場で、治療の相談を進めること
  • 親族や職場に病名を知らせること
  • 検査結果などの書類を、ほかの人に渡すこと
本人の同意の考え方──家族だけで進められることと、本人に確かめたいこと

電話の前に、何を準備しておけば話が早いですか?

「誰のことか」「今の状況」「いちばん困っていること」「自分の体調」の4つを、メモに一行ずつ書いておけば十分です。病名や治療の名前は分かる範囲でかまわず、分からないことは「分からない」と言えば伝わります。

家族からの電話は、どうしても「父の病状」の説明から始まり、気づけば自分のことを話さないまま時間が過ぎてしまいがちです。メモの4行目に自分の体調を書いておくのは、そのためです。最初の一言は、たとえば次のような形にできます。

「父が肺のがんで治療中の、娘です。父のことと、私自身の不安と、両方相談したいです」

もう一つ、電話の終わりに決めたいことを書いておくと、気持ちを話すだけで終わらず、明日の行動に結びつきます。「次に父と話すとき、何を聞くか」「実家に帰る日をいつにするか」。こうした小さな決めごとが一つ手元に残るだけで、電話を切ったあとの夜の長さが変わります。

電話を切ったら、メモの余白に「言われたこと」と「次にすること」を一行ずつ書き足しておきます。きょうだいに様子を伝えるときも、そのメモを写真に撮って送れば、同じ説明を何度も繰り返さずにすみます。

  • 本人との続柄と年代(例:父・70代)
  • 分かっている病名と、治療のおおまかな段階
  • 最近の様子で、気になっている変化
  • 医療者に言われて、引っかかっている言葉
  • いちばん困っていること(一つでよい)
  • 本人との距離(同居・近居・遠方)と、通える頻度
  • 自分の体調(眠れているか、食べられているか)
  • 電話の終わりに決めたいこと
家族が電話をかける前に、手元に置いておくメモ

家族の相談は、どの窓口に何を話せばいいですか?

治療や療養、お金や仕事のことはがん相談支援センターや病院の医療ソーシャルワーカーへ、家での介護の段取りは地域包括支援センターへ、気持ちや今夜の判断は聞くことを中心にした窓口へ、と分けると話が早く進みます。

がん相談支援センターは、治療の受け止め方から療養の場所、仕事との両立まで、がんにまつわる相談の入口になります。入院中なら、病院の医療ソーシャルワーカーに相談できることもあります。社会福祉の立場から、患者さんや家族の経済的・心理的・社会的な困りごとの解決を手伝う専門職で、相談室の名前は病院ごとに違います。

お父さまが家で過ごす時間が増えてきたら、介護の相談先として地域包括支援センターがあります。市町村が設けている機関で、保健師や社会福祉士などが、高齢の方や介護する家族の相談を早い段階から受け、必要なサービスにつないでいます。本人が40〜64歳の場合は、市区町村の介護保険の窓口か地域包括支援センターに相談します。

がんと家族の相談室では、ご家族の気持ちを聞くことと、今夜の判断の整理(遠方から駆けつけるか、泊まるか、会社に何と伝えるか、お金の見通し)を一緒にしています。平日の9時〜18時は担当が電話に出るので、昼休みにもかけられます。夕方以降しか時間が取れない方は、フォームで折り返しの電話がほしい時間帯をお知らせください。ご希望があれば、介護などの専門サービスへの橋渡しもしますが、それはご同意をいただいた分だけです。家族向けの窓口の違いは家族が相談できる窓口の比較にもまとめています。

どこのセンターにかければいいか迷うときは、国立がん研究センターのがん情報サービスサポートセンター(0570-02-3410、平日10時〜15時)で、まず一般的な情報を確かめる方法もあります。相談は無料で、通話料はかけた人の負担です。

話したいことまず向いている窓口最初に伝えるとよいこと
治療・療養の場所・セカンドオピニオンがん相談支援センター家族からの相談であること
医療費・入退院・仕事との両立入院先の医療ソーシャルワーカー本人が入院している病棟
家での介護・介護保険地域包括支援センター(40〜64歳は市区町村の窓口も)本人の年齢と、暮らしで困っていること
家族自身の気持ち・今夜の判断がんと家族の相談室など、聞くことを中心にした窓口「家族です」の一言
眠れないほどつらい夜よりそいホットライン(24時間・0120-279-338)がんのことでなくても話せる
家族が話したいことと、向いている窓口

本人が「大丈夫」としか言わないとき、家族の相談はどう役立ちますか?

本人の「大丈夫」をそのまま受け取るか、もう一歩たずねるかを、第三者と一緒に考えられます。家族が先に少し落ち着くと、本人に向ける言葉も選びやすくなります。

「大丈夫」という言葉には、いくつもの意味がまぎれています。本当に今は困っていないのかもしれませんし、娘に心配をかけたくないのかもしれません。自分でもまだ受け止めきれていない、ということもあります。どれなのかを、電話で決めつける必要はありません。

相談の場では、「大丈夫」と言われたときに返す一言を一緒に考えられます。たとえば、「大丈夫ならよかった。でも、困ったら一番に私に言ってね」。あるいは、「次の診察、私も一緒に行っていい?」。問い詰めずに、扉だけ開けておく言葉です。本人に何をどんな順番で聞くかは、本人に聞くことの順番でも紹介しています。

眠れない夜が続いたまま実家に帰ると、父のちょっとした一言に、思わず強い口調で返してしまうこともあります。先に誰かに話しておくと、次に父の顔を見たとき、聞きたかったことを落ち着いて聞ける余白が生まれます。

相談したことを、本人に話したほうがいいですか?

話すかどうかは、ご家族が決めてかまいません。伝えるなら「私が不安で、話を聞いてもらった」と、自分の気持ちを主語にすると、本人が「自分のことを勝手に話された」と受け取りにくくなります。

自分の病気のことを家族が外で話したと知ると、少し身構える方もいます。病気のことをあまり人に知られたくないお父さまなら、なおさらです。そんなときは、相談の中身ではなく、相談した理由のほうを伝えます。「お父さんのことが心配で、夜あまり眠れなくて。家族向けの窓口で話を聞いてもらったら、少し楽になった」。これなら、話の中心は娘の気持ちです。

相談で知った制度や窓口の情報を伝えたいときも、同じ工夫ができます。「あなたのことを相談したら」ではなく、「こういう仕組みがあるらしいよ」と、情報だけを手渡す形にします。受け取るかどうかを本人が選べる余地を残しておくと、次の話につながりやすくなります。

遠くに住んでいる家族でも、電話相談は使えますか?

使えます。がん相談支援センターは、その病院に通っていない人も利用できるので、お住まいの近くのセンターにも、お父さまの入院先のセンターにも電話で相談できます。離れているからこそ、電話は家族の大事な手段になります。

実家まで電車で2時間という距離だと、平日に病院へ足を運ぶのは簡単ではありません。入院先のがん相談支援センターに先に電話で相談しておけば、次に帰省する日に面談の時間を取ってもらうといった段取りも、つけやすくなります。帰省した際には、病棟の看護師さんに、家族が電話で様子を聞いてよいか、かけやすい時間帯はいつかを確かめておくと、離れている日の不安が少し減ります。

離れて暮らす家族の悩みには、「いつ帰るか」「何日休むか」「きょうだいの誰が行くか」といった、医療の外側の判断が多く含まれます。仕事を休む方法としては、要介護状態(2週間以上にわたり常に介護が必要な状態)の家族のために、通算93日まで、3回まで分けて取れる介護休業や、1年に5日(対象の家族が2人以上なら10日)まで時間単位でも取れる介護休暇という制度があります。どれを使うか、会社にどう切り出すかも、電話で一緒に整理できます。

「家族が相談していいの?」と迷っていた娘さんは、どう動いた?

説明のための例(実在の方の体験談ではありません)

どなたの例か
40代・娘の立場(父が治療中。実家までは電車で2時間)
相談のあとに変わったこと
番号を開いては閉じていた2週間が終わり、自分の眠れなさを話したうえで、父の入院先のがん相談支援センターに電話できた。父との週1回の電話で「困ったことある?」と聞けるようになった。

1. 相談のあとに変わったこと

相談のあと、日曜の夜に父へ電話をかけ、「今週、困ったことあった?」と聞くのが習慣になりました。父の返事はしばらく「大丈夫」のままでしたが、3回目の電話で「病院の待ち時間が長くて疲れる」と話してくれたそうです。父の通う病院のがん相談支援センターにも電話し、次の帰省の日に面談の予約を入れました。夜中に目が覚める日は、週に5日ほどから2日ほどに減ったといいます。

2. 相談を考えた背景

父の治療が始まったのは春でした。母は腰を痛めていて付き添いが難しく、通院には近所に住む叔父が車を出してくれていました。電話で様子を聞いても、父は「大丈夫」「心配いらん」と繰り返すばかり。娘のほうは、夜中に何度も目が覚めるようになっていました。

3. 相談する前に困っていたこと

がん相談支援センターの番号は、すぐに見つかりました。けれど、「本人じゃない私が相談するのは筋違いでは」「父に黙って病院に電話したら、父が嫌がるのでは」という思いが先に立ち、2週間、番号を開いては閉じていました。家族向けのページも読みましたが、本人の同意がどこまで必要なのかは、読んでもよく分かりませんでした。

4. ここを選んだ理由・決め手

相談室を選んだのは、LINEで「家族です」とだけ送ればいい、と書かれていたからでした。平日の昼間は会議が続き、電話をかける時間が取れなかったことも理由です。公的な窓口にかける前に、まず自分の気持ちを誰かに聞いてほしかった、とも振り返っています。夜10時すぎに一言だけ送ると、翌朝いちばんに返事が届き、その週の昼休みに電話で話す時間を決めました。

5. 相談で話したこと・その後

電話の最初の10分は、父の話ではなく、娘自身の眠れなさの話になりました。担当は父の病状の見通しについては何も言わず、本人の同意について、自分の不安を相談するのに父の許可はいらないこと、病院から詳しい説明を受けるときは本人の意思を確かめるのが基本であることを整理しました。そのうえで「大丈夫」への返し方を一緒に考えました。次の電話で「先生の話、今度一緒に聞いていい?」と聞くと、父は少し黙ってから「来るなら、聞けばいい」と答えたそうです。電話を切ったあと、手帳の来月のページに「帰省・センターで面談」と書き込みました。

※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。

医療者に聞く質問例

  • 家族が父の病状の説明を受けるには、本人の同意をどのように確かめればよいですか。
  • 父が「大丈夫」と言っているとき、家族が気をつけて見ておく変化はありますか。
  • 遠方に住んでいるため、病状について電話で伺える時間帯や窓口はありますか。
  • 家族自身がつらいとき、院内で相談できるところはありますか。

とはいえ、ご家族に伝えたい2つのこと

① 気持ちのこと──「本人のほうがつらい」は、あなたが我慢し続ける理由になりません

つらさは、比べるものではありません。お父さまのつらさと、娘のあなたのつらさは別々のところにあって、どちらも本物です。支える人が倒れてしまえば、支えられる人がいなくなります。自分のために相談することは、遠回りに見えて、お父さまを支え続けるためのいちばん近い道でもあります。「第二の患者」という言葉は、家族もまた手当てを受けてよい、という意味に読むこともできます。

② 実務のこと──家族の中で「窓口役」を一人決めておく

きょうだいや親族がそれぞれ病院に電話をかけると、病棟は同じ説明を何度も繰り返すことになり、家族の側でも聞いた話が少しずつ食い違っていきます。病院とのやりとりは誰が受けるのか、介護の段取りは誰が担うのか、お金の管理は誰か。役割を先に分けておくと、一人に負担が集まりすぎるのも防げます。

窓口役は、近くに住む人でなくてもかまいません。遠方にいても、電話で病院や相談窓口とやりとりすることはできます。決めた役割は本人にも伝えておくと、本人にとっても「何を誰に話せばいいか」が分かりやすくなります。

今日できること

「家族が相談していいのか」と迷った夜にできる3つのこと

  1. メモを4行だけ書く

    誰のことか、今の状況、いちばん困っていること、自分の体調。この4行があれば、電話の始めのうちに話の大枠が伝わります。

  2. かける先を一つ決める

    平日の日中なら、お父さまの入院先か自宅近くのがん相談支援センター。夜ならLINEに「家族です」と送り、翌朝の返事を待ちます。

  3. 本人に一言だけ確かめる

    次に話すとき、「病院の人から、私も話を聞いていい?」と聞いてみます。すぐに返事がもらえなくても、聞いたこと自体が次の一歩になります。

よくある質問

父に内緒で相談しても大丈夫ですか?

ご自身の気持ちや段取りの相談なら、内緒のままでかまいません。がん相談支援センターで相談した内容も、相談したあなたの同意なしに担当医などへ伝わることはありません。ただ、病院から病状について詳しい説明を受けたいときは、本人の意思を確かめるのが基本なので、どこかの段階でお父さまと話しておくと安心です。

家族だけで、病院のがん相談支援センターに面談に行ってもいいですか?

はい。がん相談支援センターは、家族だけでも利用でき、主に面談か電話で相談できます。面談の場合は、事前に電話で予約の方法を確かめておくと、当日の待ち時間を減らせます。

きょうだいで受け止め方が違います。誰が相談すればいいですか?

誰からでもかまいません。きょうだいの意見がそろうのを待つ必要もありません。一人が先に相談して、「きょうだいにどう伝えるか」を一緒に整理しておくと、家族で話すときの土台になります。

家族の相談でも、相談室にお金はかかりませんか?

相談料はかかりません。介護や葬儀などの専門サービスをご希望に応じて紹介した場合、提携事業者から紹介手数料を受け取ることがあり、そのことは運営者情報で開示しています。病院などの医療機関や、弁護士などの士業から紹介料をもらうことはなく、紹介をお断りいただいても費用は一切かかりません。

本人を見送ったあとの家族も、相談できますか?

できます。国立がん研究センター中央病院には、がんで大切な人を亡くした遺族のための「遺族ケア外来」があります。ほかの病院で治療を受けた方の遺族が対象になるかは、病院に確かめてください。がんと家族の相談室でも、見送ったあとのお気持ちを、評価も助言もせずにそのまま伺います。

電話で泣いてしまいそうで、かけられません。

泣いてしまってもかまいません。家族の涙は、それだけ長く我慢してきた証です。声にするのが難しい日は、LINEに一言だけ残す方法もあります。夜に送った「家族です」の一言も、翌朝いちばんに担当が読んでお返事します。

ご家族ご自身の話から、始めてみませんか

お父さまのことでも、ご自身の眠れなさのことでも、書きやすいほうからひとことどうぞ。送っていただくとすぐに受付確認のメールが届き、ご希望の時間帯に担当がお電話して、相談先の使い分けと、本人への声のかけ方を一緒に整理します。

  1. 入力は1分ほどお名前はニックネームで構いません。ご相談の内容は、ひとことでも大丈夫です。
  2. すぐに受付メール送信すると、受け付けたことをお知らせするメールが届きます。
  3. ご希望の時間にお電話電話番号は、折り返しのお電話にだけ使います。スタッフが名前を名乗っておかけします。

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    1. 1営業日以内にご連絡(お急ぎの場合は当日中)

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    私たちは医療機関ではないため、診断・治療・余命の判断はできません。体調の急な変化は、まず主治医や病棟・訪問看護へ。命に関わる緊急時は、迷わず119番へ。

    次の一歩

    相談先は、「何を相談したいか」で選ぶ

    治療のことは主治医や病棟の看護師へ。制度や暮らし、仕事のことは、がん相談支援センター(無料・どなたでも利用できます)へ。気持ちを話したいとき、何から相談すればよいか分からないときは、この相談室の電話・LINE・フォームへ。どこか一か所に連絡すれば、次の相談先を一緒に探せます。

    相談の最初に使えるひとこと

    「何を相談すればよいか分からないのですが、話を聞いてもらえますか。」

    1. 相談したいことを「治療」「制度・お金」「気持ち」に分けてみる
    2. 「治療」は主治医へ、「制度・お金」はがん相談支援センターへ、「気持ち」は話せる相手へ、と入口を決める
    3. 夜間や休日は、この相談室の自動音声の受付やLINEにひとこと残しておく

    手元にあると話しやすいもの

    • 相談したいことを「治療」「制度・お金」「気持ち」に分けたメモ
    • 連絡しやすい時間帯

    公的な相談先

    がん相談支援センター
    全国のがん診療連携拠点病院などにある相談窓口です。どなたでも無料で、その病院にかかっていなくても相談できます。
    自治体のこころの相談窓口
    精神保健福祉センターや保健所などで、気持ちのつらさを相談できます。

    このサイトでできること

    体調の急な変化は、まず主治医・病棟・訪問看護へ。命に関わる緊急時は119番へ。

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    参考・出典

    監修者 木内 由香

    緩和ケア・がん患者と家族の
    支援に関する監修者

    木内 由香

    緩和ケア・がん患者と家族の支援に関する監修者

    県立がんセンターでの勤務経験を経て、がん患者さんとそのご家族が直面する療養上の悩みや意思決定の葛藤に向き合ってきました。

    がんと診断されたご本人を支えるご家族には、「一日でも長く生きていてほしい」という切実な願いがあります。一方で、緩和ケアでは、痛みや苦痛を和らげること、その人らしい生活を大切にすること、ご本人の希望を尊重することなど、さまざまな視点から療養の方向性を考える必要があります。

    こうしたご家族の願いと医療・療養方針との間に生まれる葛藤を理解し、年間約200名のがん患者さんとそのご家族に関わる中で、それぞれの状況に応じた支援のあり方や、その先に進むための選択肢をともに考えてきました。

    「がんと家族の相談室」では、がん患者さんご本人だけでなく、支えるご家族も孤立せず、必要な情報や相談先につながれることを大切にしています。医療情報を伝える際には、医学的な正確性に配慮するとともに、ご家族が抱える不安や迷いにも目を向け、療養生活の中で次の一歩を考えるための情報発信を目指しています。

    監修は医療情報の正確性と表現の妥当性に関するものであり、個別の診断・治療・余命の判断を行うものではありません。ご本人の症状や治療については、担当の医師・看護師にご確認ください。

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